O MAR
サルヴァドールの海は綺麗です。
さすがに港のあたりの水は濁ってますが、泳げるビーチは砂も白くて細かく、裸足で歩いても
ぜんぜん痛くありませんし、ゴミもありません。
トドス・オス・サントス湾にはいくつか島があるので、それに行ってみよう!と、
イタパリカ島クルーズというのに申し込んだのですが、このクルーズ、たくさんあるので
注意が必要です。
当初、セントロの旅行代理店で見たのは1人45R(食事付)というもの。
でもそれでは高いので、船が出る民芸品市場の裏手のターミナルで、そこに居る旅行会社へ
直接申し込んで、1人15R(食事なし)で行きました。
しかし別に1人3R(食事なし)というのもあるとかで、これは乗る船が連絡船みたいな小さいものに
なるみたいなのですが、さすがにちょっと...と思い、中間のものにした訳です。
この高いのと安いのの2つについてはよくわかりませんが、だいたい同じようなコースで廻っている
船がたくさんあったので、そんなに違いはないようでしたよ。
朝9時にサルヴァドールを出航した船はまず、約50分ほどでフラジス島へ行きます。
船の中には30人くらいの人が乗っていましたが、みんな慣れていて、船に乗るとすぐに
水着で寝転がり(寝転ぶスペースがある)、早くも日光浴です。
船には3人ほどのツアーの係員が乗っていて、フルーツのサービスなどもしてくれます。 飲料関係は有料ですが、みんなよく飲むこと! 私の前のおじさんなんて、往復でいったい何杯のカイピリーニャを飲んでいたことか。
さてフラジス島が見えて来ました。
ビーチは浅瀬が続くので、そばまで行くと小さなボートに乗り換えて、さらに最後は裸足で
海の中を歩いて上陸です。
船から直接、海へ飛び込んでしまいすぐに泳ぎを楽しむ人々もいます。
フラジス島のビーチは今回行った中で一番綺麗でした。
ここはとても小さなビーチで、ちょっとしたプライベート・ビーチくらいの広さしか
ありませんが、水の透明度もとても高いのです。
小高い丘の上に古い教会があり、そこまで登ると、まるで絵に描いたような風景が広がります。

(左)フラジス島の小高い丘の上から見た浜辺。とまっている船はすべて観光船
(右)浜辺にある土産物店。ビーズアクセサリーが充実
また、この島は土産物の売り子がたくさんいて、パレオやオカリナ、貝殻やアクセサリーが
豊富でした。
ビーチにあるレストラン(というっても海の家みたいなところ)の
椅子に直接、売り子が来るので、ビーズアクセサリーを色々と買いました。
1本なら3R、3本なら5R。5本なら10Rといのがお決まりの値段設定のようです。
でも結局、ここで買ったのが一番安くてかわいかったんですよ。

