HiFiオーディオ教室

 AUDIO LESSON 66   「湿度と再生音」  4/15
 間もなく日本列島は梅雨の季節に入ります。冬季は湿度が低かったのですが、全く逆の多湿の季節になるわけです。
 そこで悩ましいのが振動板に紙を使用したスピーカーで、紙は吸湿性があって音色が変化するのです。
 このような話を、きちんとデーターにしたものが「音質のすべて」厨川守(共著)に載っています。
 データーは16センチ級シングルコーンと思われるスピーカーを、室温21.5度、湿度59%で測定したものと、丸1日、湿度40%において乾燥させた状態とを比較したものです。要約して変化の主な点を紹介しますと

1. 多湿(59%)では5kHzから低下していた高域が、40%で乾燥すると9.2kHzと大幅に広がった。(これが正常な状態)

2. バースト波テストでは、多湿では立ち上がりはよくないが、立ち下がりは、内部損失が大きくなるので良好である。ただし、音色としては「張りのない音」になる。

 結局、結論としては、湿度が大きいときは「張りのない」「高音の物足りない」音になるということです。
 
 この、「張りのある音」という感じは38センチウーハーでもよく分かります。300Hzから500Hz位にかけての音の充実感に影響します。

 このようなことはベテランの方なら経験的に知っていることですが、データーにこんなにも明らかに出ているというのは意外でした。
 これからの梅雨の季節はリスニングルームには吸湿器の設置が欠かせないでしょう。勿論、空調機を除湿運転にするだけでよいのですが、つい油断しますから、少し大きめの湿度計を壁に掛けておくと安心でしょう。
        

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