最終更新:2006年03月29日


何だかよくわからないけど、個人的に好きな音楽
Teapacksってこういうグループだったの?と思わざるを得ない写真
Teapacks

(Tipex)

 TeapacksもしくはTipex(どちらでもいいけど、発音は“ティペックス”、アクセントは“ティ”にある。決して“ティーバックス”とは読まないように。ここでは“Teapacks”の表記を選んでおきます。Tipexは修正液のメーカー名かつ商品名なので)は、イスラエルのポップス・グループです。
 ポップスと言っても、かなり中東チック(現地の音楽分類では“ミズラヒ”)だった時期もあり、その頃の曲は私の心を擽る。どうも速めの短調の曲に弱いんだよな。アコーディオンの音とかバイオリンの音とか。しかし、下のディスコグラフィを見てもらえばわかるように、時期によってはライトロックだったりディスコ調だったり、曲によっては70年代の日本の歌謡曲のようでもあり、時としてベンチャーズのようでもあり、語りあり、とにかくいろいろ。把握しきれません。個人的には、バラードはつまらないと思います。恐らく、歌詞に心揺さぶられるような何かがあるんじゃないかと踏んでいますが、未ださっぱりわかりません。

We Sit in a Cafe (クリックすると大きな画像が開きます) Teapacksのメンバーは、Kobi Oz(コビ・オズ、本名ヤアコヴ・ウーザン/リーダー、作詞・作曲&ヴォーカル等/眼鏡ハゲ)、Rami Yosifov(ラミ・ヨスィフォヴ/ギター等/左写真一番右)、Gal Peremen(ガル・ペレメン/ベース/左写真の梅Tシャツ)、以上3名。
 そして現在、彼らの音楽の要になっているのが、写真左から2番目のBig M(ビッグ・エム/音楽クリエイター/デブ)。よく写真に出ているのはここまでです。
 でも、その他にも、演奏補助の皆さんがいます。アコーディオンのAvi、ギターのDani、ドラムスのMoti(ちょっと前まではTamir)。この3人はTV出演の時にも演奏しているし、CD作りやコンサートにも参加しています。コンサートの時だけ参加している、デュエット要員のSimaという女性もいます。

 オフィシャルサイトは<http://www.teapacks.com>。<http://www.tipex.co.il>(同じもの)は閉鎖されたようです。まあまあよくできているサイトです。でも、オールヘブライ語なので、ヘブライ語対応ブラウザじゃないと開きません。ヘブライ語フォントがないと、文字化けします。そして、ヘブライ語がわからないと、何が書いてあるかさっぱりわかりません。
 オフィシャルサイトは、以前は写真満載なサイトでしたが、現在その写真のほとんどがベスト盤のブックレット『Kol Ha-sipur (All the Story)』に掲載され、サイト自体は新たに、非常に簡単なものになりましたが、その後、だんだんと盛り沢山になりつつあるようです。(現在、視聴ができるようになりました。)
 「Big Mは相撲取りになるべきだ」と思うぐらいのことは、このページの写真を見るだけで十分できますが、彼らのキュートなセーラー服(男物)姿などは残念ながらオフィシャルサイトから消されてしまいました(ので、こっそりアップしておきます)。あと、どうやらゴールドディスクやプラチナディスクをいくつも獲得しているらしいことも、以前はオフィシャルサイトを見てわかったのですが、現在はこのページに頼るしかなくなりました。Gigcenter.com(後述)にも書いてあったかな?
 <mail@teapacks.com>にメールを書くと、Galが他のメンバーにメールを転送してくれて、気が向くと返信をくれます。英語可。
 Gigcenter.comは、Teapacksのことが英語で書いてある貴重なサイトでしたが、閉鎖されました。Gigcenter.comにあったメーリングリストは、Galにより1回だけ新譜(ベスト盤)のお知らせがなされ、その1回だけで消滅しました。

 今のところ、TeapacksとしてのCDは全部で10枚出ているようです(うち1枚はミニアルバム、ベスト盤は2枚組だけど1枚としてカウント。シングルつき本はノーカウント)。1stアルバムと2ndアルバムは、2枚がセットになっているのもあります。イスラエルのTower Recordsでは、多少試聴もあり、ヘブライ語が読めれば買えましたが、現在は閉鎖されました。97年発売の"Kiss to the Uncle" (Neshika Ladod)は、以前には英HMVでも買えました。最近、英語で買えるCD屋もできました。このCD屋では、CD1枚分のメドレーがサンプルとして聞けます。裏を返せば、1曲ずつは聞けません。
 すべてのCDのすべての曲の試聴がmooma.comでできますが、もちろんヘブライ語表示ですので、どうすれば試聴できるか、かなり難しいかもしれません。

