日本人と歌唱力
1999.03.22作成

最近ほとんど衛星放送以外のテレビを見ないので特に流行の音楽などの情報に疎くなる。
数少ない情報源はWOWOWのMusic Chaseという月がわりで二曲づつを繰り返し流す番組だ。一カ月間番組の合間にしつこく流れるので月の終わり頃には覚えてしまうことになる。

で、3月は「BRITNEY SPEARS」と「宇多田ひかる」。

宇多田ひかるはどこに行ってもこの曲がかかっているほど大ヒットだが...


この二人同じ16歳なのだそうだ。
二人を見比べてみると歌唱力の差は歴然。当然米国の方が競争が厳しいからBRITNEY SPEARSの方がはるかにパワフルだ。というか一緒に聴くと差があり過ぎてみじめに思えてしまうほど。ちなみに踊りもBRITNEY SPEARSのほうが断然上手だ。

ロック、ソウル、ポップス系の曲を唄った場合、米国のシンガーに比べてしまうと日本人は全然ダメだ。そもそもこの手の曲を唄うようにプログラムされていないのだろう。

歌も踊りもだめ、ときては日本人がこの手の曲の歌い手として極めることは難しいし、実際に世界に通用するまでに極めた人はかつて存在しない。

「お金が入ればいい」という商業主義に徹することができるのならばともかく、日本のヴォーカリストたちが自分を「アーティスト」だと多少なりとも思うのであれば、当然頂点を極めたいもの。それが「アーティスト」の宿命だ。

所詮日本国内でしか通用しない、世界に通用しない不利な分野に挑むのはおろかしいというもの。いづれ自分の限界を思い知らされるのは目に見えている。


しかし、日本人だって捨てたもんじゃない。
演歌を唄わせれば天才的なセンスを発揮する。

スティービー・ワンダーの歌を聴くとたいていの人は「なんて歌が上手なんだろう」と驚愕の思いをいだくはずだが日本のポッポス系ボーカリストに同じ驚愕を感じることはない。しかし、演歌歌手に対しては確かに感じるのだ。

というわけでアーティストとして大成したいボーカリストは是非演歌をめざそう!
「お金を稼げればいい」と言う人はポップスを歌おう!

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