はじめに

モンゴル語を自分のPCで使いたいという方は少ないのは判っています。しかし、モンゴルに行った旅行者は増加を続けており、すっかりモンゴル人と友達になった人も徐々に増えています。「もっとモンゴル語が出来たらなぁ。」とか「モンゴルの友人とモンゴル語で手紙のやりとりが出来たらなぁ。」という人も多くなり、あちらこちらでモンゴル語学校やモンゴル語講座が開講しています。となると、PCを使っていれば、モンゴル語を入力して自分なりの辞書を作りたいとか、E-MAILをやりとししたいという人も出てきます。モンゴル語ワープロ(正確には多国籍言語ワープロですが)を使って入力は出来ますが、ワープロ自体が高価であり、他のアプリケーションとの連携がしにくいなどの問題があります。そこでここでは、根本的な所から手を加えて、モンゴル語を使えるようにしてしまおうではないかというコンセプトで「PCモンゴル化計画」が遂行されます。マックの方とのやりとりも視野に入れて1999年3月6日現在の状況を紹介することにしましょう。

という具合に今(2001年11月)から、2年半も前に書いたのですが・・・・・。今や、いよいよWINDOWS XPなるものも出てくるわ、モンゴルに行く日本人も更に増えるやらと、PC環境、社会環境も大きく変わってきました。そんなわけで、このページの内容も少し書き換えなければならなくなったようです。WINDOWS NT,2000PRO,XPなどでのモンゴル語入力はここに書いてある方法では不可能です。そんなわけで、加筆します。

「ここに書かれているとおりにやったけど、出来ないぞぉ」という方からメールも時々貰うのですが、「このページだけを見て、設定できた方々」も沢山居ます。頑張ってください。

モンゴル語、トバ語、カザフ語などキリル文字フォントをお探しの方、ご相談ください。有料にて作成できます。
また、キリル文字フォントを使った印刷物の版下作成なども編集室では承ります。豊富な書体で対応できますので、お気軽にご相談ください。

1・まずはフォントのダウンロード

フォントが無いことには、話になりません。まずはここからフォントをダウンロードしてください。
ここにはWINDOWS用フォントとWINDOWS用フォントをマック用にしたものがあります。マック側にこのフォントを入れて、このフォントを使えば、WINDOWSとマックの間でもやりとりが可能になります。

2・WINDOWS 関連

2−1・WINDOWS 9X系(WIN95,98,98SE,ME)でのモンゴル語入力

2−1A・手っ取り早くモンゴル語を打ち込めるようにしたい人はこちら
2−1B・応用できるように仕組みを覚えた上でモンゴルを入力できるようにしたい人はこちら
キーボードファイルを自分なりに使いやすくしたモノを使いたい方、仕組みを理解して他の言語やフォントへの応用を考えている方の為のコーナーです。一つ一つ順番にやっていけば、簡単です。モンゴル語縦文字入力への応用ももちろん可能です。FOR WINDOWS

2−2・WINDOWS NT系(WIN NT,2000PRO,XP)でのモンゴル語入力

3・MAC 関連

マック用の入力キットをダウンロードできます。在ウランバートル日本大使館勤務近藤氏の作によるものです。FOR MAC

4・お勧めソフト

5・おまけ

(1) WINDOWS 汎用フォント

1996年秋にモンゴルで決定されたASCIIコード表準拠のキリルフォントをダウンロードしましょう。モンゴルのDATACOM社の配布しているフォントをまずダウンロードしてください。ここでは96年に配布された同社のキーボードチェンジャー付きのプログラムの中からフォントファイルのみを取りだした物をダウンロードできます。
fontgroup.zip(300KB)

(2) PDIC用フォント

上のフォントとは別にPDIC用に配置変換しなおしたフォントがあります。お手数ですが、一応、一緒にダウンロードしておいてくださると幸いです。できあがるフォントはNEWTONCTT2という名前です。
newtonctt2.lzh(40KB)

(3) WINDOWS CE用フォント

上の二つのフォントはキーボードファイルって奴を切り替えて使わねばなりません。が、アプリケーションの中にはキーボードを切り替えることが出来ないのもあります。そういったアプリケーション用、およびWINDOWS CE用にフォントを配列し直してみました。これはローマ字アルファベットの所にキリル文字を割り当てたモノです。使い道はあまり無いかもしれませんが、参考までに公開しておきます。
 WINDOWS CEでこのフォントを使ってモンゴル語入力した文書をWINDOWS95/98で見るときには必要です。
cyrce.lzh(31KB)

