Lazy Diary 20001031115
(2000)

 


2000年10月31日 (Tue.)

 今年の東京国際映画祭日記はここからスタート。映画祭自体は既に4日目なんだけどね。
 20分くらいの寝坊、少し急いで準備をして家を出る。会場に着いた時には既に開場していたけど、平日の昼間の回とあって十分いい席を確保する。

 映画祭の1本目は、渋谷パンテオンで開催される東京国際ファンタスティック映画祭2000の上映作品、「聖石傳説 (ディレクターズカット版)(2000年、台湾)。監督と配給会社の人がゲストとして登場。日本初登場のはずなのに登場人物のコスプレをするほどの熱いファンがいることにちょっと驚く。
 台湾では長い伝統を持つ人形劇「布袋戯(プータイシ)」を用いたTVシリーズの映画版で、ジャンルとしては伝奇的な剣劇ものということになるのかな。この映画を一言で言うなら、「何だかわからないところもあるけど、とにかくむちゃくちゃ凄い」ってことになるかな。元々がTVシリーズの映画化ということもあってか、特に序盤は世界観や人物設定などがつかみにくいのだけれど、そんなことで有無を言わせないだけの映像の迫力でぐいぐいと引っ張られていく。人形の動きはリアルでパワフルでファンタスティックで…とにかく凄いです。さらにその上にSFXを駆使した映像はもうとんでもないです。本当に凄すぎて「とにかく観て!」としか言いようがないです。ハリウッドも香港も何もかも目じゃないくらいの映像スペクタクルがそこにあります。序盤こそつかみにくかったストーリーも一度雰囲気をつかんでしまえばぐいぐい乗っていけます。
 この映画は2001年の夏に公開予定。ちなみに、今回の上映ではDLPを用いたデジタル上映で、所々画質の荒いところもあったけど、それはパンテオンのスクリーンサイズではやむを得ないところで、普通の映画館で観る分には全く問題ないレベルの画質だと思う。
 評価5。ファンタスティック映画祭のプログラムを購入、1000円。

 時間にあまり余裕がないので大急ぎでBunkamuraオーチャードホールに移動したら、まだ開場していなかったし、混んでもいなかったのでいい席を確保できる。トイレに行った時にどこかで見たことがあるような顔の男性とすれ違ったんだけど、ひょっとしたら中田秀夫監督(「女優霊」、「リング」)だったかも、っていうのはさておいて。
 席に座ってふと周りを見まわしてみると、ノートにメモを取っている人やノートパソコンに文章を打ち込んでいる人がいて、そういう所もなんとなく映画祭らしい感じ。

 コンペティションの「非・バランス」(2000年、日本)。冨樫森監督、主演の派谷恵美と小日向文世の3人がゲストとして登場。
 映画は思春期の少女が一人のオカマと出会うことで成長していく一夏の物語、って感じかな。日本のインディーズ青春映画(ジャンルとしてはかなり好き)にはわりとよくありそうな話だと思うんだけど、主演の2人の演技がどちらもよかったと思うし、しっかりと出来上がったいい映画だと思う。それに、何というか、主人公の少女チアキが自分の中学生ぐらいの頃を思い出させるようなところがそこかしこにあって、かなり感情移入してしまいました。クールでいようとして一人になろうとしていても、結果的には自分の殻に閉じこもっているだけだったりするところとか、時に思わぬ形で思いが走り出しちゃう(というよりは暴走しちゃう)ところとか。そういうところがたまらなく心に響いてきたんです。自分の心の中の痛いところを優しく触っていったような、そういう感じの映画。
 2001年春にシネセゾン渋谷にて公開予定。
 評価☆、ちょっと甘いような気もするけど、私にとってはいとおしい感じすらする映画です。映画祭のプログラムを購入、1500円。

