元は紙媒体であったもののコピーです。白地部分は訂正です。

イタリアン・ポップス
ウェイン&ガース風
行き当たりばったり的
CD情報ペーパー
イタ・ポのイタ公 第2号
発行団体:Neri Per-ché?
   una succursale dalla musica
    italiana di The A'-Team

発行年月日:13/8/1999
 このペーパーは、今日の日本では通常日の目を見ることのないイタリアン・ポップス(イタ・ポ)のアーティストとCDについて思うさま無責任に述べたものである。伊達梶乃(C)はNeri Per Caso(NPC)とRidilloのファンであるし、フル川四万(S)はAntonella Ruggiero在籍時代のMatia BazarとMilvaさんが好きではあるが、それらについてはここでは敢えて取り上げない。このペーパーを読んでイタ・ポに興味を抱いてくれれば幸いだし、イタCD選びの参考にしてもらえると尚嬉しい。


24 Le Voci Atroci/Saluti da Saturno
C ・ 前衛的なアカペラです。
S ・ 時々、ブタの声みたいの聞こえる。
C ・ NPCと比べられるけど、比べるなっちゅーんじゃ。全然違うぞ。
S ・ 何か吐いてると思ったら、アヒル参上。あ、ここちょっと可愛い。
C ・ 最初に聞いた時よりはメロディラインが理解できるようになった。
S ・ いや、いいよ、これ。結構好き。車でずっとかけていると、ダイーン、とアクセル踏みそう。
C ・ そっかー? つまんねーよ。
S ・ だから、音楽として聴いたらヤバいけどさ、街の、つーか、精○病院の騒音と思えば。頭にマードック(Aチーム)出てくるよ?
C ・ 私は、音楽には明確なメロディがないと嫌。これを薦めるPaolo(CD屋店員)の気が知れない。
 
25 Audio 2/The Best (Airplay)
S ・ これはまた……人のよさそうな。特殊な人のプロデュース……って、根本敬とか?
C ・ だと思ってたけど、知らない人だった。これも、買ってから1回くらいしか聴いてないんじゃないかな。
S ・ 明るいフォークロックだ。音だけ聴いて、あとでジャケ写とか見ると、衝撃大きいかもしんない。オヤジ2人。
C ・ 結構いいじゃん、こいつら。もっと聴けばよかったな。パンチ力のないRamazzottiって声だ。響きもない。
S ・ ああ、そうね、病み上がりRamazzotti。的確かしら?
C ・ 腹刺された後のRamazzotti。
S ・ わし、このペーパー、決して辛口ではないと思っていたのだが、そうでもないね。
C ・ 辛口にしたければする。まだ甘い。
 
26 Prozac+/Acido Acida
S ・ これ、いいよ。CDケースのディスク入れる所の色が。綺麗な紺。
C ・ 江戸紫だよ。綺麗だね、そう言われてみれば。こういうトレーって珍しいよなあ。
S ・ ジャケットも好き。3体のキューピーぐるぐる巻き。いいセンス。で、曲は、ギターのカッティングを追って聴くと結構イケる。
C ・ 今様ロック+ヒップホップって感じですな。ヴォーカルの女の声は趣味じゃないけど、決して悪かないね。曲も。
S ・ ノーブラだね。
C ・ ヴォーカルの女? そんな気する。で、タトゥー入ってる。
S ・ 更に、タンクトップだね。
C ・ ジーンズにスニーカーかな?
S ・ で、ラメのペディキュアと変な色のマスカラ……と、勝手な事を抜かしつつ写真を見る。ほぼ合ってる?
C ・ ほぼOK。ボディピアスもビシバシ。意外だったのは女が2人いたこと。
 
27 CCCP/Fedeli alla Linea
S ・ ライブ盤だね。ストレートなロックの力のないやつ。イタリアのロックって、腹に力足りなくない? まあ、Gianna姐さんみたいに、足りすぎの人もいるけど。
C ・ ロックに限らず、無名って言うかイマイチの人たちって、力入ってない。国民性かね?
S ・ 肩の力が抜けてる、とも違うよね。むしろ、肩には力入り気味。
C ・ 演奏はそれほど悪くない。でも、ヴォーカルに味がない。味があって腹に力が入れば、皆、有名になれるのだろう、彼の地では。
S ・ この人たちは多分……すごいメッセージ・ソングを歌っていて、歌詞の風刺性とか問題意識の持ち方等が評価されているのでは。当てずっぽだが。
C ・ でも、歌詞聞き取れなきゃ意味ないよなー。せめて歌詞カードを。
S ・ 多分若い人たちなんだろうなあ。でもきっと、年取るまではいないよね。
 
