スピーカーの話が出たついでに音量の測り方の話をします。
音量はマイクロホンを使用して電気的に測定して、最後はメーターで数値を読みとります。
1.ピーク値
音圧は気圧の変動分ですが、瞬間的なものを「ピーク値」と言います。これを観測するにはオシロスコープが簡単で、管面の輝点の振れを見ればよいだけです。
もう一つの観測法は「ピークホールド型」という特殊なメーターを使用する方法です。
このようにして直ぐに消えるピークを観測できます。
2.最大値
この表現は多少曖昧です。
ピーク値=最大値
としても良いのですが、観測が簡単ではないので、音量メーターに現れた最大の指針の振れを指すことも多いのです。
話の途中ですが、ここで音量計の話をします。
現在、もっともポピュラーに使用されているのが「騒音計」です。元々は騒音の程度を測定するために作られたものですが、動作の特性、すなわち、音の継続時間と指針の振れ方の関係などが、人間の聴覚に近似するように考えられているものです。したがって極く短時間のピークを人間が聞き取りにくいのと同様に、指針の反応も鈍くなるようになっています。なお、音量の目盛りは
0dB=20μPa(パスカル)
というデシベル目盛りになっています。
もう一つの音量計は「VU計」です。VUは「ボリュームユニット」の略で、主として放送、録音関係で使われている音量計です。ただし、これは直接に音量を測定するものではなく、音声信号の「強さの程度」を調整する、或いは監視するという目的に使用します。
しかし、動作特性が騒音計とほぼ同じように作られていますから、
0dBの位置さえ校正しておけば音量のチェックに使用できます。
さて、話を元に戻して、最大値とはどんな値かということです。一般には上記のような音量計を使用して指針の示した音量が最大値である、というものです。
では、本当のピーク値と音量計の最大値の間にはどんな換算が成り立つのかというと
ピーク値=最大値+8dB〜12dB
というものです。通常は+10dBと考えます。
オーディオシステムとしては瞬間的なピーク値も歪みなく再生することが目標ですから、アンプのパワーなどをピーク値の再生に合わせて用意することになりますが、耳の特性は少々甘いからとして、値切る人もあります。時間率にして1%の間我慢すると、ほぼ騒音計の指示で目標を立てることも出来ます。
もし騒音計を借りられるようでしたら、一度リスナー席での音量を測ってみると面白いものです。騒音計にはA特性とC特性の切換が付いていますが、A特性は騒音用で、オーディオの音量はC特性で測ります。
|