| audio lesson 27 「システムチューンアップ」スピーカー 3 9/1 |
| スピーカーのチューンアップで最も重要なのは設置場所の選定と、リスナー席の場所決めです。ここが実はオーディオ愛好家の腕の見せ所で、それを、偶然を当てにすることなく、どこの部屋でも、何度でもきちんと実施できれば、ベテランと称して構いません。 今日のテーマはスピーカーのレベル調整の話です。 スピーカーシステムは現在の技術ではウーハー、スコーカー、ツイーターの分業制(マルチ方式)が不可欠です。そこで、通常一番能率の低いウーハーに合わせて他の2個のユニットに抵抗減衰器(アッテネーター)を組み合わせてバランスを調整しています。 ところが、一方には、スピーカーに直列の抵抗を入れると「音が鈍くなる」という事実があります。そのため、某社のスピーカーはマルチ方式にもかかわらずアッテネーターを付けていません。 ところが、リスニングルームの響き具合(残響時間の周波数特性)や曲のジャンル、好み等によっては、どうしてもスコーカー、ツイーターを絞り込みたいという要求が出ます。無響室フラットのスピーカーがそのままで常に万全というわけではないのです。 それを受けて、多くのメーカーは必要悪として抵抗を組み合わせたアッテネーターを付けていたわけです。 そこで出現したのが「トランス式」の減衰器で、トランスの巻線(直流抵抗は低い)の途中から何本ものタップを出し、それを切り換えることによって減衰させる方式です。記憶ではラックス社が最初に製品化し、現在はフォステクス社の製品が市場にあります。 かって、JBL社のスピーカーシステムを使用していて、その抵抗式アッテネーターをトランス式に交換したときの「音の鮮度」の向上は、まさに仰天するほどのものでした。それ以来、略式のとき以外は抵抗式のアッテネーターを使用することはありません。少し高価ですが(¥16,000円位)、十分にその効果があります。 同様にして、L(コイル)とC(コンデンサー)を使用する分波器(フイルター)にも低抵抗であることが要求され、空芯のコイルでは1.6ミリなどという太い線材を使用します。また、コイルの工夫としては抵抗を減らすために、巻数が少なくて済むように、鉄心入りを使用したりします。 それらの両方を一挙に解決する方法として「マルチアンプ方式」があります。パワーアンプとスピーカーの間を直結として音の劣化を防ぐ方式です。フイルターとアッテネーターをアンプの入り口に置けば、直流抵抗分がスピーカーに悪影響は与えることはありません。 勿論、アンプ入り口のフイルター、減衰器とも完全に無色透明というわけではありませんが、罪は軽いということです。ただ、アンプの数は増え、システム全体が大がかりになります。 |