 カフェで一休みした後、大森まで移動。キネカ大森のスタンプカードが埋まっててタダで観れるのだけど、有効期限が迫っていたので「五条霊戦記//GOJOE」(2000年、日本)を観にいく。ただまぁ、いくら上映終了間近でそれほどヒットもしなかったとはいえ、一番小さいキネカ大森3(52席)にて観ることになるとは思わなかったけどタダなんだからしょうがないかな。
 さて、映画の方はというと。私にとってこの映画の最大の不運は「聖石傳説」と同じ日に観てしまった、ということに尽きると思う。「非・バランス」ならまだしも、時代劇で剣劇中心などという共通点があると、観ていてどうしても「聖石傳説」の影がちらついてしまう。やはり「聖石傳説」の奇想天外なスケールの大きさと比べてしまうとねぇ…。そのせいでストーリー自体がちまちましたものに感じられてしまったし、それを別としても2時間17分は長すぎると思う。
 評価3。「聖石傳説」よりも前に観ていればあるいは違った評価になった…のかな?。プログラム500円。


2000年11月1日 (Wed.)

 映画祭開催期間中だけど、映画サービスデーでもあるのでそっちを中心にしたスケジュールの一日。…のはずだったんだけど、前日分の日記を書いたりしているうちにずいぶん時間が経ち、更には前夜なかなか寝付けなかったせいもあってか体がだるくなってきちゃったりで、予定を変更することになってしまった(苦笑)。結局、夜になってやっと渋谷へ。パンテオンに着いた時には開場直前で、なんとかいい席を確保する。

 ファンタの「Lies/嘘 (仮題)(1999年、韓国)。配給会社の人がゲストとして登場。
 韓国で原作が発禁になった、映画は上映禁止になり17分カットしてやっと上映できた、なんて話を聞いて気になった映画なのですが…。ポルノ映画といわれても仕方が無いくらい延々とハードなセックス・シーンが繰り広げられる映画です。あと、「この次のシーンを撮り終えた女優へのインタビュー」や「ケンカのシーンでカットの声をかけた後もカメラを回し続け、その部分も収録する」などといった演出方法が取られていたりとか。でもねぇ…、最初の内はすごいと思ったハードなセックス・シーンも延々そればかり続いてくるとさすがに飽きてきます。それは、描写のハードさが増していっても変わることはなく、むしろ逆により退屈さを感じさえしました。俳優の演技は悪くないと思うんだけど、ストーリーもあってないようなものだし…。
 2001年春、シアター・イメージフォーラムにて公開予定。
 評価2。何でもかんでもハードにエロくすればいいというものでもない、ということを思い知った作品。


2000年11月2日 (Thu.)

 前夜家に帰ったのが12時半近くだったとはいえ…、少々寝坊。それなのにメールチェックなんぞしたりしているうちにさらに時間は押してしまって、シアターコクーンに到着した時には既に開場していた。2階席のやや上の方の席を取るのが精一杯。う〜ん、失敗。

 特別招待作品の「私が愛したギャングスター」(1999年、イギリス・アイルランド)。サディウス・オサリヴァン監督がゲストで登場。この監督の「ナッシング・パーソナル」はけっこう好きな映画だったので楽しみにしてました。
 アイルランドのダブリンに実在した強盗団のリーダー、マーティン・カーヒルをモデルにした映画。で、この映画は当初カーヒルの伝記映画を作ろうとしてたのが、途中で変更になってフィクション性を強め、主人公の名前もマイケル・リンチとなっている。カーヒルの伝記映画の企画自体はその後ジョン・ブアマン監督によって「ザ・ジェネラル」として映画化(98年カンヌ国際映画祭監督賞受賞)されています。
 私は98年の英国映画祭で上映された「ザ・ジェネラル」を観ているので、ついつい両者を比較してしまいます。設定や登場人物のほとんどは共通していて、エピソードも共通しているものが多い。ストーリー展開だって終盤の展開は大分変わってくるけど、そこまでの大まかな筋では共通した部分が結構ある。じゃあ、何が違うかって言ったら素材の料理の仕方、ってことになってきます。シリアスな実録路線の「ザ・ジェネラル」に対して、「私が愛したギャングスター」はかなりコミカルなエンターテインメント作品という感じ。あとは、「ザ・ジェネラル」ではカーヒルを追いかける刑事にもかなりの描写がされていたのに対し、「私が愛したギャングスター」はケビン・スペイシーのスター映画的なところがあることかな。
 で、どっちが面白かったか、ということになると…。「私が愛したギャングスター」はかなり楽しめました。かといって、「ザ・ジェネラル」のずしっとくる感触もよかったし。同じ題材を扱っていても全く方向性が異なっているんで、比較するのは難しいかな。ただまぁ、「ザ・ジェネラル」に比べると「私が愛したギャングスター」は良くも悪くも軽いかな、という感じはしました。そういう意味では「ザ・ジェネラル」の方が後々まで印象に残る映画になるのかもしれません。
 2000年12月、銀座テアトルシネマにて公開予定。
 評価4。

