十二月大歌舞伎(歌舞伎座)
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将軍頼家・・・八十助 畠山重保・・・染五郎 大江広元・・・秀調 中野能成・・・男寅 小周防 ・・・福助 尼御台所・・・宗十郎 積恋雪関扉 関兵衛 ・・・幸四郎 良峰少将・・・團十郎 小野小町・・・福助 傾城墨染・・・芝翫 魚屋宗五郎 魚屋宗五郎・・團十郎 おなぎ ・・・福助 宗五郎父・・・幸右衛門 宗五郎女房・・藤十郎 家老浦戸・・・段四郎 磯部主計之助・幸四郎 |
三番叟 ・・・右近 後見 ・・・段四郎 千歳 ・・・笑也 翁 ・・・歌六 義経千本桜・忠信編 佐藤忠信・・・猿之助 源義経 ・・・笑三郎 ・・・門之助 ・・・右近 静御前 ・・・亀治郎 ・・・芝翫 ・・・宗十郎 ・・・春猿 武蔵坊弁慶・・猿十郎 逸見藤太・・・寿猿 女船頭 ・・・東蔵 能登守教盛・・段四郎 |
第201回歌舞伎公演(国立劇場)
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妹背山女庭訓 第二部 猟師芝六 ・・・菊五郎 女房お雉 ・・・田之助 伜三作 ・・・松也 同杉作 ・・・茂々太郎 天智天皇 ・・・友右衛門 采女の局 ・・・萬次郎 藤原淡海 ・・・辰之助 藤原鎌足 ・・・権十郎 杉酒屋娘お三輪・・雀右衛門 烏帽子折求女・・・辰之助 蘇我入鹿妹橘姫・・菊之助 漁師鱶七 ・・・吉右衛門 蘇我入鹿 ・・・羽左衛門 大判事清澄 ・・・彦三郎 |
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熊さん 待て待て待て待て、家来ども!
ご隠居 また来たな、今度は逸見の藤太かい?
熊さん 今回は、ちょっと変な所で出てきたけど、俺好きだな、あのフレーズ。
ご隠居 リズミカルでおかしみがあって、歌舞伎の楽しさの一つですな。
ギャル それにしても、今回の千本桜、猿之助ちゃんにとってはお手の物なんでしょうが、
随分熱が入っていたね。久しぶりに興奮しちゃったよ。
熊さん 俺、また騙されちゃった。川連法眼館での忠信の出。出るぞ出るぞと思っていたのに、
花道に明かりがつき、揚幕がチャリンと鳴り、『出があるよ』の声で
思わず振り返っちゃった。気が付いたら、階段が裏返っているんだもんな、アア損した。
ご隠居 ああした細かな演出が、古風で猿之助さんらしくて、楽しいよね。それにしても、
今回は義経も静御前もいろいろな人の共演で、楽しさ倍増といった所だったな。
ギャル あたし春猿ちゃんのファンだけど、出番が少なくてちょっと残念。
でも亀治郎ちゃんが素敵だったのは拾い物よ。
若旦那 ごめんやっす。またお話で盛り上がってやんすね。
ご隠居 確かに、姿、形、振り全て完璧。元々猿之助さんは踊りも名手。最高の相手に
気分良く踊っていたな。あの芝翫さんのお顔が、次第に美しい静御前に見えてくるのが、
不思議じゃったな。
ギャル 右近ちゃんの三番叟も、それなりに頑張っていたよね。
若旦那 多少人形振りに難点もあったけど、箱から出される所などの動きは良かったでげす。
熊さん それにしても、宙乗りあり、ドンデンあり、早変わりあり、あのおっさん、
もう50を越えてるんだろう。凄いよな、それと比べてこのご隠居なんか、
まるで猫と一緒。炬燵から一歩も出ないんだから、しょうがねえな。
ご隠居 余計なお世話じゃ。不倫騒動に巻き込まれた、八十助くんも、
その直後に見に行ったが、朗々と科白を述べて、立派じゃったぞ。
ギャル 八十ちゃんと染ちゃんの掛け合い、どちらも負けずに迫力十分。
でもあたしどうも新歌舞伎っていうの、好きになれないなぁ。
若旦那 確かに、歌舞伎として見ると、どうも科白が現代的で、三味線も入らず
多少無理が出ますなぁ。現代的な時代劇と考えれば、なかなか良く出来た舞台でげすよ。
ギャル あたし、今回楽しみにしてたのは、関扉。福ちゃんがどんな小町を演じるかすごく興味あったのよ。良かったわ、ほんとに綺麗。あたしよりちょっと綺麗。
熊さん ちょっととは、ずうずうしいアマだ。ちょっとじゃねぇ、百万倍綺麗だ。
ギャル なんだって熊公。向かいの呉服屋の娘にちょっかい出してたの、
お金さんにいいつけるよ。
熊さん おっ、そのことは内密に内密に。茶髪、お前は美人だ。
隠居 つまらぬことで揉めるんじゃない。団十郎さんの魚屋宗五郎はどうじゃった?
若旦那 頑張って演じてはいましたが、なんと言っても押し出しが立派。
しがねえ町人と言うより、どこかのお殿様の風格。こうした役にも
積極的に取り組む姿勢は評価しますけどね・・・。
ご隠居 なんとか新境地を開いて貰いたいものだが、与三郎なんかは
見事に演じていたから、慣れてくればいい味を出すと思うがな。
ギャル もちのろん。あたしはジャッキーの追いかけしてんだから。
可哀相な可哀相なお三輪ちゃん。あんたは何で死ななければならないの。
若旦那 ここでも最大のヒットは、辰之助くんと菊之助くんの道行。二人共若くて
美しくて、踊りも上手。平成の三之助なんて早くも言われているけど、
この三人かなり期待が持てるでげすな。
ご隠居 菊五郎さんの芝六、吉右衛門さんの鱶七、どちらも仁に合った役柄で好演。
次から次へと出てくる人が死ぬ、悲しいお話だが、こうして通しで見ると作者の
意図が良く分かる。やはりこれは名作じゃ。
熊さん 茶髪よぉ、頼むからお米ちゃんのことは、お金に黙ってくれよな。
若旦那 あれ、まだ言ってる。本当にあんたはお金さんに弱いんだから。
ギャル いつも偉そうにしてっからだよ。なんだい鼻の下伸ばして、
へんな声でお米ちゃ〜んだって。笑っちゃうよ。
ご隠居 もうその話はお終い。今月は京都南座で富十郎さん、勘九郎さん、鴈二郎さん、
孝夫さんの顔見世。勘九郎さんが団十郎さんと同じ魚屋宗五郎を演じていたけど
残念ながら見られなかった。来年は、三月から大阪で松竹座も開場されるし、
歌舞伎好きには、大変なことになるのう。まあ正月最大の話題は、玉三郎さんの阿古屋と
三之助が揃う浅草歌舞伎。歌舞伎座でも、志寿太夫の百寿が祝われる。
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翌月へ |