
| column 98 「投稿室の役目」 8/15 |
| 投稿室で、ここ暫くの間に、対話、或いは議論が幾つか行われた。時に読者が眉を顰めかねない応酬もあったが、まずは管理人の意図したところが実現していると感じている。 オーディオ界のような狭い世界では、本気の議論はなかなか行われない。 その理由は、オーディオ誌のようなマスメディアでは、どちらが窮地に陥っても困るという事情があるためで、ましてお抱えのライターがやり込められたりしては、その雑誌の沽券に拘わるからである。したがって、そんな危険性のある投稿は没になるのが普通である。 ここのホームページの目的は、オーディオに関する正しい知識の普及で、投稿室の設置もその一環なのであるが、時として困った投稿もある。それでも、大抵は掲載するが、その理由は、その困ったことに、誰かが気づいて注意して呉れることを期待しているからである。そして、その過程で、読者の理解も深まるからである。 「こんな実験をしたら、こんな良い効果があった」などという投稿は大歓迎である。例えば、「水道用の塩ビ管でレゾネーターを作ってみたら、定在波のディップを5dB減らすことができた」などというリポートである。 ところが「今度買い入れたスピーカーは理想的なスピーカーで素晴らしい音で鳴っている。モデルは○○○型」という投稿があったことがある。 小生は「理想的なスピーカーが遂に実現したか」ということで、その製品を置いてあるオーディオショップを探し当てて、菓子折をもって聴かせて貰いに出かけたことがある。 価格が半端ではない製品だけに大いに期待したが、結果は「l理想的」と言うほどのものではなかった。 これが困るのである。もし、その投稿に心を動かされ、購入して失望する人が出たときは、いわゆる「傍迷惑な投稿」ということになる。 似たような投稿が、面白いことに、舶来品愛好家に多い。単なる愛機自慢とか、自信のなさを投稿で取り繕おうとする、などというものならばお笑い草で済ませられるが、それがある意図を持ったものだったり、確たる根拠もなしに特定の舶来製品を持ち上げ、国産品を不当に低く評価する比較材料に使われたりすると、困ったことと言わなければならない。 厄介でも、その種の投稿の是非はきちんと解明しなければならない。それが対話を決着の付くまで続ける理由である。 なお、この投稿室では、対話は当事者だけで行うことにしており、第三者の参加は認めない。その理由は、一つには、論点が拡散して混乱する恐れがあるためであり、もう一つは、自分のシンパを動員して議論を有利にしようとした例が過去にあって、それはフェアとは言えないからである。 投稿についての管理人の切なる希望は 「根拠のあやふやな、いい加減なことを書かないで貰いたい」 というものである。 |