 実を言うと、「私が愛したギャングスター」と同じ時間にオーチャードホールで上映されたコンペティションの「ノーバディ・ノウズ・エニバディ (原題)」が「オープン・ユア・アイズ」のスタッフ(監督は別の人)とキャスト(ペネロペ・クルスはいないけど)ということですごく気になってたんだけど、この映画の情報を知る前に「私が愛したギャングスター」の券を買ってしまっていた(笑)。翌日の渋谷ジョイシネマでの上映は売り切れてしまったし、一時は「私が愛したギャングスター」を観るのを止めてこっちを観ようかとも思ったのだけど、後から情報を仕入れた限りでは結果的には正解だったみたいなんだけど。
 映画祭の予定は終わったものの、夜のバイトまでの間の時間にもう1本映画を観ることにする。その前に夕食を食べておこうと「ジャッキーズ・キッチン」というジャッキー・チェンがオーナーのファーストフードっぽい中華料理店に入ったら、ちょうど割安のセットメニューの時間が終わったばかりだった(苦笑)。

 ユーロスペース1に向かい「リトル・チュン」(1999年、香港・日本)を観る。フルーツ・チュン監督の「メイド・イン・ホンコン」「花火降る夏」に続く香港返還3部作の完結編。3部作の前2作がどちらも好きな映画なので、上映終了間近だったこの映画はどうしても観ておきたかったんです。
 1997年春、香港の街角、9歳の少年チュンの小さなものがたり。3部作の前2作とは全く違う物語ながらも登場人物への厳しくも暖かなまなざしは3部作すべてに共通するものでしょう。でも、「メイド・イン・ホンコン」の頃と比べると語り口が随分と滑らかになってきたような感じはするかな。その頃のゴツゴツとした手触りも好きだったんだけどね。でも、ひょっとしたら3部作の中でもこの映画が一番好きかもしれない。ラストで3部作全体を締めくくっているところがまた心憎いです。しかし、それにしても、日本ではあの特製レモネードは健康法ともされているんだけど、香港ではどうなんだろう?。
 評価5。プログラム700円。


2000年11月3日 (Fri.)

 バイトから帰ってきて、一眠りして…またしても寝坊してしまった(苦笑)。それでもやや寝不足気味でぼーっとした感じ。大慌てでシャワーを浴び、家を出るがパンテオンに着いた時には既に上映前の挨拶が始まっているという状態。全席指定だったので、遅れていっても席は問題なく確保できたのは幸いか。入場時にプレゼントが渡されて、チラシやポストカードと一緒に入っていたのは宇宙食。その宇宙食はなんと「たこ焼」。何でたこ焼なんだろう…。これもファンタならでは、というべきなんだろうか(笑)。

