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71 「もう一つの途」 7/1 |
| 「高忠実度再生」には幾つもの途があるという例が、CD−Rによるマスター保存、更にはその市販という方向であった。 ある一つの方式が成熟して、進歩の限界かと意識すると、普通は新しい方式を開発する。アナログ録音からデジタル録音への転換が良い例である。 しかし、このような、目を見張るような革新はそうザラにあるわけではない。そのような時は規格を前進させるという手段がある。LPで33回転を45回転にしてみたものや、今話題のSACD、DVDがそれに該当する。16ビット/44KHzを24ビット/96kHzに規格を前進させれば、より、高忠実度に近づくであろうという発想であるが、これは真っ当な方向で、その点については誰にも異論はない。 問題は、それが社会的に認知されるか、ということで、時には正攻法も挫折することがある。 その時に、現状打破にもっと別のルートがあるのではないか、と疑問を投げかけたのが、こんどのCD−Rマスターである。 これまで、我々はメーカーの努力を信じて、現在のCDが最善を尽くしたものと考えて、それならば、24ビット化もやむを得ないかと感じていたが、そうでもなかったらしい。素材の開発を更に突き進めると改良の余地があり、それがこのマスター用CD−Rに結実したものの如くである。 過去にも、LPに飽き足らなかった層は38/2トラに走った。勿論これは再生機の大げさなことや、録音済みテープの価格の高さで市民権は得られなかったが、今度のCD−Rマスターは手持ちのCDプレーヤーで再生できるということから、価格さへ適当なところに降りてきたら、普及する可能性は大きい。 どの位の価格ならば、量を消化する一般のオーディオフアンが手を出すだろうかと考えると、上限で5,000円であろう。高速書込機が開発され、ブランクディスクが低価格化すれば、可能性は大きい。 これも高忠実度実現のルートの一つである。 |