28 Negrita/Negrita
C ・ ちゃんとしたロックだった。裏ジャケ写真のみで買ったんだけどね。
S ・ これは力ある。歌にも演奏にも。腰がしっかりしてる。真っ当。
C ・ 「俺は変わったぜ」と言っておる。ギターのフレーズもよし。いい感じだ。
S ・ 真面目にハードロック好きなお兄ちゃんたちと見た。これは日本のロック少年たちもきっと気に入るであろう。褒めたら、言うことなくなっちゃった。
C ・ 新しいCD出てたから買おうかな。さて、問題の裏ジャケ写真、全員全裸。挟んでる。
S ・ あー、そうね。巧く写真の処理してるっつーより、挟んでるね、単に。
C ・ 撮影の時、どんな気持ちだったんでしょう、皆さん。ちょっとゴン(NPC)似の人もおわす。
S ・ 「畜生、早く終わんねーかなー」じゃないすか? もしくは、「くっつくな気持ち悪ぃ」。「当たってるっつーの! 寄んな!」じゃないすか?
 
29 Principe & Socio M/Aliby Funky
C ・ これ、最近の発売。「ファンキー」とあったので買ってみた。ファンキーかなあ?
S ・ 今かかってた曲はバラッドだったからファンキーじゃなかった。大人しいポップス……かと思ったらクシャミ。あ、ファンキー。リディ(Ridillo)っぽい、ちょっと。気に入るかも。
C ・ 静かなバラッドとファンクのギャップが激しいな。リディっつーか、どちらかと言えば、イタリア語のローザ・ルクセンブルグ。
S ・ いやいや、これはリディだよ。的確にリディだよ。イタリアで言うファンクの概念は、そんなにも狭いの?
C ・ リディかな……? 「ファンキー」って繰り返さずとも、わかってるっつーの! しかし、ベンジーの声より張りがあるから、イタリアン・ローザ。
S ・ リディは好きだけど、あいつら、なかなか新しいアルバム出さないから……ファンの方々、代わりにどーぞ。
 
30 Quartiere Latino/Quartiere Latino
C ・ 私ね、この人たちかなり好きなんだが、やはり情報なし、新CDもなし。画像つきインタビューは見た。
S ・ 幸薄そうな人がいる。これ。
C ・ ああ、Raphaelね。メンバーの見た目は強面だけど、曲は優しげ。
S ・ 音的にはあんま好みじゃないな。毒にも薬にも、って感じ。でも、巧い……のか? あ、何か寺尾聰の『ダイヤルM』が一瞬頭を過ったがなぜだ?
C ・ 解決。曲・演奏はロック入ってると思うんだけど、ヴォーカルが強みに欠けていてポップス調。そこがいい。
S ・ それはもう好みの世界だね? もうちょっと情報あると、色々書けそうだね。小説とか。
C ・ だろー? Pieroに翻弄されるRaphael、心配するEnrico、ってとこかな。……CD評しなきゃよ。
S ・ ……こんな奴らのCD評だから、あまり鵜呑みにしない方がいいかも。あ、ちょっとファンキー入った!
 
31 B-Nario/S-Cambio
C ・ Ramazzottiプロデュース。黄色い。一部(Yahoo! 掲示板辺り)で大人気。
S ・ 足、なっげ。
C ・ 歌詞カードにコードネームつきで安心設計。
S ・ イタリア版「ゆず」、以上。
C ・ いかにもポップスだなあ。初心者にお薦めかな。聞き取りやすいイタリア語だ。フォーク入ってんのか? ラップフォーク……台所?
S ・ だから「ゆず」だって。イマイチ顔のよくない、でもカッコつけた「ゆず」。それにしても、イタリア人ってラップ好きだね。ロックの人もフォークの人もどこかしらラップ入れてる。
C ・ ラップに合う言語なのでは? 放っときゃ韻踏むし。ああ、ファンキーじゃないのう。でも、2回以上聴いてもOKな聴きやすさ。
S ・ まだ行がある。も、いいよ、これは、この辺で。
C ・ ハッピー入ってんだけどね。
 