 ファンタスティック映画祭クロージング作品「2001年宇宙の旅 (ニュープリント・バージョン)(1968年、アメリカ)。昨年亡くなったスタンリー・キューブリック監督の追悼上映。ゲストとして登場した配給会社の方の話によると、今回の上映では契約上の問題等から公開当時のプリントを焼き直したプリントを用意し、当時2チャンネルだったサウンドを4チャンネルのドルビーステレオにしたオリジナルに近いバージョンでの上映。
 映画史上に光り輝く不朽の名作。ストーリーなどは今更書くまでも無いでしょう。ビデオなどでも全く観てなかったので、この映画を映画館で観られるというのは楽しみにしていました。寝不足がたたったのか、途中ちょっとうとうととしてしまったのは残念。そして、映画はというとさすがに32年前の映画とあってはどうしても古さは感じてしまう。ここ数年のSFXの急激な進化と共に映画を観てきている私のような人間にとっては仕方が無いことなんだろうか。そうはいっても、32年前にこれだけの映像を作り出したことの偉大さは十分に感じることは出来たんだけど。
 そして、難解なところも多くて、物語の全貌をつかんだとはとてもじゃないけど言えないし。でも、この映画ってすごく魅力的なんですよねぇ。完璧主義者のキューブリックの演出って本当にどのカットにも隙が無くて、観ていてほれぼれしてきます。そういう所は本当にすごい。
 2001年春頃にリバイバル公開予定。その時にはサウンドがデジタルになるなどの変化が加えられたバージョンでの上映になるのかも。
 今回は評価がどうこうとか言えないです。来年のリバイバル公開の時にもう一度観て改めて色々と考えてみたい。

 引き続いてファンタの閉会式。映画祭を振り返るダイジェスト映像をあぁこんな人が来てたんだ、とか思いながら観る。小松沢プロデューサーは今年もまた…って感じでした。とはいえ、ファンタも運営面ではかなり大変そうなんだけれど、上映作の3分の1がDLPでのデジタル上映だったりとか、新しい試みを行っているところは本当に大したものだと思います。21世紀もまた楽しませて下さいね。いや、ファンタの場合は一緒に楽しみましょう、って言った方がいいのかな?。

 家に帰り、少し寝たところでふと目が覚める。お腹が空いていたので、意を決して宇宙食のたこ焼を食べる。それは、普通のたこ焼をフリーズドライにして密封したものだった。たこ焼なのにガリゴリとかじって食べるというのは何とも変な感じがした。


2000年11月4日 (Sat.)

 映画祭通いもいよいよ最終日。開場1時間半前に着いた時点で既にかなりの列が出来ていた。人気作だしねぇ、などと思っていた10時ちょいすぎ、1台の黒いハイヤー(何故にハイヤー?)が横を通りすぎ、中に見たことのあるような面影が…、と思っていたら今回ゲストとして来日したエドワード・ノートンが会場に到着し、歓声が沸きあがったのでした。で、それとは全く関係が無いんだけど、列の最前列や最後尾を示す看板には普通邦題が書かれているのに、この映画だけ原題だったのはどうしてなんだろう(笑)。

 コンペティションの「僕たちのアナ・バナナ」(2000年、アメリカ)。監督・製作・主演を兼ねたエドワード・ノートンの舞台挨拶は10年前に大阪に住んでいたことがあることを活かした日本語での挨拶。カンペを見ながらとはいえ、なかなかの話っぷりで挨拶の全文を日本語で言ったのには驚かされた。で、その挨拶を通訳が英語に訳している、というのはちょっと面白い光景でした。それにしても、この人って本当に変幻自在な人です。映画ごとに全く違う姿を見せるけど、本人はまた映画とも違う姿を見せてました。
 ニューヨークで生まれ育った幼なじみの2人は、今やカトリックの神父とユダヤ教のラビ。そんな2人が初恋の人と再会して…というストーリー。男2人が宗教者なので信仰と恋愛の間で葛藤する、という設定が新鮮。セリフが抜群に洒落ていて笑わせる場面も多い。色々な映画の題名などをセリフにちりばめていて、笑える場面が何ヶ所もあった。何というか、「陽気なウディ・アレン映画」というような感じかな。ただ、ストーリー展開がちょっと物足りなかったかも。ノートン演じるカトリックの神父の方がキャラクター的にも面白いし、信仰と恋愛の間の葛藤のハードルが高いのに、ストーリーは他の2人の方にむしろウェイトが置かれていたのがちょっと残念。初監督のノートンに演技で負担をかけないようにするためなのかもしれないけど。それに、最後の落ちの付け方がちょっと安易な感じがするし、間延びした感じはしなかったとはいえこういうジャンルの映画で2時間8分はちょっと長いような気がした。
 上映後のティーチインではエドワード・ノートンに加え脚本を書いたスチュアート・ブルムバーグも登場。日本語でジョークを飛ばしたりもしていたノートンが旧友のブルムバーグを立てるような感じで話題を振っていたのが印象的。
 2001年正月第2段、日比谷スカラ座2他東宝洋画系にて公開予定。
 評価4(5にだいぶ近い)。すごく面白い映画だとは思うんだけど、でももっと面白く作れた映画じゃないかなとも思う。それに、これは映画の評価とは関係ないんだけど、アメリカでの公開から半年以上経っていてアメリカでは既にビデオやDVDがリリースされている映画がコンペティション作品として上映されるのはなんかちょっと変な感じ。


2000年11月5日 (Sun.)

