THE Making of HDK SPECIAL.
 


タンク、フェンダーなどの外装、フロントボトムケースは純正スタイルで色を変えただけ。
ウインカーはHDJのミニウインカー。
ミラー、エアクリーナーカバー、タンクパネル、ブレーキロータは、あえてストックそのまま使ってるし、今後も変えるつもりはない。
社外パーツの主なものはブレーキキャリパー、ハンドル、シート、前後1インチローダウン、マフラー、オイルプレッシャーゲージ、ダイノジェットといったところ。



1.外装のチョイス〜バイクの顔はタンク

「バイクの顔はエンジンである。」と言う人もいるが、やはり、「バイクの顔は、タンク。」だろう。

外装パーツをチョイスするにあたっては、内外のサマザマなカスタムパーツのカタログを取寄せて探した。アルミのストレッチタンクやら凹みのあるタンク、どれもこれもカッコよくみえた。それらを装着したバイクは、イメージがサマ変わりして、オーナー達の顔も、実に満足そうだった。

1年ほどじっくり探してるうちに、ちょっとマテよと思った。自分は、なぜこのハーレーを選んだのか?このスタイルが好きだからだろう。
跳ね上がったフェンダーが大好きだし、分割5ガロンタンクがやっぱりイイし・・・。

こうして、外装は純正スタイル+オリジナルペイントでイクことにキメたのだ。
それにしても、純正タンクは高い。社外品を探したのだが、どれもこれも、タンク上部が、丸っこくて好みにあわない。(純正タンクのように上部がフラットになってるのが好みなのだけど。)純正スタイルにこだわりだすと、結局純正パーツをチョイスすることになるのだろうか?
仕方ないので、中古パーツを探す。っしかし、意外と置いてない。あるにはあるのだが、タンク片方だけとか、フロントフェンダーだけだったりする。もうちょっと辛抱強く探せばあっただろうか?しかし、99年モデルのフェンダーは、ネジ穴が多かったり、ネジ穴まわりのデザインが若干違うようだ。

結局、ストックの外装を剥離しペイントすることにした。


2.ペイント〜カスタムの華

ペイントにあたっては、ハーレーに対する個人的なイメージをキープしながら、カスタム性をだしたいということで悩んだ。
黒地にゴールドのロゴとピンストライプをいれること。ロゴは、初期のころにみられるデカイ文字(HとDが強調されたヤツ)にしたいと漠然と思いつつ古い雑誌を引っ張り出してはいろいろ悩んだ。

シブく黒一色というのも捨てがたい。ソフテイルなんだから黒/灰に羽のマーク?いやいや黒/黄、ガンメタ/シルバーロゴ、ゴールドのフレーク、フレアー、・・・どうせだから黄緑なんてのも面白いかもと、自分の中で収集つかなくなったとき、手にしたのが1冊の雑誌「ハーレー・ダビッドソン・2」。
昭和56年に池田書店から発行されたその雑誌に、若かりし頃のアーレン・ネスの作品が掲載されていた。
アンタッチャブル、2BAD、チープトリックス、パン、スポーツスター、中でもネスチックの作品が僕の心を捉えて離さなかった。






ベースは1999年式ソフテイルカスタム(FXSTC)。
思えば1998年。どうしても、それが欲しくなり、受付と同時に予約。

1年乗った後、自分なりのカスタムをイメージに描きおこした。

外装はそれまでの銀から黒に。ロゴは、HARLEY−DAVIDSONのデカイ文字とキメていた。きっと、既に手放してしまった愛車ローライダーの記憶がチラついていたからだろう。
 
黒地にゴールドのピンスト、そしてHARLEY−DAVIDSONロゴのペイントでいくことにキメた。自家塗装する場所も腕もないため、依頼する塗装工場もキメた。

しかし、はたして、イメージが、愛車FXSTCにマッチするのだろうか?
試しにドローソフト「SmartSketch」で描いてみる。
コレが・・・、なにかのオマケでついてきたソフトで、ほとんど使ったことがなかったが、慣れれば、なかなか便利で面白い。1晩ほど徹夜してカキおこした最初のイラストがコレ。

原画は貧相なイラストなのだが、全体的にフォトショップのフィルターを入れて、ごまかしてマス。ピンストの飾り部分がまだ表現されていない。ピンストを純正風でいくか、まだ迷ってた頃。



3.塗装工場へ


いよいよ塗装工場へ、シルバーのFXSTCを持ち込む。

持ちこみの1ヶ月前に、電話での確認を、とっていた。
電話では、あらかじめ、「ストックの外装を剥離して、黒単色に、ゴールドのピンスト、初期のロゴのペイントをカイて・・・」と、概要は伝えていたのだが、それで本当にイメージが伝わるか、不安はあった。

当然、資料は持参したのだが・・・。


ペイントイメージは、キマった。
それまで、ペイント方針を決めないうちに、塗装業者を探していたが、方針がキマったことで、依頼する塗装工場も自ずとキマっていった。
 

4.ほ、ホントに、これ塗り直すんですか・・・?