 無断でスキャンした写真を、無断で載せておきましょうか。    

 彼らの音楽、結構Principe & Socio M.のと似てるかもしれない。と思った時もあったけれど、今は「やっぱり違うよな」と思います。
 そうそう、彼らのオフィシャルサイトに、Mau Mauのウェブページへのリンクがあって驚いたものです。



 ウェブ上には日本語のTeapacks情報がほとんどないので、わかったことを書いておきます。
  • Teapacksの読みは、T-packsでもTipexでも、どちらでもいい――と、Galが言っていた。(2001.10.08)
  • Galの生年月日は1969年11月10日。
  • 彼らの1994年発売の3枚目のアルバム"Your Life in a Lafa" (Ha-chayim Shelcha Be-Lafa)は、日本盤も発売され、日本で4000枚以上も売れた(東京のタワーレコード発表?)――と、Galが言っていた。(2001.09.24)
  • ウェブ上にTeapacksのストリーミング・ビデオはない――と、Galが言っていた。(2001.09.16)
  • と、Galは言っていたけれども、ビデオはTower Recordsでちょっとだけ見られました。Moomaにもありました。でも、現在は見る手立てなしです。(なので、こっそり挙げておきます。@ABC。ソフトによっては、またそのバージョンによっては、見られないかも。)ビデオクリップは全部で20何作あるらしいです。Galによれば。
  • KobiもRamiもGalも既婚。Kobiの奥さんも背が低くて(Gal曰く「Kobiと同じぐらい」)、でもモデル。
  • Kobiの両親はチュニジア出身。Ramiの両親はブルガリア出身。Galの両親はイスラエル生まれだけど祖父母はポーランドとウクライナ出身。
  • Kobiは1人っ子。地毛はストレート(生えていれば)。幼い頃、いつも首から鍵盤ハーモニカをかけていたという噂。
  • Kobiの誕生日は1969年9月17日。19歳の時にスデロットからT.A.に引っ越してきて、TPを結成。1996年冬、T.A.からラマット・ガンに引っ越す。現在どこに住んでいるかまでは知らない。



 2001年9月24日、オフィシャルサイトに写真が沢山アップされた。
 それも、変な写真がある。みんなしてウェディングドレス着ていたり宇宙服もどき着ていたり。Galはハーフパンツはいてることが多いなあ、と思ったらスカートだったり。Teapacksって色物バンドなのか?
 そうやって写真を見ていって、昔Rami美人さんだったことを知った。昔は。……今も中では美人さんの方かな。正面から見れば比較的
 Teapacks、今後の色物具合に期待したいところである。(内的方向性が変わってしまった。)
【オフィシャルサイトから写真が撤去されてリンク切れになっていたので、直しました。05/04/08】



