
| column 45「オーディオ クラフト マガジンの創刊」 6/1 |
| 少年の「○○好き」というのは古今のもので、また東西のものでもある。それは天文学かも知れないし、カブト虫かも知れない。 それらの中に、かっては電車があり、飛行機があって、それらを動かす、すなわち操縦者になることが多くの少年の夢であった。 一方、その中の幾人かは物を造ってみることに興味を持ち、模型の電車や飛行機に夢中になり、大抵は勉強を放り出して熱中したものである。そしてそれらの少年が、「物を造ることを職業とする」立場に立つ。これが戦後の日本の再建の原動力となり、真っ当な社会を形成した。 そのような子供の夢を押しつぶしているのが「受験社会」であることは言うまでもない。昔は受験勉強などというのは大学受験のためのもので、高校や中学の受験でそんな準備はしなかった。小学生が受験のために塾に通うなどというのは明らかに狂った社会なのであるが、今、それを言っても効果は無かろう。 では、せめて「物を造る」ことの楽しさを広めるためにその入門と手ほどきの雑誌があって欲しい、というのが「オーディオ クラフト マガジン」の創刊であろう。 テレビゲームも一時は夢中にさせられる要素を持っているが、所詮はゲームメーカーの掌の上で踊っているだけで、そこに創造の楽しさはない。その空しさに早く気が付いて、竹とんぼ一つでも自分の能力で生み出し、それを上手に動かす楽しさを教えるべきである。 「オーディオ クラフト マガジン」創刊号は鉱石検波ラジオの特集で、コイルを巻くにはどうする、という所から入って行く。小生も電気入門はラジオであった。(驚いたのはその鉱石検波ラジオのキットが今でも売られていること) このマガジンのもう一つの特集は「キットで作るパワーアンプ」で、更に工具の使い方や、秋葉原の案内まで、明日にでもアンプの工作に掛かれるようになっている。 アンプキットは現在市販されているものの中から、初、中級程度のものが網羅されていて、300Bシングルまであって、十分実用になるものばかりである。あるいは親父はパワーアンプで、息子は鉱石ラジオという棲み分けができるかも知れない。 何にしろ、このような電気、オーディオの入門雑誌が創刊されたのは喜ばしいことである。 【オーディオ クラフト マガジン】 5月1日 創刊号発売 誠文堂新光社 次号はスピーカー自作特集とのことで発売は7月1日 |