
| column 112 「物価3題」 3/15 |
オープン価格の崩壊 どうやら家電業界の「オープン価格」なるものが消滅しそうだ。このオープン価格なるものを最初に実施したのはソニーだったと記憶しているが、ここにきて、そのソニーが再び「希望小売価格」を表示するようになった。 もともと、このオープン価格なるものは、メーカーの視線が販売店の方を向いたもので、小売店からの要請だったのであろう。 困ったのは消費者である。新製品の広告を見ても値段は小売店まで出かけなければ分からないという、馬鹿な事態が起こった。 消費者は、余程に欲しいものでもあれば別だが、一々価格を電話で問い合わせるなどということをするはずもない。かくて、オーブン価格は宙に浮いた。 このオープン価格なるものの不合理さを、このコラム欄に2度書いている。どんな営業マンが考えたのか知らないが、消費者の心理をどのように理解していたのか、今もって不思議でならない。 カセットレコーダー 暫く放置しておいたら、メモ用のカセットレコーダーが故障して使えなくなっていた。録音/再生の切替スイッチの接触不良と、早送り、巻き戻しの動作不能である。 いっそのこと買い換えようと新宿の量販店でアイワ(中国生産)の価格を見て、その安さに驚いた。ニッカド電池から充電器まで付いて4280円である。 この価格は男の散髪代、あるいはマッサージ1時間の料金と同じである。これだけの機能の製品が、と思うと、消費者としては有り難いに違いないが、造る方は大変だな、と、これは複雑な心境。 フェラーリの自転車 日本の自転車なら2万円も出せば立派なものが買えるのに、驚いたのがフェラーリの自転車で、これが100万円だという。 この、田舎者根性丸出しの舶来品崇拝は、多分随分昔からのものなのだろうが、理非、善悪を越えてのこの心理がどこから湧き出てくるのか、全く不思議である。シャネルのバッグ然り、350万円というスピーカーケーブル然り。 とどのつまりは名門ダイヤトーンを立ち枯れさせる程の愚挙を敢えてする、この阿呆らしさ。 |