イタパリカ島の桟橋。船を降りるとすぐに子供達が待ち構えている
2時間後、船はイタパリカ島へ向かいます。
イタパリカ島は横に長ーい島なので、どこへ船が着くかでかなり印象は違うのではないでしょうか。
私の乗った船は、島の裏手の方の桟橋に泊まって、その真ん前にある一直線にレストランへ
連れていかれました。
でも連れていかれたわりには、バイキング形式の昼食はおいしかったし、
特にアセロラの生ジュースは美味でしたよ。
日本のアセロラドリンクは後味が嫌いなので飲まないのですが、 その某メーカーの方に、日本のアセロラジュースは冷凍のアセロラの実を使っていて、しかも
味を日本人むけに操作しているので、ブラジルで実際に飲むのとは味がだいぶ違うと言われてはいました。でもこんなに違うなんて!
はっきり言いましょう。ブラジルの方がおいしいです。これなら、私も好きですよ。
昼食が済むと、トラクターのような車が来て、みんなそれに乗り込んでいます。
その車は1人2Rで15分ほど、島を廻ってくる観光用のものだったのです。
ちょっとオタオタしている間にその車に乗り遅れてしまった私たちは
しょうがないので、その車が帰ってくるまで島をウロウロすることにしました。
ツアーのガイドが、カポエイラとかいろんなことをやるすぐそこにある広場がお薦めだと
さかんに言うので、行ってみると誰も客のいない小さなコンクリートで囲われた広場が
あって、そこで客引きをしているのが見えました。
でも、こんなとこに入ってしまったが最後、出るに出られず困ったことになりそうな以外
考えられなかったので、さりげなくそこを通り過ぎて、島の中を散歩してみたのですが、
子供たちが3〜4人、ずっとついてくるのです。
だいたい小学校2〜3年生くらいでしょうか。ハイビスカスの花や貝殻を「プレゼンチ」と言って、
いらないといってもくれるのです。
あとは「ありがとう」「さよなら」を繰り返して、なぜか「ブルース・リー」と
言われたり...ブルース・リーは日本人じゃないだろう?!
どうも何かもらえるかと思ってるらしいんですよね。
するとそのうち、何もくれなさそうだとわかったのか、子供たちは直訴に出ました。
私の連れのバックについていたトッポジージョのキーホルダーをくれというのです。
まぁ、本音を言えばこんなの別にあげたってかまわないんですが、
でもそういうことをしてはいけないだろうし、何よりトッポジージョは1匹しかいないんですから、
ひとりだけににあげる訳にもいかない。
どうしてか、私のバックについていたグルミットは欲しがられないんですよね。 かわいそうなグルミット。困ったなーと思って、言われた事がわからないふりをして、やたらに歩きまわってしまいました。
ふーっ。
するとやっとさっきの車が帰ってきました。
そこでそれに乗って、島の中といってもごく一部を廻りましたが、
これが相当にひどいガタガタ車で、カメラも構えられないほどです。
しかもうしろにガイドらしき人がついて説明をしてはくれるのですが、
エンジン音でうるさくて何もきこえません...
あーなんだかこれって乗る必要があったのだろうか...と思いながらも、
ものすごく大きな木に、たわわに何百個と(この言葉がまさにピッタリな!)実ったマンゴーが
太陽の光に揺れていたのが印象的でした。
それから、船はマレ島という島の傍を通って、サルヴァドールへ帰ります。
なんだかほとんど1日船に乗っているような感じでしたが、私は船酔いはしないタイプだし、
船なんてめったに乗らないのでわりと好きなのです。
ぼーっと海を眺めながら、1時間強で港に到着しました。
もちろん、島じゃなくてもビーチはあちこちにあります。
サルヴァドールで有名な美しいビーチはセントロからかなり遠い、空港に近いあたりの
プライア・ヂ・フォルチというビーチのようです。
フェスタのある日は朝から、長く続く白い砂浜にたくさんのバイアーナが出てそりゃあきれいだという
話でしたが、ホテルからタクシーで片道125Rもかかるし、それはイコール遠い、時間もかかると
いうことなので、私はホテルのフロントの方が薦める近くのバーハ海岸に泳ぎに行きました。

(左)バーハ要塞と灯台。1958年建造のサルヴァドール最古の建築物のひとつ
(右)バーハの海は適度に波もあり、水も美しい
バーハまでは私の泊まったホテルからバスで15分ほど。
パラソルとチェアーを各2Rで借りて、浜辺でゆっくりしました。
ここは手ぶらで来てる地元の子供達が多く、なかなかの賑わいです。
また、海にはここまでが遊泳区間ですよというブイがないので(これはリオもそうだった) 景観もいいし、変な歌謡曲もかかってないし、波の音を素直に楽しめて満足でした。
どうして日本の海では、等間隔に立っている鉄塔についたスピーカーから有線とか流すんでしょう? あれだけはどうにも我慢がなりません。浜辺にでっかいラジカセもって来る人も迷惑ですが、音楽には好みがあるんですよ。
押し付けはやめて欲しい!! 山には山の、海には海の音があるんだから、それでいいじゃないかと思うのですが...
日中はかなり暑かったので、水もあまり冷たくないし、水からあがってもこの寒がりな私でも寒さを感じません。濡れた体もすぐに乾いてしまうのでほとんどベタベタしないし、
おーこれなら気軽に泳ぎに行こうという気にもなるもんだと思いました。
この年の夏は、CD制作で本当に夏はない!状態だったし、 しかもその前の年は体調が悪くて、海で泳ぐなんてとてもという状態。ずっと唯一得意なスポーツである泳ぎに行く、ということができなかったので
私にとっては2年越しの海での解放! やっぱり私は、山より海が好き。
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