(4) マック用CTTフォント

ウランバートル在住S氏が作ってくださいました。このファイルにはキーボードファイルも含まれています。readmeファイルがありますから、これを良くお読みください。
MacCTTfonts_sea.bin(421KB)
 

(5) トバ語フォント

モンゴルに住むトナカイ飼養民ツァータンたちはトバ人です。彼らの言葉を表記するためには、トゥバ語用のフォントが必要になります(彼らの言葉はトージャ方言の一つと考えられ、トゥバ共和国首都キジルで交わされる言葉と音がかなり異なっています。そのため、このフォントで必ずしも正確に表記できるかは別の問題です。)。トゥバのサイトで配布されているフォントとモンゴル語フォントを比較すると、基本的なキリル文字の配列部分は同じですが、Yとこの小文字、θとこの小文字の配列が異なっていて、互換性がありません。ここからダウンロードできるフォントは、現行のトゥバフォント、モンゴルフォントのいずれも表示出来るようになっています。ただし、このフォントを使って入力をした場合には、表示にはこのフォントが必要になります。現行フォントの配列では"H”のひげ付き文字などの追加分の文字ををkeyboard layoutソフトで配置出来ないため、文字配列が崩れます。再配布は自由ですので、文書等送付時に同梱してあげてください。

tuva-mongol

(6) トバ語・モンゴル語対応ユニコードフォント(2003.6/4制作公開)

ABBYY FINEREADERというとっても賢いキリルフォント対応のOCRソフトがあります。これを使うとロシア語のみならず、モンゴル語やトヴァ語などのキリル文字を使った言語のテキスト化が簡単に出来ます。いやいや、ほんと便利!

ところが、これで認識させると、おなじみのθとY、およびこれらの小文字たち、それとトバ語の"Hのひげ付き"文字が文字化けします。

調べてみるとユニコードフォントでないと表示されないみたいなのです。で、モンゴル語とトバ語をちゃぁんと表示してくれるフォントを探してみましたら、Microsoft Sans SerifとLucida sans unicodeというフォント(だけではないかもしれませんが、みつからない。。。)でならば、この問題の3文字(大文字小文字で合計6文字)をちゃんと表示できるようなのです。

それなら、このフォントをキーボードに配置してやれば表示も入力も問題ないなぁと思うのですが、ところが、ここで再び問題にぶち当たりました。今まで使ってきたモンゴル語フォントたちで書かれたものを表示できないのです、Microsoft Sans SerifとLucida sans unicodeは。

そこで、今まで書いてきたモノも表示出来て、OCRでもちゃんと表示できるフォントを作ってやろうではないか!ということで、作りました。完全、モンゴル語・トバ語対応ユニコードフォントです。NORTONCTTフォントと形は同じです。

Nortoncttフォント(従来フォント)で書かれたもの→tuva-mongol-uniフォントで表示可能

tuva-mongol-uniフォントで書かれたモノ→Nortoncttフォント(従来フォント)で表示不可能

Microsoft Sans SerifやLucida sans unicodeで書かれたモノ→tuva-mongol-uniフォントで表示可能

tuva-mongol-uniフォントで書かれたモノ→Microsoft Sans SerifとLucida sans unicodeで表示可能

ABBYY FINEREADERなどのユニコード対応ソフトでの利用可能

TUVA-MONGOL-UNI

(7) "New Arial" "New Times New Roman" フォント(2005/9/13制作公開)

なぜだか、WindowsXPで書かれたモンゴル語キリル文字文書が、同じフォントを使っているのに文字化けして読めないという経験のある方は、一度、このフォントを試してみてください。
このフォントで作成した文書は、"Arial mon"や"Times New Roman mon"、"*.CTT"、"*.MTT"フォントなどモンゴル度量衡センターの制定した文字配列準拠のフォントなどで正常に表示されるはずです(Danzan系フォントととの互換性はありません)し、XPのモンゴル語キーボードで入力、作成されたキリル文字文書も表示できるはずです。不具合などありましたら、ご連絡ください。
New Arial   New Times New Roman

