週刊ABiChan第44号
2002/12/24 毎週火曜 (できるだけ) 発行



狂牛病で需要が減った牛から
シーズン真っ盛りの七面鳥さんへ

メリークリスマス!

週刊ABiChan 44号です(^^;。


今週の
大物ネタが終わってしまったので(^^; 今週は小物ネタ。auのカメラつき携帯、A5301Tを入手した。31万画素CCDでVGA出力。SDカードが使えて、128MBまで対応しているという。ちょっと予定外だったのは、いきなりSDカードに記録することは出来ず、一度カメラ本体で撮影しなくては成らないこと。それからコピーや移動をすることになるので、ちょっと不便だ。

カメラとしての機能はシャッター以外には無いに等しい。と言うよりも、無い。1mmも無いのではと思わせる小さなレンズ。パンフォーカスのようである。ハイテク苦手の週刊ABiChanだから、どうも書き込んだ後の処理がいまいちよくわからない。自然に待っていると終了までに1分近くかかる。しかし処理中に再びシャッターを押してみると、お待ちくださいの画面が出て、その時はすぐに処理が終わる。5秒程度だろうか。QVGAより小さい画像だからそれでも遅いが、まあ許せる範囲だ。しかし書込待ちをしていて、再びカメラを起動したときに「未登録の画像が残ってます」なとど言うメッセージが出てきてしまうこともある。これほど機能が少ないデジタルカメラにもかかわらず、マニュアルを読まないと操作がわからない。いったいどうなっているんだ。

先日、物は試しとメールに添付して知人に送ってみた。とある宴会の様子を送ったのだが、彼は写っている三人の人物を全員認識した。室内だからスローシャッターで手ぶれもあったのだが、それでも私の隣、そのとなり、さらに隣と距離が離れても誰であるかを判別していた。一番奥の人物は、顔の大きさ、おそらく幅10ピクセルも無い程度のはずだが、それでも個人識別が出来ている。人間の認識能力が優れているのか、デジタルカメラの再現性がよいのか、まあ両方だろうがすごいことである。

話はここから発展する。とすると、たとえば10万人の人間が集まったとしよう。300ピクセル×300ピクセルで9万画素。一人当たり幅10ピクセルを割り当てるとすれば、3000ピクセル×3000ピクセルで900万画素。そう、1000万画素クラスのデジタルカメラは、10万人の個体識別に使用することが可能と言えるわけだ。さすがに10ピクセルでは苦しいかもしれないが、100×100ピクセルを割り当てると計算しても、1000人の集合写真が写せる計算になる。一般に1000人の集合写真となれば相当な大規模。レンズの解像力問題はあるにしても、画素的に言えばシノゴで撮影していたようなケースでも1000万画素クラスならOKと言えることになる。10万人となればコンサートくらいしかないだろうが、それでも1発でほぼ全員が認識可能な程度に写り、5〜6枚に分けて写せば相当の程度で個人認識が可能となりそうだ。

携帯のカメラからそんなことを思いついた、と書くつもりだったが、逆にちょっと怖くなってきた。誰かが街角で写真を撮っている。銀座の街角で脚立を建てて写真を撮れば、一気に数千人が認識可能となる世界。別の意味で怖くなってきてしまった。そしてあなたの隣には、携帯を持った人がいて、ひょっとしたらネクタイピンにデジタルカメラが仕込まれているかもしれない。何とも恐ろしいことになりそうだ。特に芸能人は大変である。どこにいても誰かに写されてしまう。町中がデジタルカメラになる日は、もう近いかもしれない。携帯カメラから話が飛んでしまったが、来年はいったいどうなることか。良き方向への発達を願うしかあるまい。



100勝
だいぶ話題になったのでみなさんご存じと思うが、卓球の全日本選手権で、67才、伊藤和子選手が1回戦に勝ち、全日本選手権通算100勝目を達成した。世界に数ある記録のなかでも、ちょっと珍しい、そして相当に難易度の高い記録といえるだろう。卓球の場合、全日本選手権の出場数が比較的多い(今回の女子シングルスは244名出場)と言うことも理由の一つではあるが、それにしても67才で現役はすごい。スポーツのなかでは最も運動強度が低い部類で、テクニックや経験の締めるウェイトの高いゴルフですら、50才からシニアツアーになる。それを卓球で67才まで続けるのだから、もうお見事の一言につきる。
運動能力は加齢とともに落ちていく物で、それはスピード、パワー等すべての項目に当てはまる。要素によって落ちる年齢や落ち方に差はあるが、67とも成ればすべてに渡って相当の低下を見せているはずだ。たとえば持久力は、ある程度の所までは維持出来るだろうが、ただしパワー、スピードが衰えてしまうので、レベルの低いところでの持続となる。単純な筋力そのものは、ウェイトトレーニングのやり方によってはかなり良いレベルで維持出来ると思われるが、スピードはかなり衰えてしまう。筋力にスピードを加えたパワーと言う項目では、当然衰えは大きい。卓球の場合比較的行動範囲が狭いため、最大筋力を持続させる必要性は比較的少なく、その点パワーの衰えがあっても比較的対応可能であったと思われる。またテクニカルな要素も大きい競技なので、高齢での勝利に結びついたと思われる。ただ、ベテランだから経験豊富と言っても、単に経験していればよいと言うものではない。経験に基づいて、的確な判断を、素早く下すことが出来てはじめて意味がある。従って、やはり67才での勝利は生半可な物ではないと言えるのである。いやはや、週刊ABiChanも67才にはまだ間があるが、もうすでに衰えは激しい。爪のあかでも煎じて飲め、と言われても返す言葉もない。
見事の一言につきる。

