都会生活者
1998.01.15作成
「バック・トゥ・チャイナ」と言う香港のドラマを見てショックを受けてしまった。
一言であらすじを言ってしまえば警察に追われる香港の若いやくざが、追っ手から逃れる途中、成り行きで平和で素朴な生活を営む山奥の村に閉じ込めらる。最初は村人の自然と一体になった素朴な生活に抵抗をしめすものの、徐々にその人間味豊かな生活と人々に魅せられていくと言うお話。
主人公は当初「女が抱きたい」といってはやたらと香港に帰りたがる。また、精一杯親切にしてもらっているにもかかわらず、文句ばかり言って「ありがとう」一つ言えない。麻薬をやって畠を燃やす。とにかくろくなことをしない。
この自分勝手で、何だかとっても恥ずかしく見えてしまう主人公が自分に重なって見えてしまったからだ。
確かに都会生活者って非常に恥ずかしい生活をしている様な気がする。
何をするにも金。金が絡むと誰もが目くじらをたてる。
隣に住む人の顔さえ知らない。
朝の満員電車ではみんなが眉をひそめて不機嫌そうな顔。
誰もが自分のことだけで精一杯で、人のことなどにかまっちゃいられない。
ドラマでの中国山奥での田舎の生活を見ていて、「こんな生活もあるのだ。」と関心してしまった。一人がみんなのために、みんなが一人のために労力を惜しまない。畑もみんなが共同で耕す。
都会なんて本来人間の住むところではないのではなかろうか。住んでいると誰もが人間が小さくなる。
いかんいかん、カルト宗教とかって、こういう人間の心のすきまを狙うんだろうな。
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