さて、これらフォントをダウンロードしたらインストールしましょう。(以下、windowsの話になります。macの方は読み飛ばしてください。)
スタートボタン→設定→コントロールパネル→フォントと開き、ファイルメニューから「新しいフォントをインストール」を選択します。 ダウンロードしたフォントフォルダから新しいフォントを読み出して、インストールしてやります。 これでキリルフォントが使えるようになりました。お好きなワープロの操作に従ってフォントを選択できます。

 まずは何も言わずに、下の「Mongolian Kit」をダウンロードしてください。

mongoliankit.lzh(147KB)

 さて、これをダウンロードしたら解凍して後は、詳しい説明が書かれていますから、それを良くお読みの上でお使いください。
 このキットは大阪外国大学の谷氏によるフリーソフトです。フリーソフトですが、kitに表記されているような著作権などが発生します。よくご理解いただいた上でお使いください。このキットに関するサポートは、しゃがぁでは行っておりません。作者の方におたずねください。

さて、ここからは少々ややこしくなりますが、一つ一つ確実にこなしていけば全く問題ありません。大胆に行きましょう。

1・まずはJanko's Keyboard Generatorをダウンロード。
http://solair.eunet.yu/~janko/engdload.htm
これはシェアウェア(15$)です。が、個人利用に関しては送金の必要なしです。

2・解凍、起動 解凍して、起動させます。

3・キーボードに割り当てる
上部のメニューバーから[Option]→[font]を選択。  
先にダウンロードしたフォントのいずれかを選択。すると画面下部にモンゴル語フォントを含む文字一覧が現れます。
上部のキーボードの任意の位置にそれぞれのフォントをドラッグ&ドロップで割り当ててやります。
画面右側にある[Norm]を選択した状態ならばまずは小文字を割り当ててやり、ついで[Shift]を選択、同様に大文字を割り当てます。ただ、ここでは101英語キーボードでの割り当てになるので106日本語キーボードと若干違った配列になるのでその点を考慮しなければなりません。

4・保存
全部のキリルフォントを割り当てたらこれを保存します。
上部メニューバーの[file]→[Save KBD]を選択します。するとJanko's Keyboard Generatorのフォルダになりますが構わず、そのままそこに[kbd_is.kbd]の名前のまま保存してやります。

5・複数のキーボード配列と入力システムをインストールする。
今度はwindows95の
   5−1「コントロールパネル」→「キーボード」から「言語」タブをクリック
   5−2「追加」をクリックして何かしらの言語をインストールしてやります。
       ちなみに私はイタリア語(標準)を選択、インストールしました。
       (環境によってはwindows95/98のCD-ROMが必要になるかもしれません。)
   5−3「言語」タブの中の「言語の切り替え」で任意の選択をしておきます。私は「ctrl+shiftキー」を選択しました。
   5−4「タスクバー上に状態を表示」のチェックボックスをクリックしておきます。
注意 ワード95を使っている場合はロシア語キーボードを選択しても問題ないのですが、ワード97以降の場合はロシア語以外の言語を選択してください。
   5−5ワープロソフトを起動しておいて、「言語の切り替え」を行ってみてください。(私の場合ctrl+shift)
       すると「タスクトレイ」の中のアイコンが青地に白抜きの文字に変わりますね。
       この二文字を覚えておいてください。

6・インストールしたキーボードファイルの名前を確認
その前に、「windows」フォルダ内の「system」フォルダを開けるとkbd**.kbdというファイルがいくつかあります。イタリア語(標準)のkeyboard ファイルはkbdit.kbdというファイル名です。**の所に(5−5)で出てきた二文字が入ります。(5)でインストールしたkeyboardファイル名を確認します。

7・作ったファイルの名前を変える。
(4)で保存したkbd_is.kbdを(6)で調べたファイル名に変更してやります。

8・ファイルの置き換え
(7)で出来たファイルを「windows」フォルダの中の「system」フォルダにコピーします。上書きの確認が出ますが、上書きしてしまいましょう。

さて、上記(1)〜(8)までの過程が面倒だという方のためにサンプルとして私が作ったファイルを用意しました。
このファイルはイタリア語(標準)を上の(5)でインストールした場合のものです。ですから(5)の行程でイタリア語(標準)を選択、インストールしてください。
そして、サンプルファイルを解凍して、「windows」フォルダ内の「system」フォルダに移動、上書きしてください。
サンプルファイル kbdit.kbd(571byte)
9・windows95を再起動してやります。

