ジャンクフード
2000.02.27 UP

ロンドンで毎日のように食べていたシシケバブの味が忘れられず、最近よくみかけるトルコ人の屋台を見つけるたびにどうしても買って食べてしまう。

ケバブなんて早い話がごくシンプルなジャンクフードなのだけど、それでも民族古来の歴史を背負った食べ物はやはり味に強い主張があっておいしい。
日本の立ち食いそばだってジャンクフードだけど、しばらく海外で生活していたりするとたまらなく恋しくなるものだ。

それにひきかえ、マクドナルドって一体何なのだろう。

最近、あそこで食事をするたびに必ず後悔させられる。言うまでもない。何から何までまずいのだ。「なぜわざわざお金を払ってこんなにまずいものを食べなきゃならないのだろう?」そういう思いにとらわれてしまうのは私だけではないはずだ。

にもかかわらず、店によってはいつもカウンターに並ぶ人が後を絶たない。
まずいものを習慣化させられてしまった哀れな人たちだ。

警告する。あの味は有害だ。若い頃からまずい食べ物に慣らされていれば、本来優れた日本人の味覚でさえも駄目になる。いや害をもたらしているのは日本だけじゃない。中国でもトルコでもフランスでもイタリアでもインドでも日本でも、もちろんアメリカでも全世界共通でまずい。

まずいものに慣れさせることこそが、マクドナルドの戦略なのだ。
世界中どこにいようが、まずいものが食べたくなったらマクドナルドに行けばいい。

たかが食い物、と甘く見るなかれ。
味覚は民族の独自性を保つ最後の砦だ、といっても過言じゃない。
「あんなしょっぱいうどん食えへんで〜。」というのが関西人と関東人を隔てる、決定的で最後の違いなのだ。関西人がしょっぱいうどんを決して許さないように、誇り高い日本人がまずいジャンクフードなんかを認めてはいけない。ケバブならいいけど。

私はここに、今後二度とマクドナルドのハンバーガーを口にしないことを宣言する。

さあ、みんなもはっきり口にしよう!「マクドナルドはまずい!」と。
そして決心しよう!「二度と食べない!」と。

そうすれば、きっと少しだけ幸せになれる。

追記:こういうことを指摘している人は私だけじゃない。なんと「地球白書」にも「ジャンクフードは危険である。」という趣旨のことが指摘されている。もはや地球規模の問題なのだ。

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