Discography
  Heb.タイトルの読み(多分……)
その英訳(恐らく……)
発売
年度
個人的感想・他
Shvil Klipot Ha-gareinim
(The Sunflower Seeds Road)
1992
Sep.
ライト・ロック。若さが感じられる。Ramiのほにゃほにゃなヴォーカルが聞ける。ドラムスはTamirではなくAvinoam Milton。ゴールドディスク獲得。
Ha-acharon Ba-ashiron Ha-tachaton
(The Last of the Lowest)
1993
Nov.
まだロック色が多少残るが、「何だかいろいろ」という感。ジャケのRamiが美しい。TamirもAvinoamも両方いる。アコーディオン弾きの女性やらChayim Ulielやら参加している。ゴールドディスク獲得。
Ha-chayim Shelcha Be-Lafa
(Your Life in a Lafa)
1995 準メンバーとしてTamirが確定したか。他にUri Miles(アコーディオン他鍵盤楽器、バグパイプ、各種笛)とNuriel Amar(ウード、バイオリンetc.)とSharon Ben Tsadok(デュエット)が準メンバー確定。この辺りからミズラヒっぽくなってくる。プラチナディスク獲得。
Klavim Lo Novchim Be-yarok
(Dogs Are Color Blind)
1996 「完成しなかった映画のサントラ」というコンセプト、らしい。小劇のようなものが入っている(Teapacksが演じているわけではない)。Galの朴訥なヴォーカルが聴く者を不安にさせる。Ramiは当時、フラメンコに凝っていたのか? "Lafa"からのremixも3曲収録。
Neshika La-dod
(Kiss to the Uncle)
1997 個人的には、ミズラヒとポップスが適度に混じっているこのCDが一番好き。3曲目"Eyze Olam"のカデンツ(?)は『失恋レストラン』。この曲のビデオクリップ(最初30秒しか知らないけど)はヴェリィ・グー。Sarit Hadadがゲストデュエット。恐らくこのCDが最新CDであった頃にUriとAvi Albucherがチェンジ。プラチナディスク獲得。
Ha-etzev Avar Lagur Kan
(The Sadness Passed over
to Live Here)
1998 5曲収録のミニアルバム。かなりミズラヒ色が強い。それもそのはず、最後の曲はNurielが積極的。でも、全体的に暗い。ここからBig Mが参加。
Disko Menayek
(Disco Mania)
1999 コンセプトはディスコ。ゲストメンバーが大勢すぎ。Sarit HadadやChayimさんやAvinoamやHi-Fiveやヘラジカやバッハや……。ディスコな割には、ボサノバ調もあり、Galがサンプリングして遊んだだけかという曲もあり、1枚でいろいろ楽しめると言えなくもない。ゴールドディスク獲得。
Yoshvim Be-vet Kafe
(We Sit in a Cafe)
2001 良質ポップス。しかしBig M色が濃いかもしれない。つまりアコースティックではなくなってきたということ。テクノっぽくさえある。個人的には、4曲目"Mi Shelibo"の変拍子でTeapacksにハマった。11曲目の"Chik Chiku Chak"はベンチャーズだし。5曲目"Veat Veat Veat"は、ファラ・フォーセットが空港で髪を揺らしつつ歩いている時の音楽でしかないし。ここからギターのDani Habargelが参加。TamirとNurielがあまり参加していないのが悲しい。TamirはNYに行っていたからだろう。Nurielはフェイドアウトだな。ちぇっ。ゴールドディスク獲得。
Kol Ha-lehitim
(All the Hits)
2003 ベスト盤。80ページの本『Kol Ha-sipur』(All the Story=Teapacksの歴史)つき。CD未収録曲6曲やremixを含む33曲収録、2枚組。Sarit HadadとKobiがデュエットする"Ha-tikvah"(イ国歌)がお薦め(多分、どこかのライブで歌っていたやつじゃないかな)。"Rikdei Ambah"(新曲)は今のところ、このCDにしか入っていない。
10 Radio Muzika Ivrit
(Radio Hebrew Music)
2006 14曲収録(最後の2曲は“アンコール”なのだそうだが、なぜアンコールなのか不明)。プラスチックを可能な限り使わない作り。ジャケは風刺画風の絵。TPの面々の似顔絵としては難あり。3曲目の"Ten Li Chatima"はSfataimも演奏していた民謡"Lala Fatima"のアレンジ。バイオリンとウード担当はヌリエル(まだ存在していた)。アコーディオン等のアヴィも、ヌリエルと並んで「TP外の人」的な扱いになっている。キーボード弾きとしてはナアム氏が正式メンバーのようだ。ゲスト・シンガーが5名(MC含め)。で、どれがシングルカット曲なんだろう?(シングルCDはないがな。)

コンサート参加メンバー(2002年)
Kobi Oz (歌、鍵盤楽器)
Rami Yosifov (ギター等弦楽器)
Gal Peremen (ベース)
Big M (キーボード、ギター弾く振り)
Tamir Yemini (ドラムス、パーカッション)
Avi Albucher (キーボード、アコーディオン)
Dani Habargel (ギター)
Sima Amar (デュエット)
 ほーら、もうNurielいないし。
2002年11月まではこんな感じのメンバーだったんだけど、12月下旬にはTamirが準メンバーから抜け、ドラムスがMoti Yosefになった。彼は以前、Knesiyat Ha-shechelでドラムスをやっていた人。
TamirがTeapacksを辞めた理由は、Gal曰く「人生のより宗教的な道を歩むため」。(Ari Ben Mosesに誘拐されたのではなかった。)彼のTeapacks準メンバーとしてのラスト・コンサートでは、Motiがドラムスで、Tamirはアディショナル・パーカッションだったそうだ。

2002年7月に、新曲の"Betselachat Meofefet"を聞いて(曲が発表されたのはもっと前だが)、Galにメールを書いたところ、「もうすぐコンサートでも演奏するよ」と言っていたが、12月のコンサート曲目リストには新曲は含まれていない。
2003年5月末からコンサート内容が新しくなるそうなので、期待しておきましょう。(期待しても、見に行くわけじゃなし……。)