塗装工場の経営者でもあり、ペインターでもあるH.N氏に、 持ちこんだ愛車をみせる。

H.N氏は、複雑な顔で、しばらく、そのバイクを眺めた後、こう言った。

「ほ、ホントに、これ塗り直すんですか・・・? 電話で聞いて、てっきり古いバイクだと思ってたから・・・。 まあ、いいかなとも思ったんだけど・・・
でも、コレ、 99年モデルでしょ?剥離する?の?
・・・コレを?
このシルバー、んー・・・、まだキレイだしなあ。 いや、ね、こういう仕事やってるとねえ。気がひけるんですよね。 」

と、なるほど、もっともなことを言われたのだが、 そうは言われても、いまさら後にはひけない。

モッタイナイのは、誰よりも、自分で、そう思う。

半年前から塗り直そうと思いつつ、寸前で思いとどまったのが一度や二度じゃない。

気持ちを整理して準備を整えて一大決心で来たのだから。

「ホントにいいのかよ〜?」と自問自答する自分を必死で押さえつけて、「お願いします。」と頼む自分がいた。


買って1年弱のFXSTC。純正シルバーはキズひとつなく、ピカピカの光沢を放っている。ほんとにコレを剥離してしまっていいものだろうか?あまりにもモッタイナ過ぎやしないか?
(汗)
 

5.工場内に入り、いよいよ、色選びだ。

ひとくちに黒といっても、色々な黒がある。

普通の黒から、緑系の色を混ぜ合わせて作る複雑な黒まで。

ここでは、前からキメていた、「普通の黒」を指定。

そして、普通の黒といわれる色を、数種類のサンプルの中から見せてもらう。
どれもみな、同じ色に見えた。(注:太陽の光にあてると、また違って見えるようだ。)

結局、純正に一番近い黒を選ぶ。ヴィヴィッドブラックと呼ばれる黒だ。

次に、ゴールド。

僕が、もっとも気がかりだったゴールドの色選びだ。

以前から、参考のために、黒地にゴールドの文字の描かれたハーレーを、 いろんな場所に行っては、注意して見て回った。

ゴールドって、カッコいい塗装は、ホンっ・・・トに、カッコいいけれど、 一歩間違えると、非常に浮いた色になってしまうことを知った。

何が違うのだろうか?

その違いは、よくわからなかったが、おそらくゴールドの色合いに よるものが大きいと思っていた。

サンプルで見せてもらった色は、意外や2種類。

一方は、最近のハーレーのピンストライプに使われる、嫌味のないゴールド。
そして、もう一方は、昔のハーレーに使われる黄ばみのあるゴールドだ。

嫌味のないゴールドは、若干の物足りなさがある。
黄ばみのあるゴールドは、単色で見ると、許しがたいエグさがある。

しかしどちらとも、背景色と線の太さと光加減で、サマザマに表情を変えるのが 悩ましい。

持参してきた資料とりだして、「こういう感じにしたいんですよ。」と、 H.N氏に差し出した。


「わかりました。 やりましょう。

でも、黒はねえ・・・。

汚れ目立つよ。
まあ、それでも黒がイイって人は、絶対、クロって言うんだよなあ。(笑)」

・・・と、メデタク引き受けてもらうことになり、さっそく工場内に案内されることになった。
 

6.差し出した資料は、ネスチックの切り抜き写真。

(注:徹夜で描き上げた、ペイントイメージ図は持参できなかった。なぜなら出力するプリンタを持っていなかったからだ。(笑))

「あ、これ、かなり、古い雑誌でしょ?これ、僕も持ってるよ。」 H.N氏は、その切抜き写真の掲載雑誌をすぐさま言いあてた。

ネスチックの実物は、過去に日本にきたことがあるらしく、 氏も、それを間近でみたことがあるとのこと。

「写真を見ると、金一色のように映ってるけど、ホントは細いエンジのラインで縁取りされていて、当時、なるほどと思ってね。」

さすがプロ、見るところが違うなあと思った。
ゴールドの色を浮かないようにする秘訣は、ここにあるのだそうだ。

結局、僕のペイントも同じようにやってもらうことになった。
ゴールドの色は、しばらく吟味して、嫌味のないゴールドでいくことにした。
エンジの色合いは、実物を見たことのある氏に、お任せした。
フェンダーのピンストライプのラインどりは、サンダンスのダブルシートをつけたときに一番カッコよく見えるように、愛車をみながら打ち合わせした。

線の太さなど、詳細は、任せてくれということで、こちらも、それが最良と判断し、完成を待つこととなった。




2000年ソフテイルモデルが、一新することを知ったのは、この後である。


今、僕の部屋には、剥離したはずのシルバーの外装一式が置かれている。

H.N氏は結局、剥離をせず、新品の純正外装にペイントしていたのだ。
いろいろ考えた後、オリジナルの外装も引き取ることにした。
新品の外装代は、イタかったけれど。



剥離したハズの純正シルバー外装が、手元に・・・。



...END of "THE MAKING of HDK SPECIAL".


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細かな打ち合わせを行い、完成を待つ・・・。
2000年ソフテイルモデル一新の知らせを聞いたのは、この後である。
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