![]() |
||||||
ジョアン・ジルベルト 初来日公演 | ||||||
日本のボサノバ・ファンの悲願叶っての初来日! |
||||||
*曲目リストは、会場に貼り出されたものを元にしています。 |
||||||
9/11(木) 東京国際フォーラム |
9/12(金) 東京国際フォーラム |
9/15(月) パシフィコ横浜 |
9/16(火) 東京国際フォーラム |
|||
01.Nao vou pra casa |
01.Tim tim por
tim tim |
01.Samba de uma nota so' |
01.Isso aqui o que e' |
|||
9/11(木)東京国際フォーラム |
||||||
9/12(金)東京国際フォーラム 2日間の連日公演、ジョアンもさぞ疲れただろう。でも2日目のが調子が出てきたのかな。 |
||||||
9/15(月)パシフィコ横浜 この日は祝日なので、開演は17:00。しかしまたたぶん遅れるだろうと見越して、中華街で飲茶なんぞを食べていたらちょっと遅くなってしまい、会場へ着いたのが17:05。もし時間通りだったらマズいな...と思ったら、ロビーには人が溢れて、まったく始まる気配はない。みんな慣れたのか、17:30過ぎても、CDやパンフを買う人、ジュースを飲む人、おしゃべりする人、景色を楽しむ人...といった具合で、誰もイライラしてなくて、なんだかとてもおかしかった。そう、ここはもうブラジルなんだ! 結局、50分程度の遅れで開演。今日の席は4列目のちょっと中央から左。真ん中から少し逸れると、角度が付いてギターさばきもよりよく見える。また、少し後ろの方がスピーカーのバランスはよくなるので、音の聞こえ方も変わった。 ジョアンは出てくるなり、調弦を気にし始める。どうも、今日は狂いやすいようで(2弦はもともと合わせずらいのだが)、何度も何度も直しては弾き、直しては弾く。途中、客席に英語で「Sorry...」と謝る場面もあり、弦が狂うんだよ、みたいなゼスチャーもしてみせた。最初、ギターの音も小さく、ヴォーカルとのバランスがよくなかったが、それも時間が経つにつれ改善され、途中でスタッフがマイクの位置を直したので、トータルで問題は解決された。 そして、アンコールの途中、客席の拍手がなりやまず、それに酔いしれたのか、疲れが出たのか、ジョアンがまったく動かなくなってしまうというハプニングもあった。 最初は拍手と歓声で沸いていた客席も、なんとなく「大丈夫かな」という心配色に。私の席からは、ステージ袖から心配そうに見守るブラジル人スタッフ数人がなんどもジョアンの様子を気遣っているのが見えた。約15分は経っただろうか。さすがにスタッフが出て来て、ジョアンに声をかける。彼は「大丈夫、もう少し」のような反応をしたので、スタッフはそのまま引っ込んだ。が、やはりまだ動かない。数分後、またスタッフが出てきて、ジョアンはギターを持ち直し、歌のないインスト「Um abraco no Bonfa」をゆっくり弾き始めた。 その後、数曲弾いてその日は修了。終わった時、会場はほぼ総立ち状態だった。 公演の後、ロビーにはいつもその日に演奏されたリストが貼り出されるのだが、この日はそれがなく、前日分までのものだけしかなかったので、その日にはわからなかったが、3日目が一番曲数も多く、ジョアンが止まっていた時間をなしにしても、一番長かったライブなのではないか?と後日わかった。 休んでいたこの週末の間にホテルの部屋でひとりあれこれ練習したのだろうか、ここまでの2日間とは曲のラインナップが変わり、この日だけやった曲も一番多く、盛り上がりも一番だったような気もする。 さて、明日は最終日。なんだか寂しささえ感じてしまう。明日はどんなライブになるだろうか? (3日目の曲目リストは翌日、国際フォーラムに貼り出された) |
||||||
9/16(火)東京国際フォーラム そして、この日もアンコールで再登場し「A felicidade」を歌った後、鳴りやまない拍手に聞き惚れるように、まったく動かなくなってしまった。あぁ、昨日と同じ。疲れてるのか、具合が悪いのか、ただ休んでいるだけなのか...誰にもわからない。そしてやはり15分くらいは経っただろうか。昨日と同じブラジル人スタッフが出て来て、ジョアンに声をかけ、そこからジョアンはなんと10曲も歌ったのである。渾身を込めた歌は素晴らしく、聴衆はみな1曲1曲をしっかり聴き、心にとどめたことだろう。そして、ジョアンは果てしない拍手にボソボソと「ありがとう、Japao。」とつぶやいたのである(この言葉の前にも、たくさんの拍手と...を、みたいなことをつぶやいていたが聞き取れず)。 素晴らしい演奏を私達に聞かせてくれたジョアンは、こうしてステージを後にした。 |
||||||
「ジョアンを最初に観る時人は、夢うつつ、あるいは放心状態、または感涙にむせぶ、腰が抜ける...といった状態になるのよ」と、ジョアンを知らない友人に宛ててその素晴らしさを書いたメールを読み直して、私は自分で笑ってしまった。これじゃまるで妖怪である。でも、ある意味、彼は妖怪なのかも。何をしでかすかわからないけど、たった1人しかいない才能の持ち主であり、天才であり、ボサノバの神様。それを世界中の人が受け入れてしまうのだ。 |
||||||
![]() |
||||||
![]() |
![]() |