こんなのもチェックしてみては?(そう簡単には行きませんが。)
CD Kobi Oz / Ephesus シェイクスピアの『間違いの喜劇』(The Comedy of Errors)に登場するエフェサスの街のイメージミュージック(なのかな? サントラっぽい)、バ〜イKobi。作曲・編曲・演奏はKobi、一部の曲においてNurielがウード、バイオリン、ダルブッカ演奏で参加。……と、CD購入後何年も経って初めてわかった。
CD Noari Raful / Ahava Ktuma Noari RafulはBig Mが組んでいるLevantini(Kobiたちが設立した音楽制作プロデュース会社)のユニット。Kobi、Gal、Dani、Chayimさんが携わっています。特に、プロデューサーであるGalが、沢田研二風に歌い上げている曲が見もの(聴きもの?)。
CD Sfatayim / Ha-albom Ha-kaful Kobiが以前に(まだ髪がある頃に)属していた、Chayimさん率いるミズラヒ(モロッコ系)のグループ。このアルバムではKobiが本名Yaakov Uzanとしてキーボードを弾いています。また、このアルバムの1曲目"Wacha Timsi Li'spitar"は、Teapacksの2ndアルバムに収録されている"Betoch Neyar Iton"の原曲。
Sfatayimでバイオリンやウードを弾いていたのは、Nurielの兄のShimon Amar(このアルバムの頃はまだ加わっていなかったけど)。最初、Nurielの父親かと思ってGalに尋ねたら、兄だった。顔そっくり。
CD Kochav Ole / Anachnu Kan 上記Sfatayim解散後に(多分)結成された同種のグループ。ヴォーカルのSami LazamiとShimonさんがメイン。初期のアルバムにはNurielも参加。このアルバムでは1曲だけRamiがギターを弾いている、と書いてある。
CD Chayim Uliel / Sunduk Le-ajiv ChayimさんのCDだが、KobiとBig Mも参加。Levantiniレーベル。
Chayimさんの最新CDには、さらにGalも参加(&プロデュース)。KobiとChayimさんのデュエットまである。
CD Sarit Hadad / Ashlayot Motekot Kobiお気に入りのSaritちゃん。このアルバムは、半分くらいの曲をKobiが作っていて、Galがベース弾いてます。Big Mも参加してるし、Nurielがウード弾いてる。Chayimさんの名前もあるし、わあ豪華。
CD Chemi Rudner / Geula Galがプロデューサー兼タンバリニスト兼コーラスをやっている。フォーク系?
CD Ha-dag Nachash /
Ha-mechona Shel Ha-gruv
KobiとBig Mが参加していて、Galがプロデューサーで、Galはまたタンバリンを叩いている。Levantiniのヒップホップ。
CD Iggy Waxman / Lo Me-chakar
Yoter Le-davar
Ramiが1曲、ギターを弾いているらしい。CDを買って、結構虚しさを感じた。
CD Knesiyat Ha-shechel /
Kach Shirim
何だかわからないけど、KobiとTamirの名前があって、Big Mが感謝されている。写真集つきCD? Levantiniに属するバンド。
CD Tattoo / Chatoch Tochen その昔、Uriがキーボード弾いていたロックバンド。バンドメンバーの写真が出てはいるんだけど、どれがUriかわからない。
CD Ari Ben Moses Band /
Burning Bush
NYのジューイッシュ・レゲエ・ロック・バンド。Tamirが1曲だけ参加。ダルブッカを叩いています。ここでのみ買えます。
VHS シャルロット・チャーチ
ライブ・イン・エルサレム
日本で買えるビデオ。Teapacksとは関係ないけど、Uriがイーリアンパイプを演奏。ほんの数分ではあるが、現在のUriの御姿を見たくば買うべし。
CD
VHS
Pelenovela Shel Festigal 子供向け企画ものビデオ&CDセット。Teapacks、Sarit Hadad他、出演。Teapacksの新曲"Tselachat Meofefet"収録。因みにビデオはPAL形式。ビデオには、子供たちによるTeapacks曲のメドレーが入っている(途中からTeapacksも加わる)。Big Mは実に存在感がある。
Moshe Chuwato and the Raven Kobiの記した書物。小説みたいです。
Keshet Publishers, 1997, 204 pp, Hardcover (in Hebrew)
本+
CD
Avaryan Tzaatsua Kobiの記した書物その2。何と、イメージソング(?) by TeapacksのシングルCDつき。この曲から、ドラムスがMotiになります。
楽譜 Tipex - Sefer Tavim Rami著のスコア集(1988〜1998)。何と、手書き。読みやすい楽譜だけど、ポイントのみ。
映画 Disko Menayek 映画なんだそうな。劇場公開され、TVでも放送された。けど、ビデオやDVDにはまだなっていない。どんな映画なのか気になる。このページの一番上の写真は、この映画のポスターの一部。



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