氷山の一角
1999.07.02作成
運転免許の更新手続きにいったところ、なんと「優良」(優良ドライバー)となっている。
誕生日を過ぎて手続きにいくとこの「優良」がクリアされてしまうようでやはり期限内に手続きしてつくづくよかった。
なんといっても交通事故で不幸なのは死亡事故などの大事故であって、こうなると被害者側だけでなく、加害者側にも大変な負担がのしかかってくるのは周知の通り。
接触事故程度のことであれば、せいぜい賠償金数百万ぐらいなものなので、社会的なコストも所詮大したものではない。
行政側としても一番減って欲しいのはこの、被害者および加害者の一生を台無しにしかねない大怪我以上の人損を伴う大事故だ。
車を運転する人なら誰でも「ヒヤッ」とする一瞬を経験したことがあると思う。
で、大事故が起きる確率はある学者の調査の結果、だいたい決まっていて、その「ヒヤッ」とするケースの何十分の一(忘れました、調べておきます)かの確率なのだそうだ。
こういう「ヒヤッ」とする事故の予備ケースは統計上にもでてこない。ただ、当事者の記憶の中にだけ「危ない思い出」として記憶されるのみだ。
大事故に至る確率を減らすことはなかなか難しく、結局、最も恐れるべき大事故を防ぐには、まさに氷山の一角となっている「大事故」の母集団=「ヒヤッ」とするようなケース、をいかに減らすか、ということになる。
このように大きな氷山の一角しか統計上に表れてこない、あるいは目立たない、というケースは他にもたくさんあるに違いない。たとえばベンチャー企業といえばほとんど成功例しか取り上げられないが、実は成功した以上に失敗例はたくさんあるに決まっている。
多くの失敗例があるからこそ、数少ない成功例があって、それがマスコミに取り上げられているにすぎない。
だから、事業をやりたいときは決して失敗を恐れてはならない。一回や二回失敗するのは当然なのだ。
「大事故」を増やそうとするなら...「ヒヤッ」とするケースを増やさない限り、「大事故」が増えるはずはないのだから...いきなり「大事故」を狙うのは欲張りというものだ。
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