ライカ新時代
新しい神話が始まるのか。ライカ(来家恵美子)選手が、日本人初、女子国際ボクシング協会(WIBA)の世界フェザー級チャンピオンとなった。以前から強いと言われていたライカ選手だが、強力なパンチで判定勝ち。日本女性の強さを世界に示した。柔道、空手はもちろんだが、テコンドー、レスリングと、日本女子格闘技界は盛り上がっている。このさいだ、本家Licaにも、パーンチ!!

されどチャレンジ4回転
年末と言うことで、全日本選手権のシーズンである。様々な競技で今年の日本チャンピオンが決まりつつあるが、なかでも面白かったのが今年のフィギュアスケート女子シングルだ。日本には恩田美栄、村主章枝、荒川静香と3強がいる。今年もこの三人の争いになるかと思われた。過去を見てもだいたい数人が上位を争うくらい。日本の競技フィギュアの人口は数千人と言われるから、それほど混戦になるはずもない。ところが今年は事情が違う。世界ジュニア優勝の太田由希奈、その世界ジュニアで女子史上初、4回転を飛んだ安藤美姫、かつてここでもレポートしたトリプルアクセルの中野友加里、さらに浅田舞、真央の姉妹と、上位に注目すべき選手が相次いだのである。特に12才、小学生の浅田真央はトリプル、トリプル、トリプル。3回転ジャンプを3度続けるという世界初のコンビネーションに成功。まだ完成度は低いとしても、すごいことである。彼女のジャンプはほとんどトリプル。演技のなかにダブルはほとんど入らない。今回の大会ではトリプルアクセルに挑戦したのが4人。4回転の安藤を含めて5人が超高難度に挑戦している。ただし成功したのは一人だけ。とは言っても、やはりすごい。世界最高難度の大会であったと言っても過言ではあるまい。
フィギュアスケートには、技術点と芸術点があり、その両方が審査される。週刊ABiChanは芸術を否定するつもりはないが、スポーツであるなら技術を高く評価するべきだと思っている。バレエ、ジャズ、歌舞伎。みなすばらしいが、スポーツではない。美しいことはよいことだが、スポーツと呼ぶなら運動能力の高さ、技術の高さを競うのが本筋と考えている。だからこのように最高難度に挑戦する選手が大勢出てきたことは、大変にうれしいことなのである。ここしばらく、フィギュアスケートから目が離せそうにない。

金メダル独占か
そして世界レベルの全日本がまた一つ。アマチュアレスリングの全日本選手権である。男子にもグレコローマンでシドニー銀メダルの永田克彦、アジア大会金メダルの松本慎吾など注目すべき選手はいるが、なんと言っても女子だ。女子のアマチュアレスリングはアテネオリンピックで初採用されるが、その階級は48kg,55kg,63kg,72kgと4階級に絞られる。まず48kg級では、かつての世界チャンピオン、出産から復帰した山本美優選手が注目を集めたが、高校生の坂本真喜子選手に破れてしまった。まだ体調不十分でかつての試合感が取り戻せていないようだが、無敵の山本美優復活も近そうな気配である。山本を破った坂本は勢いに乗って優勝する。彼女もまた期待の星であり、金メダル有力候補といって良いだろう。まだ高校生であり、レスリングという競技を考えれば今後さらに強くなることは間違いない。つづいて55kg級では世界チャンピオン吉田沙保里が圧勝。彼女は間違いなく金メダル候補のNo1だ。63kg級はアジア大会では銀メダルと敗れた伊調馨が圧勝。彼女も高校生だけにこれからますます強くなるはず。そして重量級である72kgではアニマル浜口の娘、浜口京子選手が圧倒している。これから先、日本国内でもまだ強い選手が出てきそうである。また世界でも、オリンピックの階級に合わせて階級を移す選手が多くいるため、まだまだ先は読めないのだが、それにしても日本は世界のトップを行くと考えて良い。アテネの女子レスリングは金メダル4つ。日本が独占すると期待しても、期待しすぎではあるまい。いや、彼女たちは当然そのつもりで出場するはずだ。ここもまた目を離すことが出来ない競技である。









今週の
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