英語力と就職
1999.11.25作成
半年前ぐらいだろうか?英語学校のセールスマンから電話がかかってきて、つきあってあげたことがあった。ほとんど必要ないのだけど、若い女の子だったので断れなかったのだ。実際英語学校に行ってみて驚いたのは、来ている人が学生らしき人ばかりであったということ。社会人が通ってこれない昼間だったこともあるが、就職活動を少しでも有利に運ぼうとの彼ら意図は見え見えで、就職難のご時世、学生も必死なのだなあ...と思ったものだ。
英語は話せたほうが便利なことは確かだ。しかし、最近よく言われていることで恐縮なのだけど、単に「便利」というだけで学生諸君が思っているほど決定的なことではない。
基本的な部分は学校教育である程度習得しているはずなのだから、優秀な人間であることさえ解ってさえいれば、話せるようになるのにさほど苦労はしないはずだ。単なる慣れの問題ではないか?それに我々日本人ははとにもかくにも英語が読める。これは凄いことだ。
「英語を話せると10億人?と話せる」と、ある英語学校の広告で言っていたけれど、そのほとんどは英語を母国語としない人たちで、日本人と大差ないぐらい英語が下手な人たちだ(そうでない人たちもいるけど...オランダ人とかギリシャ人とか)。それに米国内でだっていまだに英語が話せない人は少なくないのだ。
世界でも最高レベルの教育をうけている我々がコンプレックスを感じる必要はない。
学生なんて経験がないのだし、所詮何もできないに決まっている。企業は新卒採用を即戦力とは考えてはいない。
企業が新卒の学生に求めることは、大まかに次の二点にしぼられる。
1.学生時代にどんなことをやってきたか。
2.どれだけの可能性を持っているか。
即戦力が求められる中途採用ともなるとポイントは「現在」だが、新卒の場合、重視するのは「過去」と「未来」だ。今現在の時点で「英語が話せるかどうか」なんてことは本当はどうでもよい。
もし、英会話学校に通うだけのお金(ほとんどローンだろうけど)と暇があるのなら親孝行でもしてあげたらいかがなものか?
親孝行な息子、娘であることをアピールしたほうがよほど信頼感は増すし、ポイントは高い、と私は思う。親孝行を悪く思う人なんていないのだから。
いまさら遅いけど、やっぱり、なによりも人間を磨くことではないですか?
??戻る