HDK STYLE BOOK
 FALL
フライトジャケット

1903、北米ウイスコンシン州ミルウオーキーにおいて、一台のモーターサイクルが産声をあげました。それは、記念すべきハーレーダビッドソン第一号機の誕生でした。
年を同じくして、12月17日、ノースカロライナ州キティホークにおいて、自転車屋を営むライト兄弟が、人類初の航空飛行に成功しました。 以降、ハーレーと、飛行機は2つの世界大戦を経験し、発展を遂げてきました。
同様に、レザージャケット、ナイロンジャケット等の衣料も、歴史とともに成熟してきたといえるでしょう。
秋のにおいを感じる頃に気になる、もう一方のジャケット、それがフライトジャケットではないでしょうか。

以下、保有のフライトジャケッツをチョイスし紹介します。



TYPE A-2
DWG.NO.30H1415

A.C.COTRACT
ORDER NO.42-18775-P


●コントラクタ : エアロレザー
●年代 : 1942年
●マテリアル :ホースハイド、ベジタブルタンニング
●カラー : シールブラウン
●ニット部 : 100%バージンウールリブニット(赤リブ)
●ライニング : コットンブロードクロス
●ファスナー : TALONニッケル
●ネックフック :ブラスにクローム
●サイズ : 38


ット部は、防風性と機動性を考え考案された、軍規定のスペック(ミルスペックとよぶ)。色はブラウンの規定があるが、1942年という大戦真っ只中の物資不足により、このような赤リブや、緑が混入されたリブを持つA-2が存在した。 リブの編み目はアトランダムに編みあげられている。
また革部分の色は、本来明るいブラウンがスペックであるが、後期になるにつれて、このように濃いブラウンが加わることになった。

ァスナーは、TALON社製でレザーのプルタブがつく。 すその留め部には、アルミが使われている。またファスナーテープの補強のために、3角のステッチングによる工夫がされている。



ミルスペックには、台エリの仕様が記されている。エリに台をつけることにより、エリのすわりがよくなり、位置も高くなる。しかし製造工程は、その分の手間がかかる。1942年当時、生産ラインにおける人員不足の問題が深刻化し、その結果として、写真のような台エリなしのA-2が登場した。
エリもとには、エリをしっかりと留めるためのホックと、エリがバタつかないようするためのスナップボタンがつけられている。


ンシグニア
米空軍(USAF)は、1947年に陸軍から独立したが、その前身にあたる、米陸軍航空隊(USAAF)のインシグニア。
通常、左袖につく。ハンドクラフトの革製などの凝ったものも多い。 エアフォースブルーを基調としたカラーリング。

には、ミリタリー特有のエポレットがつく。補強のためのX字型ステッチの部分には階級章がつけられた。緊急時にパイロットを狭いコクピットから引きずりだす時に役立ったともいわれている。


ンガー用ループにも、補強のためのX字型ステッチが施されている。
ーブンラベルは黒地に淡いゴールドの文字で、型名(TYPE)、図案番号(ドロ−イングNO)、契約番号(オーダーNO)、製造者名などのデータが記される。
イニングには、ブラウン系コットンブロードクロスを使用。


ックペイントは、厳密には規律違反であったが、USAAF当局はフライトクルーの士気向上のため黙認していた。



TYPE B-15B
SPECIFICATION NO.3220-C
ORDER NO.AF33(038)12016


●マテリアル : 66ナイロン100%
●ライニング:ナイロン100%
●ファスナー : スコーヴィル社グリッパージッパー
●ニット部 : ウール100%
●インナーライニング : ウール58%、コットン42%
●カラー : O.D
●サイズ : 40
B-15BのエリボアをニットパーツによりモディファイしたB-15B(MOD.)。第二次世界大戦後、新機能を搭載した大型のハードヘルメットが登場し、それまでのレザーなどのヘッドギアにとってかわることになったが、新型ヘルメットのためにボアエリがじゃまになり、その不都合を解消するために、ボアエリをニットエリにモディファイしたジャケットが登場。オフセットされたファスナー、革製のボックスタブ も特徴的。当時改修された量は多くなく、現存する実物も非常に少ない。ナイロン製ジャケットの中でも特異な存在といえる。


<備考>
製作メーカー
A-2:バズ・リクソンズ
B-15B:キャブ・クロージング

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