HiFiオーディオ教室

audio lesson 22  「音響の話」 その4 「耳の特性」
 音は耳で聴いて初めて意味がありますが、スピーカーが正しく動作していても、耳がそれをうまく受け取ってくれないことがあります。例えば、スピーカーがちゃんと低音をフラットに出していても、音が弱くなると低音は急激に聞こえにくくなります。そうすると、音量を下げると、ボリュームを絞った程度以上に低音が聞こえにくくなって、同時に高音も大分弱くなって音楽のバランスが変わってしまいます。
 その模様を調査したのが、以下の2枚の図です。






  上の(a)の図は少し旧いのですが有名な「フレッチャー&マンソンの等ラウドネス曲線」で、以前にも説明したものです。下の(b)図が新しいものでISOが基準としているものです。
 この図は耳の特性をよく表しているものなのですが、次の特徴はよく認識しておかなければいけません。

@ 音圧フラットでも音量感(ラウドネス)はフラットではない。
A 2kHzから6kHzあたりに感度の高くなる帯域がある。
B 低音も高音も聞こえにくくなるが、低音の弱音時に著しい。
C 30Hzあたりに注目すると、1目盛りの10dBの音圧変化の中に2  0ホンもの音量感変化が入っているが、このことは低音の音圧を  少し持ち上げると、音量感は大きく増大して感じられることを示し  ている。

 このような耳の特徴を考えると、昔のプリアンプには必ず付いていた「ラウドネスコントロール」、すなわち、ボリュームを絞ると自動的に低音と高音を持ち上げるようなツマミが、合理的な意味を持っていたことが分かります。
 最近のプリアンプはラウドネスコントロールもトーンコントロールも省略したものが多いのですが、原音より低い音量で聴くときには低音も高音も低下している、特に低音が弱くなっていますから注意しなければいけません。

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