HiFiオーディオ教室

 AUDIO LESSON 63   「マルチアンプ方式」  3/1
 マルチウエイスピーカーの各ユニットを別々のアンプで駆動するという「マルチアンプ方式」は、局部的には理想的な方式です。

1.スピーカーとアンプが直接に接続され、間にコンデンサーやコイル、場合によっては抵抗アッテネータなどの不要物が介在しない。
2.スピーカーの不要な振動を減衰させるアンプの出力インピーダンスを最小に保てる。
3.自作の場合はチャンネルフイルターの遮断周波数の変更が容易で、最適条件を設定しやすい。
4.アンプ/スピーカーユニットが各々直結されることにより、他のユニットで発生した歪み成分の影響を受けなくなる。

などの利点があるからです。
 特に「アンプとスピーカーを直結出来る」というのは、音の「鮮度」の劣化を防ぐのに大きな影響力があります。
 この、「直結できる」メリットの逆の実験をしてみるのは簡単で、ユニットに直列に1〜3オーム程度の抵抗を入れてみると、鮮度の低下するのが経験できます。高音質を謳っているスピーカーシステムが、スコーカー、ツイーターに抵抗式レベル調整器を使用しないのはそのためです。

 では、マルチアンプ方式万々歳か、となるとネックもあります。それはアンプの前に設置する「チャンネルフイルター」(デバイディングアンプ)の品質が問題になり、ここでの音質劣化が相当の影響力を持つためです。そこにはレベル調整のボリュームがありますが、それも問題です。

 以上の利害得失を秤に掛けると、最良に調整された状態では甲乙付け難いのですが、調整段階での自由度の大きさを勘案すると、マルチアンプ方式に軍配が上がります。それだけの物量を投入しているのですから、当然ではあります。
 その中間、すなわち、3ウエイのスピーカーシステムにアンプは2台という「バイアンプ方式」は双方のメリットを活用できるので、大いに検討されてもよい方式です。
        

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