32 Gam Gam/Gam Gam Project
S ・ ボーイソプラノが束で。そしてラップ。このイントロのところ、回転数遅くしたら、すっごい怖いよ。
C ・ 怖いかもしらんが、そんなこと誰がする? 私、4曲目の"Aria"が好き。
S ・ 外は雨で、ヴォーカルの男が、室内から雨に打たれるガラス窓に掌をついて、深刻な顔で歌ってるプロモビデオが似合いそう。でもやっぱりラップで、Gam Gam kids crewの皆さんは回転数下げると怖い。
C ・ 8曲目と9曲目と10曲目も好き。5曲目の"Mamma Mia"はアバだっけ?
S ・ アバアバ。アバ。これアバ。
C ・ ゴールデン・ハーフのは?
S ・ 忘れた。
C ・ エバ、って答えてほしかったの!
S ・ のは? ……って何よ。のは? じゃ求めるものが判らんでしょう。
C ・ だって、「ゴールデン・ハーフのメンバーの1人の名前は?」じゃ、つまらんし。
S ・ 「ゴールデン・ハーフで一番可愛かったのは?」
回転数下げてみましたが、怖くありませんでした。
 
33 Sud Sound System/Tradizioni
C ・ マリアかな。……えー、これは2枚組"Comu Na Petra"のそう書いてない方のCD。
S ・ イタリア語のレゲエです。全く明るいレゲエです。クセなし。個性も。
C ・ Bob Marleyより好きだな、こいつら。声、悪くないし。
S ・ 梶乃は、総じてクセのない綺麗めな曲が好きだね。わし、レゲエなら、もーちょいファンキー欲しい。
C ・ ファンキーなリズムと綺麗なメロディラインと素敵な張りのあるヴォーカルが好み。無理?
S ・ あ、レゲエだけどラップ。やっぱし、こいつらも所詮イタ・ポ?
C ・ ポップスかどうかは疑いありだが、イタリアンではある。イタ・レ(ゲエ)、イタ・ラ(ップ)。これはイタ・レラ。
S ・ 人数多いんだね。半分くらい、フラフラしてるだけ要員かしら。
C ・ ステージ上で葉っぱ吸って寝てるだけなのかも。実にイタリア的だ。
 
34 Fiorello/Batticuore
S ・ 「歌手じゃなくて、何て言うか、峰竜太」って、わっかんねーよ。
C ・ 日本語不自由で済まん。音楽番組の司会とかやっててTVによく出てて、どこかでは全裸になって大事な部分を紙コップで隠してた人。隠しきってた。
S ・ 隠しきってた、って意味で峰竜太なの?
C ・ 「司会」の辺りだけ。さて、これは白盤。最近、赤盤が出て、どこが違うのか判らないので買ってない。そー言やFiorello、雑誌に載ってた写真で「美」って書いてあるTシャツ着てたんだが、その字が変だった。
S ・ 「妻」になってた、とか、羊羹の「羹」になってたとか?
C ・ バランスが、外人漢字になってた。当然かもしれないが。
S ・ 当然でしょう。誰か日本人が監修したTシャツでない限り。しかしこの人、伊達男だね。手入れしたへの字眉に割れ顎、オールバック。あ終わった。
 
34' Fiorello/Dai Miei Amici Cantautori
C ・ 前代未聞。Fiorelloについて語り足りないので、もう1枚CDを聴くこととなりし。全部カヴァー。
S ・ 1曲め。Renato Zeroのカヴァー。アレンジにネバーエンディングストーリーを感じまくり。
C ・ これは"Donne"が入ってたんで買った。で、Fiorelloですが、思ったより年行っててさ、彼、そろそろ40じゃないかな。
S ・ それくらいに見えるよ。ふと気づけば、音楽性について語ってないね。ポップス、だよね、普通の。歌謡曲っぽく歌っておられるが。
C ・ 年について言えば、ミミ(NPC)が30歳のイタリアだよ? 若く見えるよ、Fiorello。前髪下げると余計に。で、音楽性ですが、私は好きなようだ。CD棚からどんどん発掘される彼のCD。
S ・ それは、Fiorelloが好きなんじゃなくて、Fiorelloと音楽の趣味が合うだけでは。これカヴァーだし。
 
35 Max Gazzè/La Favola di Adamo ed Eva
C ・ 彼は今年の新人さん(今年のサンレモに出て有名になった人)じゃなかったかな? ポップスだよな、これ。
S ・ まさに正調イタ・ポではないですかい。もうちょい聴きたいから曲進めてけろ。……同じじゃん。
C ・ 私の思うイタ・ポよりは現代性があると思う、アレンジや曲に。でも、声はよくある声。
S ・ 若干カンツォーネ入ってる曲と声に感じるよ。イタリアっぽい。こういうの好き。現代性って言ってしまうには少々朴訥君だが。
C ・ 声と歌い方が朴訥。でも、バックは現代。田舎から出てきた若者が都会で苦しんでる感じがする。
S ・ あー。どう足掻いても幸せになれない感じがするねえ。……って、シャ乱Qプロデュースかい。
C ・ 顔が似非手品師だよね。嘘で固まってそう。
S ・ ドンタコスの人にも見えるし。
 