10・入力してみましょう。
試しにワードパッドでも開いてください。  まずは日本語入力システムで入力してみてください。普通に打てるはずです。そして入力システムを切り替えます。ちなみに私は上述の「ctrl+shiftキー」で切り替わります。この切り替わりはタスクバーのトレイに表示されます。タスクバーを表示した状態で切り替えを行うと日本語入力システムのアイコンとインストールしてある入力システムが交互に表示されるはずです。ちなみに私はatok12とイタリア語のアイコンが現れます。 イタリア語アイコンが出ているときに打ち込むと自分が作ったキーボード配列に従ってモンゴルキリルが打ち込まれるはずです。 このように入力システムの切り替えで自在に打ちわけが出来るようになりました。

この方法は応用がききます。フォントがあればそれをJanko's keyboard generatorでキーボード配列し、キーボードの言語を増やしてやることでいくらでも、各種フォントに対応した入力環境を作ることが出来ます。

MICROSOFTさんが9x系のOSをNT系と統合することになり、2001年秋以降は新しくPCを購入したら、みんなWIN XPを使うことになりました。そんな金は無い!とか、「マイクロソフト、いい加減にしろ!」とかいう方々はWINDOWS 9x系OSを使うのでしょうが、やはり、入力方法は見いだしておかねばなりませんね。というわけで、紹介します。
上の2-1Bの方法ではモンゴル語入力用のキーボードファイルを作って、SYSTEMフォルダに入れるということをしました。NT系のOSでも同じだろうと、私は思いまして、やってみたのですが、これが、ダメ。9x系OSのキーボードファイルの拡張子は、.KBDって奴でしたが、NT系OSでは、.DLLという拡張子になるんです。ですから、そんでは、このDLLファイルをいじくってやればいいということになるのです。しかし、今までさんざんお世話になったJanko's Keyboard Generatorでは、この作業は出来ません。

前置きがながくなりました・・・・。ここで登場するのが、KEYBOARD LAYOUT MANAGERなるソフトです。
それはhttp://solair.eunet.yu/~minya/Programs/klm/にあります。英語ページです・・・・・・。
これにはいくつかのバージョンがあります。まぁ、モンゴル語を入力することだけを考えるならば、LITEバージョンで充分でしょう。
これはシェアウェアで、LITEバージョンは15$です。まずはこれをダウンロードしてきましょう。

ステップ1・・・なんのことはありません。ダウンロードしたKEYBOARD LAYOUT MANAGERをインストールしましょう。

ステップ2・・・コントロールパネルを開いて、「キーボード」アイコンをダブルクリックしましょう。

ステップ3・・・「キーボードのプロパティ」が開きましたね。「入力ロケール」タブをクリックして表示します。

ステップ4・・・「インストールされている入力ロケール」に言語を追加します。「追加」ボタンを押します。すると「入力ロケール」と「キーボードレイアウト/入力システム」というプルダウンメニューが出てきます。ここで、「入力ロケール」に適当に言語を選びます。英語以外の言語が良いでしょう。私はイタリア語(標準)を選んであります。ついで、「キーボードレイアウト/入力システム」で「イタリア語」を選びます。(実は私もよく判ってないんです。NEW LAYOUTというのが選べるようなので、それを選んでも良さそうです。)
「OK」を押して「キーボードのプロパティ」に戻ると、「言語」のところにイタリア語(この場合ですよ)が表示されているはずです。

WINDOWS XPには、「地域と言語のオプション」→「言語」→「追加」で、モンゴル語を選択できますが、このキーボード用のフォントはありませんので、入力がきちんと出来ません。やめた方がいいです。(←もし何か方法がありようでしたら、是非お知らせください。私自身はXP嫌いでWINDOWS 2000PROを使い続けるつもりですから。。。)(←どうでもいいけど、なぜXPが嫌いなのか知りたい方はこちらをどうぞ。)

ステップ5・・・「入力ロケールのホットキー」というのが「キーボードのプロパティ」にあります。ここに、「入力ロケールを切り替える」というのがあります。その行の右側には「キーシーケンス」として、「CTRL+SHIFT」などとあります。これを押すことで、キーボードが切り替わると言うことを意味しています。すぐ下には「キーシーケンスの変更」ボタンがありますから、好きに変更して良いです。

