column 124 「ラジオの復権」 10/1
 この所、と言ってもやや暫く前からの話であるが、MJ誌、ラジオ技術誌などの技術系オーディオ誌に、かつての5球スーパーなどの製作記事が載る。

 小生も中学生の頃は、配線図をソラで正確に書けるかを仲間同士で競い合ったことがあるから、懐かしいと言えば懐かしい。

 しかし、今になって持ち出されてみると、それが何の役に立つのだろうかと疑問が先に立つ。SLと似ている。

 SLは盛大に煙を吐き、乗客は煤を我慢して、それでも歩くよりははるかに便利だと、文明を享受した。しかし、その時代ははっきり終わりを告げ、SLを知っている老人の懐旧談に近い。
 今、AMラジオを手作りの機械で聴くというのも、その流れではなかろうか。

 雑誌の企画というものは部数の増に繋がるものが良い企画ということになるのだが、「ラジオもの」がそうなのか、よく分からない。しかし、両誌が揃って載せるところを見ると、良い企画であることは間違いない。もっとも、両誌とも誌名の通り、かつてはラジオがメインの記事になっていたのだから、復古を果たしても当然と言えば当然。

 
 郷愁と手慰みにラジオを作り、息子や孫に自慢して見せるのだろうか。ラジオの復権か、父権の復権か。
           

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