今回使用した画材は、リキテックス、グラデーションメディウム、ワトソンボードの３点になっております。リキテックスはレギュラーのやや固めのやつ、それをグラデーションメディウムと少量の水でときます。すると、やや固めの絵の具も滑らかになり、非常にのびがよくなります。ワトソンボードは１ｍｍの厚さのものを使用。ワトソンは表面のテクスチャが気に入っているので、リキテックスで描く時はよく使います。

ちなみに、色鉛筆を使う時はコミックケントというケント紙を使います。ぱっと見はつるっとした感じの紙ですが、実際に色鉛筆を使ってみると、意外と微妙なテクスチャがあるのが分かります。こういった、紙のテクスチャに直接ふれられる、というのは、CGとは違った絵の魅力です。

今回はヴィルジニー・ルドワイヤンというフランスの女優さんをもとに絵を描きました。最初は軽い気持ちで「じゃあ描いてみましょうか」なんて言ってしまったのですが、さていざ描こうとなるとこれがまた大変でした。まず、写真をいくつかピックアップしてみました。気に入ったものがいくつかあったのでそこからおこしてみようか、と考える。しかし、写真からおこすのは遠名さんがすでにやっておられる、これでは芸がない、さて困った・・・（この間約１ヶ月）・・・ここで思い切ってデザイン的に攻めてみようと思い立つ。そうなるとあとは早いです。下書きに１〜２時間、実製作時間は大体１日半。バイトが始まってしまうのでその前にはなんとか仕上げたい、その一心での製作でした。

もちろん、失敗もあります。上の方のエッジを見てもらえば分かりますが、色がちょっとはみだしている。それは単にマスキングテープをしっかりはらなかったから。そのほか細かい失敗は多数あります。それをつつき出すときりがないので止めておきましょう。でもまぁ、個人的にはなかなかよくできたかな？位は思っています。こういう感触がないとそこでつまってしまいますからねぇ・・・

絵を描いた本人としてはやはり見て下さった方の反応が気になるところ。
いかがなもんでしょ？
これまでの私の絵とはやや違った方向を目指してみたのですが・・・