ステップ6・・・「OK」を押して「キーボードのプロパティ」ウィンドウを閉じてやります。

ステップ7・・・先ほどインストールしたKEYBOARD LAYOUT MANAGERを起動します。

ステップ8・・・起動すると、「KEYBOARD」タブの中に「LANGUAGE」窓が開かれ、インストールされている言語が表示されます。
ここに、先ほどステップ4およびステップ5でインストールした言語が表示されているはずです。(上の例ではイタリア語です)

ステップ9・・・ステップ4&5でインストールした言語を選び、「EDIT」ボタンを押します。すると、キーボードの図と、フォント表が出てきます。

ステップ10・・・キーボードの図の「FONT」ボタンを押して、モンゴル語フォントを選択します。すると、フォント表に、これから配置していきたいフォントが表示されます。

ステップ11・・・キーボードの図の上で、キーを選択して、続いてそこに配置する文字をフォント表の中から選びます。するとキーボードの図の上のキーに文字が設定されます。これを繰り返してやります。キーボードの図の上でSHIFTボタンを押し、文字を配置してやるのを忘れないように。そうしないと、大文字、小文字の入力分けが出来なくなりますよ。

ステップ12・・・入力したい文字を、キーボード上の好きな場所に設定してやったら、「OK」を押してやります。
すると

When windows file protection asks you to restore the original versions of system files,click to Cancel button.
Also,when it asks you to keep these unrecognized file versions,click the yes button.
please remove windows2000 cd-rom if you have it in your drive.
if you are editing default keyboard,you must restart your computer

とか言われますが、「OK」を押します。すると、今度は

windowsを正しく動作するために必要なファイルが認識できないバージョンのファイルに置き換えられています。システムの安定を維持するためにこれらのファイルの元のバージョンに復元する必要があります。
windows2000 professional cd-romを挿入してください。

と脅されます。が、「キャンセル」を押してやります。ところが、しつこいことに、

ファイルを元のバージョンに復元しないことを選択しました。これはwindowsの安定性に影響する可能性があります。これらの認識されていないファイルバージョンを使用しますか?

と確認してきます。「OK」を押してやります。最後に、

To use this layout,you must log off.Changed layout is not accessible until log off is done.Log off now? Warning!If this is a default layout,you will have to restart computer manually!

と言いますから、まぁ、「OK」してやってください。これで完了です。(これら警告はWINDOWS2000での警告です。ほかのNT系の場合はワカリマセン。が、同様のはずです。)

こうして、キーボードのインストールが無事終了したはずです。今度は、入力の仕方です。

どのアプリケーションソフトを使うときでも、まず、フォントを選んでやります。続いて、キーボードを切り替えます。ステップ5で決めておいた「入力ロケールの切り替え」の「キーシーケンス」です。そこで設定しておいたキーを押してやると、タスクトレイの中に青地に白抜きで「IT」が表示されます。(今回のようにイタリア語で設定した場合です。ほかの言語の時には「キーボードのプロパティ」の言語ウィンドウの左端に表示されているアイコンが表示されます。)切り替わったら入力します。ステップ11で配置した文字が入力されるはずです。

さて、大変でしたか?KEYBOARD LAYOUT MANAGERで設定して作ったキーボード配置はKBDIT.DLL(イタリア語の場合)として保存されています。これをコピーして、バックアップしておけば、もしものときに面倒なキー配置作業が無くなるでしょう。KEYBOARD LAYOUT MANAGERの上位バージョンでは書き出しや読み込み出来るようです。最後の、OSからの警告への対応を間違わなければ、問題なくインストールできるはずです。

さて、近藤氏より、マッキントッシュでモンゴルキリルを打ち込むためのMongolian Language kitの本ホームページへの転載を許可いただきました。近藤氏自身がホームページを公開するまではここから直接ダウンロード出来るような計らいをいただいています。氏がホームページを公開した後はここからダウンロードページへリンクを貼ることになると思います。以下はMongolian language kit添付のreadmefileの転載です。

readmefile  
本Mongolian Language Kitにはモンゴル・キリル文字をマッキントッシュで使用するために必要なフォント及びそのキーボード配列書類がおさめられている。  インストール方法はフォルダ内におさめられているフォント及びキーボード配列書類をシステムフォルダにドラッグ・アンド・ドロップでコピーするだけである。モンゴル人あるいはモンゴル・タイプライターのキー配列に慣れた方のためにモンゴル標準キーボード配列を用意した(Mongolian Standard Keybordフォルダ中のMongolStandard)が、一般の方はローマ字配列に近いMongolCyrillicキー配列の使用をお勧めする。

