40号 おわりの挨拶


The A'-Team



 お楽しみいただけましたでしょうか。
 それではまた、冬にお会いしましょう。



【おしまい】








次回予告

「フェイスです。自粛中です。何を自粛してるかって? それは人それぞれです。この未曾有の事態に対し、自粛できるところは、する。それが小市民の務めだと思うのです……って、何やってんのさハンニバル、言ってるそばから!」
「何ってビールですよ。発泡酒への自粛は、できないからしなくていい。」
「牛乳もだな。できねえ自粛を無理にすっと体に悪いってニュースで言ってたぜ。それで何人も命を落としたって話だ。ったく、いたたまれねえぜ。」
「ゴミ袋だってできないってば。そりゃ牛乳の紙パックとセロテープの芯2個捨てるのに45Lはやりすぎだと俺も思うよ? だけど、大は小を兼ねるっていう諺は、誰かが継承していかなきゃなんね。そうだろ? ドリッピー。(と、ゴミ袋で作ったてるてる坊主に話しかける。)」
「じゃあどこなら自粛できるって言うのさ? 言っとくけど、小市民の務めを放棄するような真似は許されないからね!」
「ふふん、甘いなフェイス。あたしはこれでもちゃんと自粛していますよ。お前さんに言われて始めた“測るだけダイエット”ね、朝晩体重計に乗るのを自粛して、1週間に2回にしてるし。」
「そりゃいいぜ、ハンニバル。俺も、睡眠薬打たれんのを月1回に自粛してもらいてえもんだ。」
「俺っちはリサイクルしてるんだもんね。この輪ゴムは肉屋の包みからリサイクル〜。(ドリッピーの首のくびれを指差しつつ。)」
「そう言うお前さんだって、シャワー30分間、出しっ放しにしてるだろ、毎日。歯を磨く間も、水出しっ放し。そういうのを改めればいいんじゃないですかね?」
「(ふるふると肩を振るわせつつ)俺のシャワーはいいの! 女性に好かれるためには清潔感必須だし! 大体この家、旅行中のセレブんち借りてるだけだから光熱費はかからないし! 俺が言ってるのは、要するに経費節減の話! こないだの仕事の報酬が入金されるの、月末なんだからね。あと20日もあるんだ、現金は4ドルしかないのに!」
「てめェの言う未曾有の事態ってなあ、4ドルしかねえってことか。もっと深刻なこと考えちまったぜ。」
「何だよ、20日で4ドルより深刻なことって。みんなホントにわかってんの? 4ドルじゃビールや牛乳はともかく、今夜の晩飯、買えないんだよ? 自粛して霞を食べて過ごしてくれるっての!?」
「4ドルもないけどね。」
「へ? 今何て言った、モンキー?」
「4ドルもない。だって4ドルって、今朝食卓に出してあった財布に入ってた分だろ? そのお金で俺っちゴミ袋買ったし。」
「現金がなかったらカードで買えばいいじゃないですか。あるだろ、いつも使ってる偽造カードが。」
「カードは、前回のモンキーの買い物(身長2.5mの仏像)で足がつきそうになったから、破棄してブローカーに別途発注中。納品は月末!」
「何だと! じゃどうやって牛乳を買やいいんだ!(ようやく事の重大さに気づいたコング。)」
「あたしはちょっくら女の子を引っかけに行ってきますか。ビールをご馳走になりに、ね。」
「お、おう、俺も日払いの仕事を探すぜ。それにちったぁ自分の貯金もあるしな。」
「俺っちも仕事探すー!」
「ちょーおと待った! みんな何か忘れてない? 今日どうしてここに集まってるのか!」
「どうしても何も、お前さんが呼んだから。」
「フェイスが呼んだんじゃん。」
「俺ァ何となくついて来ただけだ!」
「(チッチッチと人差し指を振って)わかってないなあ、みんな。今日ここに集まってもらったのは!」
「もらったのは?」×3
「(懐から紙片を取り出し)予告を発表するためさ!」
「予告って?」
「予告だとォ!?」
「予告とな。」
「というわけで次回のAチームは、『ハンニバル、ビール断ちを誓う』、『モンキー、変な買い物を我慢する』、『コング、牛乳を節制する』の3本です。ふんがっふっふ(口一杯にパンの耳を詰められる)。」


※今回のYES/NO問題は自粛させていただきます。


上へ
The A'-Team, all rights reserved