
| column 40 「スピーカーコンテスト」 3/15 |
| MJ誌4月号に自作コンテスト入選作品の紹介が載っていた。いずれも力作で自作フアンには大いに参考になるものばかりである。 ● 山崎文敏氏の小型2ウエイシステム 容積1.5リットルのバスレフ型なのだがポートの形状がユニーク。丁度お相撲さんの大銀杏のように後ろからもってきて、頭のてっぺんに開口部が開いている。曲線を多用した外観はオリジナリティー満点の感じ。使用ユニットの紹介がないのでスピーカーとしての素性はよく分からない。実測のデーターも測定条件が不明なので、あまり参考にはならない。 ● 小林孝悦氏の13センチ2ウエイシステム 設計としてはオーソドックスなバスレフ型で内容積は15リットル。特長は左右、上下の板に2×3×180センチの角棒をボンドで板状に接着したものを使用しているが、その際、2センチと3センチを交互に張り合わせて裏面が凹凸になるようにした板を使用していることである。この構造は多分板共振のQが大きくならない効果がありそう。 データーは各ユニットのものらしい特性図があるが完成品の総合的実測図はない。 ● 伊藤勝巳氏の20センチ3ウエイシステム スピーカーシミュレーションソフトLspCADで設計したものである。 容積は25リットルのバスレフで、ポートは背面に設置。シミュレーションによる特性は立派で、40ヘルツでの低下は5デシベルである。 実測のデーターでは55ヘルツで−10デシベルのように見えるが、これは測定条件(軸上0.8メートル)によるものかも知れない。特性の実測データーとしては一番信頼性の感じられるものだった。 ● 金苗、西永、白木氏の3ウエイシステム ウーハー2個に対して150リットルの密閉型。ウーハーの口径は不明である(バッフルの穴径からすると20センチか)。上から見たエンクロージャーの形が変形5角形というのが特長である。スコーカー、ツイーターはタイムアライメントを調整するために積み重ね型となっている。 興味のあるのは実測特性図で、15ヘルツ−55ヘルツ間がきれい に−6デシベル(約)/オクターブになっていることで、密閉箱でこのような特性になったのは初めて見た。 設計でエフゼロを37ヘルツ、Qゼロを0.54とした効果であろう。Qゼロの設定は音色との関係から0.7前後というのが常識的な所であるが、このように低くするのもあるのであろう。 ● 栗田茂氏のホーン型2ウエイシステム 38センチウーハーを180リットルのコンビネーション型エンクロージャー(フロントをロードホーンにし、リアをバスレフにしたもの)に収めたもので、アルテックのA7−500タイプではあるが、ホーン長は26センチと少しこじんまりした形状である。 実測特性図は手動測定ながら1/3オクターブ飛びに丁寧にプロットしてあって信頼できそうだ。500−3000ヘルツ間の若干の盛り上がり(と言っても4デシベル程度)が無くなれば、データーとしては万々歳なのだが。 写真ではツイーターもホーンで計画したらしく上に乗っているが現在は未使用とのこと。 ● 守田収氏のホーン型3ウエイシステム ここへ来て初めて使用ユニットの諸元一覧表が提示されていた。エンクロージャーはアルテックのA7−500タイプのコンビネーション型でウーハーは40センチ。面白いのはアッテネーターが「アッテネーター・ケーブル」という接続ケーブル兼アッテネーターを使用しいることである。 この辺の大型になると、さすがに本腰を入れた自作スピーカーという感じである。 実測特性はデーターの縦軸に目盛が入っていないのと、測定条件が書いてないのでよく分からない。 以上、6作品が入選作品として紹介されているが、MJ誌としては多分暫く振りのコンテストで、応募する側にも戸惑いがあったように思われる。 外野席から眺ると 1. 自作するねらい 2. 使用ユニットの紹介 3. エンクロジャーの諸元 4. 音響的、電気的仕様 5. 実測データー などがはっきりしていると、どんなスピーカーが出来上がったのかよく分かるのだが。 |