・Ulanbator、Erdenet両フォントはモンゴル国家規格度量衡統一センターMNS4331-96号モンゴル・キリル文字コード(マッキントッシュ版)規格に基づき、モンゴル・インターネット・プロバイダDataCom社の作成したDkeyフォント・シリーズを加工したものである。  

Dkeyの著作権はDataCom社に存する。本フォントの有償での配布を禁ずる。

・MongolCyrillicキーボード配列はモンゴル国家規格度量衡統一センターMNS4331-96号モンゴル・キリル文字コード(マッキントッシュ版)規格に基づいたフォントをローマ字キーボード配列に近い形で配列することにより、入力の効率を上げる目的で作成されたものである。 入力環境はキーの組み合わせにより以下の通り。
[平常時]  
キリル小文字 [+Shift Key]  
キリル大文字 [+CapsLock]  
ローマ字小文字(ASCII Keybord配列) [+CapsLock+Shift Key]  
ローマ字大文字(ASCII Keybord配列)
なお、キーの割当はアップルメニューの『キー配列』から参照することができる。

・MongolStandardキーボード配列はモンゴル国家規格度量衡統一センターMNS4332-95号モンゴル語キーボード配列規格に基づき作成した。本キーボード配列の利用に際してはモンゴル国家規格度量衡統一センターMNS4331-96号モンゴル・キリル文字コード(マッキントッシュ版)規格に基づき作成されたフォントが必要である。 入力環境はキーの組み合わせにより以下の通り。
[平常時]  
キリル小文字 [+Shift Key]  
キリル大文字 [+CapsLock]  
ローマ字小文字 [+CapsLock+Shift Key]  
ローマ字大文字 [+Control Key]  
ASCII Keybordに配列されている記号のみ なお、キーの割当はアップルメニューの『キー配列』から参照することができる。  

本Mongolian Language Kitの再配布は自由に行ってかまわないが、必ずオリジナルを配布するようお願いする。
近藤和正 kondo@magicnet.mn (GHA07231@niftyserve.or.jp) 1997.3.29
MONGOLIAN LANGUAGE KITのダウンロード(493KB)

ここで紹介したWINDOWSでの入力方法ですが、全てのアプリケーションで入力できるわけではありません。
基本的にユニコード対応しているソフトでないとキーボードの切り替えを認識しません。(一太郎7,8、ACCESS97など)
また、キーボード切り替えをしてから、ウィンドウを開くと入力できるが、ウィンドウを開いてからではキーボード切り替えできないというソフトもあります。(PAINT SHOP PRO5など)

特にモンゴル語を使ったデータベース構築を考えた場合、2001年秋現在では、ファイルメーカーPROが最高に使いやすいでしょう。
エクセル2000やアクセス2000では同一フィールド、セル内に、複数のフォントを設定できません。従って、1フィールド、セル内に日本語とモンゴル語を混在させることが出来ないのです。これが唯一出来るデータベースソフトは、ファイルメーカーPROです。

ただし、現在、ここで公開しているフォントはその配列の都合上、ソートしたときに、モンゴル・キリルの文字順に並んでくれないと言う欠点があります。これについては、只今、新フォントの制作中です。ただ、新しいフォントは、度量衡センターで決定した配列と異なるため、相互に互換性がありません。あくまでも、データベース用フォントとして使う物となるでしょう。

モンゴル語辞書作成を考えるのでしたら、PDIC(シェアウェア1000円)がおすすめです。同一項目内でのフォント混在は不可能ですが、項目設定をうまくやれば、モンゴル語の入力、検索、表示など問題なく使えるものです。PDICの設定の仕方などは、また、いずれ公開しようと思います。
http://member.nifty.ne.jp/TaN/

ちょっとしたメモ帳のように日本語、モンゴル語を混在させた文章を使いたいときに、STORYEDITOR(フリーソフト)が重宝します。フォント切り替えをショートカットに登録できて、入力しやすいです。うまく使うことでデータベースのような使い方が出来ます。
http://www.lares.dti.ne.jp/~cheebow/indexm.html

