38号 おわりの挨拶


The A'-Team



 お楽しみいただけましたでしょうか。
 それではまた、冬にお会いしましょう。



【おしまい】








次回予告

「フェイスです。タジン鍋が割れました。俺がタジン鍋に野菜の蒸したのを作って、女の子のところに行って、帰ってきたらタジン鍋が割れてました。」
「で、タジン鍋を割ったのは誰なんだ? 怒らないから、言ってみなさい。」
「はーい、俺っち! 野菜の蒸したのが冷たくなってたんで、アセチレントーチで焼いたら割れた!」
「俺はこのスットコドッコイを止めようとしたんだぜ。ちっとばかり、その、間に合わなかったけどな。」
「野菜なんて元々冷たいんだから、蒸した野菜が冷たくなってたってそのまま食べればよかったのに! 俺のタジン鍋に火炎攻撃なんかしないでさ。」
「これは……フェイス、お前のせいだな。冷たい蒸し野菜だけを置いて、女の尻を追いかけていたお前のせいだ。」
「そうだよ、俺っちが冷たい蒸し野菜、嫌いだって知ってるくせに!」
「俺も、できれば蒸し野菜は熱いのを食いたいぜ。サラダなら冷たくてもいいけどな。」
「問題は、蒸し野菜“だけ”だったってことだ。そうじゃないか、コング、モンキー。大事なものが忘れられてる。」
「大事なモン? 牛乳か?」
「大事って言えば、メルセデス(最近飼っているカミキリムシの名前)のエサ!」
「肉だ、肉! なぜ肉料理を置いていかなかった? 蒸し野菜だけで満足するような俺たちじゃあ、ない!」(かっこいいポーズで。)
「大佐、昨日その口で“食べ過ぎたから明日はあっさりしたものにしてくれ”って言ってたよね?」
「確かに言った! だが、肉料理をやめろとは言ってない。味つけをあっさりしたものにしてくれと言ったのみだ。」
「ああ、夕飯が冷えた蒸し野菜だけじゃ、確っかに味気ねえな。牛乳と、あっさりした味つけの肉は必要だ。」
「あっさりした味の肉って何? そんなこと言うならスパムでも食べてれば?」
「ビーフ茹でて、少しの塩とビネガーかけたやつとかじゃない?」
「お、それ美味そうだな。野菜の上にビーフ乗せて蒸して、タレ(“ドレッシング”の意)かけて食うってのは、いかにも夏の夕飯って感じじゃねえか。なあ、ハンニバル?」
「いいですねえ。それと、よく冷えたビールだ。早速用意してくれ、フェイス。」
「(イライラしながら)ああもう、だから、野菜はないの! モンキーが炭にしてくれたから! (くるっとカメラに向かって穏やかな顔で)というわけで、次回、特攻野郎Aチームは『フェイス、深くて使いやすくてアセチレントーチでも割れないタジン鍋を入手する』、『フェイス、牛と野菜を蒸して、また惨事』、『フェイス、ビールが冷えてなくて怒られる』の3本です。ふんがふっふ。」(マードックに炭化したブロッコリーを口に詰められる。後ろでコングが親指を立てている。)



 さて、ここで問題です。果たしてAチームは、野菜と牛肉を蒸してドレッシングをかけた温かい夕飯にありつけたのでしょうか?




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