 映画祭通いの疲れを取るべく、のんびりと過ごす。家族の買い物に付き合ったり、お酒を飲んだり。そんな一日を過ごすと映画祭という非日常的な日々から離れて日常に帰ってきたような気さえしてきました。

 さて、映画祭最終日のこの日、映画祭の受賞結果が発表されました。

東京グランプリ

「アモーレス・ペロス」 (原題)

審査員特別賞

「オー! スジョン」

優秀監督賞

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督
「アモーレス・ペロス」 (原題)

優秀脚本賞

スチュアート・ブルムバーグ
「僕たちのアナ・バナナ」

優秀主演女優賞

ジェニファー・ジェイソン・リー
「キング・イズ・アライヴ」

優秀主演男優賞

ムーサ・マースクリ
「モンディアリート」

優秀芸術貢献賞

「ワン・モア・デイ」、「式日」

アジア映画賞

「3人兄弟」

 ん〜、今年の受賞作は「僕たちのアナ・バナナ」以外はどれ一つとして観ていないのでこの結果をどうのこうのと言うのはちょっと難しいです。グランプリと監督賞を取った「アモーレス・ペレス」の評価はかなり高く、下馬評通りの妥当な結果ではあるらしいのですが。この映画は最初から眼中に入れてなかったんだよなぁ…。残念、でも来年には一般公開されそうだからその時が楽しみです。でも、「僕たちのアナ・バナナ」や「式日」に賞が出るというのはいささか政治的な匂いがするし、コンペティションが今年から実質的にヤングシネマ化したというのにもうベテランともいえるジェニファー・ジェイソン・リーが女優賞というのもどうなのかなぁ。

 今年の東京国際映画祭は去年よりは本数を減らしたものの、見ごたえのある映画を観ることが出来てその点では満足できたかな。
 でもこの映画祭、来年はどうなっちゃうんでしょうねぇ。特別招待作品の本数が倍増してシアターコクーンも使うようになったのは、コンペがヤングシネマ化したんで中堅・ベテランの監督の作品の上映の場を確保するためって意味もあるのかもしれないけど、でも実際にはある程度確実にお客が入る特別招待作品を増やすことで収益を確保したいってことじゃないかと思われます。観客動員数は上昇したようだけど、それはもっぱら豪華ゲストが来日した香港映画祭のおかげで、コンペティションの動員は去年よりも少なかったみたいだし。資金集めに大きな力を発揮していたといわれる徳間康快氏が亡くなったことが来年以降どれだけの影響を及ぼすのか…。昔に比べれば渋谷の街の中に映画祭のムードが浸透するようになってきてるし、このまま続いていってほしいところではあるんだけど。

 個人的には今年の映画祭は、「聖石傳説」と「非・バランス」を観れただけでも大満足といっていいと思います。こういう映画にいち早く不意に出会えるところが映画祭の何よりの魅力じゃないかと思いますよ。それにしんどいことも多いですけど、なんだかんだ言っても毎日映画祭会場に通うのって楽しいんですよねぇ。

 今年の映画祭日記としては速報性は去年には及ばないものとなってしまいました。去年は映画祭期間中にわりとまめに更新できていたのですが、今年は最初の1日を除いては映画祭終了後に記憶を辿りながらまとめて書く形になってしまいました。もうちょっと何とかなると思ってんだけどなぁ…。映画祭期間中は何かと慌ただしく、色々なことがあったのは確かなんだけどね。それもまた映画祭ならでは、ってことなのかな。
 それではまた来年…もやるのか、映画祭日記?。


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