勤務時間制
2000.02.27 UP
お勤め人からフリーになってしばらくたつと、今まで常識だと思っていたことがどうにも非合理なことに思えて仕方がなくなってくるものだ。お勤め人の常識とフリーランスの常識は明らかに異なる。
変だと思えてしかたがないことの一つ目は、なんたって勤務時間制だろう。
フリーの場合、仕事は多くの場合出来高制だ。
極端な場合で説明すれば、受注元から@納品物の条件とA納期が与えられて、この二つの条件さえ満たされていれば決して文句は言われることはない。
たとえ仕事を依頼された私が納期の二時間前から仕事に着手しようがどうしようが、とにかく納期と納品物の条件さえ守られていればいいのである。言ってみれば物々交換に等しい。非常にわかりやすく、合理的で自然な制度だと思う。
一方、サラリーマン社会が誇る「勤務時間制」とは何なのか?
仕事があるなしに関係なく、とにかく朝の9時から17時までオフィスにいてくれ、とはなんて非合理的な制度なのだろう。「私は人の倍のスピードで仕事をこなせるので半日もいれば十分なんです」と主張しても無駄なのだ。しかも、特に頭脳労働の場合、そんなにびっちりと仕事があるはずがない。
本当に集中して仕事をする時間があるとすれば、せいぜい一日につき二時間程度だろう。ただ意図的に効率悪く仕事をこなして、たとえ仕事のないときも仕事をするふりをしていなきゃいけないなんて...その上つまらない残業にまでつきあわされて、みんなそろって無駄な時間を過ごすなんて...まさにこういうのを「非効率」と呼ぶのではなかろうか?
こう考えると、社員の「仕事を買い取る」のではなくて「会社への忠誠心を時間ごと買い取る」のが勤務時間制で、「社員を一生面倒みる」という、今はなき終身雇用制度の遺物とさえ思えてはこないか?
さあ、退屈な会社には早々と見切りをつけて、さっさと新しいことを考えよう!(我ながらこればっかり)
??戻る