メーラーはなんといっても、ベッキー(シェアウェア4000円)でしょう。このメーラーの設定で、MIMEでMONGOLIAなどを作り、フォントを設定しておけば、この設定をした者同士で、フォント切り替えなどの煩わしいこと無しにモンゴル語メールをやりとりできます。ただし、日本語との混在は不可能です。メールを書くときもワンクリックで、フォントセットを選択し、キーボードを切り替えて、入力できます。OUTLOOKでもやりとりはできますが、ベッキーほどの便利さはありません。
http://www.rimarts.co.jp/index-j.html

モンゴル語キリルフォントを認識できるOCRソフトとして、とりあえず、ABBYYのFINEREADERがあります。英語ソフトですが、わかりやすいユーザーインターフェイスですから、お勧めです。簡単に使えるでしょう。テクノウェアで取り扱っています。体験版もありますから、一度やってみることをお勧めします。

追記:2004年現時点にて発売されているほとんどの市販アプリケーションでは、ここで紹介している入力方法で問題ありません。

モンゴル語を入力するという当初の目的は果たせたと思いますが、
1・・・タスクトレイのアイコン表示が [It](私の場合ですが)ではいやだ。
2・・・タスクトレイのアイコンにマウスを当てたときに「モンゴル語」と出したい。
3・・・タイムゾーンにウランバートルを加えたい。
というワガママが出てくるのではないでしょうか?(えっ?どうでもいい?)
そういう方は以下の方法をお試しください。

1・・・タスクトレイのアイコン表示を自分好みにする。(WINDOWS95/98/98SE/ME用)
ちなみに私のモンゴル語アイコンは Mn が表示されるようになっています。
1−1・まず、バイナリエディターというものを手に入れます。ベクターのhttp://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win95/index.htmlからたどれば手に入ります。フリーソフトのもので十分です。ちなみに私は「hgBed」というのを使っています。(わかりやすかったため。以下、hgBedの場合で説明します。)
1−2・「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「キーボード」→「言語」と進みます。
1−3・「タスクバーに状態を表示」のチェックを外します。
1−4・バイナリエディターを起動します。
1−5・「開く」で「WINDOWS」→「System」と進み、「Internet.exe」を選択します。(ここでバックアップを取った方が無難です)
1−6・検索で It と入力して、検索します。
1−7・すると全部で3カ所、ヒットします。うち1カ所は単語中の綴りなので無視して、独立した It を選択します。
1−8・hgBedの「設定」→「上書きモード」を選択して、編集できるようにします。
1−9・It を Mn に書き換えます。書き換えるのは2カ所です。
1−10・保存してやります。
1−11・「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「キーボード」→「言語」と進みます。
1−12・「タスクバーに状態を表示」をチェックします。
これで、キーボードを切り替えたときに Mn と表示されるようになりました。

2・・・タスクトレイのアイコンにマウスを当てたときに「モンゴル語」と出したい。(WINDOWS95/98/98SE/ME用)
レジストリをいじります。
2−1・レジストリエディターを起動します。(WINDOWSフォルダ内にあるREGEDIT.EXEです。)
2−2・レジストリを以下のように書き換えます。
    WINDOWS95の場合(モンゴルの部分が半角カタカナになります。)
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\control\keyboard layouts\00000810]
    "layout file"="kbdit.kbd"
    "layout text"="モンゴル語"
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\control\Nls\Locale]
    "00000810"="モンゴル語"

    WINDOWS98の場合(モンゴルの部分が全角カタカナです。)
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Nls\Locale]
    "00000810"="モンゴル語"
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\control\keyboard layouts\00000810]
    "layout file"="kbdit.kbd"
    "layout text"="モンゴル語"
2−3・再起動すれば・・・・・出来上がり。

3・・・タイムゾーンにウランバートルを加えたい。
これまたレジストリをいじくります。が、ウランバートル在住の嶌村氏作のファイルがありますので、これを利用しましょう。
3−1・とにかく下のファイルをダウンロードする。
WINDOWS95用 TIME95.LZH
WINDOWS98用 TIME98.LZH
3−2・解凍したファイルをダブルクリックする。
3−3・おしまい。「日付と時刻の調整」というのを見てみると・・・。あぁぁら、ウランバートルがしっかり表示。おまけにサマータイムにしっかり対応!!!