海外旅行
1997.12.04作成
私のばあい、海外に行くのは仕事の都合で、しかも一カ月以上の長期の滞在になることが多い。
ごく最近、初めて観光目的でサイパンに行ったとき、「海外旅行って本当はこんなに楽なんだ。」と新鮮な驚きを感じてしまった。
会社の中では特にえらい人間、と言うわけではなかったので、受入先も出迎えてくれるなど親切なことはしてくれないし、一人で行かされたことが多かったし...というわけでろくな目にあわない。
特に困ったのはニューヨークから車で二時間ほどの(むしろフィラデルフィアの方が近い)アメリカの田舎町に、住所だけを頼りに一人で行ったときのことで、イエローキャブをケネディ空港で拾って住所を見せたはいいが、運転手が西アジア系で、なんと英語がしゃべれるんだけど、なんと読めない。
仕方がないので私の発音だけを頼りに(でも彼は"L"と"R"の発音が苦手らしく"Laurel"とまともに発音できなかった...)彼の仲間や道行く人を捕まえては道を聞き、何とかたどりつくことができました。
目的地近くで道行く車に道を尋ねると...「なんでイエローキャブがこんなところにいるんだ?」(イエローキャブは普通ニューヨーク周辺にしかいかないもの)
ニューヨーク在住の友人が「そんなのでよく辿り着けたなあ」とあきれていたほど。
帰りは帰りで、帰国前日にコンタクトレンズを両目とも割ってしまい、近眼の私は標識などはまず識別できない、しかも天気はと言うと歴史的ともいわれた豪雪。
さらに悪いことに借りた車がひどいおんぼろで、雪などがフロントガラスに当たると運転席正面のガラスに氷がこびりついて、素直に座っていると前が見えなくなってしまう。そのため、ハンドルを握ったまま体を大きく右に傾けていないと正面の視界が確保できない...という最悪の状況のもと、「事故らなきゃいいが...道をまちがえなきゃいいが...」と不安だらけの気持ちでなんとか無事空港近くのレンタカー営業所まで辿り着いた。
至れり尽くせりのパック旅行ならともかく、海外に一人で行ったりすれば必ず何かしらの問題が生じるもの。ついには海外出張時に、こういう困った状況を克服することに快感を覚えるようになってしまった。やっぱり海外ではこうでなくっちゃ!
海外に行っても日本人ばかりで群れたがったり、やたら日本食ばかり食べたがる人も多いがあまりいい気はしない。
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