インドの女性観
1999.06.14作成

ヒンドゥー教の教典の一つ「マヌ法典」には下記のようなことが書いてある。(以下適当に抜粋)

1.女性は男性を堕落させる天性をもつ。
2.女性は男性をもろもろの欲望と怒りの虜とし、邪道に導く。

これぐらいのことで頭にきてはいけない。まんざら嘘でもなさそうだし...

3.貞節なる妻は、たとえ夫の品行が悪くても、夫を神と崇めなければならない。
4.夫の死後、妻は薬物などを使って肉体を衰えさせなければならない。
6.子ができない妻は八年目に、子供が死んだ妻は十年目に、女の子しか産まない妻は十一年目に取り替えても良い。夫を非難する妻は即刻取り替えても良い。

マヌ法典が書かれたのは紀元4〜6世紀なので古い文献を元に国民性を云々することには異論もあるだろうけど...

事実、イスラム教徒やヒンドゥー教徒の女性差別の激しさは、日本や欧米の比ではない。

ほんの一例をあげれば、インドでは女性は結婚するときに、ダウリと呼ばれる非常に高額の持参金を男性側の家族に支払わなければならない(だから男の子をたくさん産むと家族は儲かる)のだが、田舎の農村では、そのダウリが約束通り支払われない場合、嫁さんを「燃やしてしまう」ことがよく行なわれるのだそうだ。信じられない人は自分で調べてみるとよいだろう。

インドに限らず、我々の知らない世界はまだまだたくさんあるわけで、不合理だから、とか非人間的だから、という理由だけで他の民族の文化を否定してしまうことはできない。
あるいは、日本人が「鯨を食べてはいけない」と説教されるようなもので、他民族である私らが「女房を燃やしちゃうなんてとんでもない!」と説いて回るのはおっせかいがすぎる。

将来はともかく、当面インド人と仲良くやっていきたければ、見て見ぬふりをするか、それができなければ、彼らの習慣をあるがままに容認するしかない。

「今から女房を燃やすのですが、見にいらっしゃいませんか?」

と外国人の友人に誘われたとしたら、貴方ならどうする?

<<戻る  <<表紙