36 Alex Britti/It. Pop
C ・ これこそイタリアン・ポップス。本人がそう言ってるんだから、そうなのだろうが、ジャジー入ってる。
S ・ いい声で気だるい。でもジャジーでいい演奏。いい意味で軽い。声は重いけど。アコ・ギよろしいなあ。
C ・ 流石、褒めてるね。彼は今年のサンレモの新人の部1位の人だ。顔がちょーっと障害の方系?
S ・ スネーク?
C ・ 6曲目の"Jazz"が「ジャズ作りました」って曲で好き。
S ・ 困った。何の感想もない。ジャズ作った。それで? って感じ。ピアノはよさげ。
C ・ ピアノはそうでもない。ギターは実によろしい。11曲目、ラップ! 流石に"It. Pop"なだけある。ラップが必要なのだな、イタ・ポには。やだな。
S ・ ジャジー、てのが、いきなりどっか行っちゃったんですけど。それでいいんですかね?
 
37 Edoardo Bennato/Capitan Uncino
C ・ 数々あるBennato CDの中から、わけもなくこのCDを選んでみた。
S ・ 絞め殺されてる最中のような声。かと思えば普通。カントリーミュージック?
C ・ これはカントリーに近いね。でも、大体は60年代のアメリカのポップスっぽい。だから、落ち着く。絞め殺されていても。
S ・ この人は、若いの? 年なの? 今更皆様にご紹介するべきものかしら。
C ・ 年なの。昔っから有名な人。でも、今、日本の人はあんまり気にしてくれてない。イタリアでは当たり前な人なのに。イタリアン・ロックの定番って言うか。"Viva la Mamma"の人。
S ・ ほー。イタリアにアメリカのポップスを紹介した、って感じ? イタ・ポは元々日本人には気にされない分野だから仕方ないさ。
C ・ イタ・ポ好きの日本人って意味に決まってるじゃんよ。他の人は無視。
 
38 Daniele Silvestri/Sig. Dapatas
S ・ 若干ニコラス・ケイジ入った男が哀愁のメロディを歌っている。それも大人しく。
C ・ 大人しくて起伏がないのに、どうしてラップげかな? イタリアだからか……。盛り上がったはいいが、やはり起伏のないサビ。
S ・ 次の曲も、のっぺりしたバラッドだった。切なげなヴォーカル。ああああ、駄目駄目、次!
C ・ あっ、速い。少しよし。しかし起伏なし。飽きるほどのアモーレ・ミオ。全ての曲が5秒で飽きる。
S ・ ああ、またのっぺりバラ。バックが盛り上げようとしてるのにー。
C ・ メロディアス……なのに、ヴォーカルが入った途端にのっぺり。駄目よ。
S ・ お、速い、ラテン! ……と思ったらヴォーカル入りやがった。
C ・ ああ、よいよい。ヴォーカル邪魔。曲は押し並べてよいのではないだろうか、このCD。特に7曲目。歌は別ね。
 
39 Nello Daniele/Si Potrebbe Amare
S ・ この人はPinoっちの親戚?
C ・ 違うんじゃないか? どんな人だか、全然情報なし。ただCD屋に硬派的体格の男のCDがあったので買ってみただけ。短髪兄貴?
S ・ 往年の野球選手みたい。にしては繊細な曲ですわ。ギターも本人かな? 弾き語りマン。
C ・ 歌も繊細ですわね。かと言って、力入ってないわけではなく、それほどのっぺりではなく、抑揚も取り敢えずあるし。マジに綺麗なメロディだな。兄貴なのに……。兄貴だから?
S ・ まずモーホ受けは間違いなし。うーん、段々好きになってくぞ……。
C ・ 私も、買ってから今まで1回聴いて放置組に入れてたけど……好きになりそう……。惜しむらくは、相棒がいない。
S ・ いやいや、きっとバックバンドの人らも短髪系だよ。それにしても六尺似合いそう。兄貴好きにお薦め。
Nello DanieleはPino Danieleの弟だそうです。
 
40 Quintetto X/Novo Esquema da Bossa
C ・ ポルトガル語のイタリア人。そりゃボサだもんな。ジャズにずっと近いボサ。お洒落っス。
S ・ レストランとかナイトクラブ(平坦なイントネーションのクラブではない)でかけてほしい。聴きやすいボサ。
C ・ ヴォーカルの女性、Balançoの人だって話だが、日本人から聞いた話なので、嘘かもしれない。
S ・ Balanço辞めたの? バイト?
C ・ 両立させてんじゃない? リディを知ったきっかけのCD"Anima Latina"にこの人たちの"Senza Paura"が入ってて、その時からいいなあとは思ってたんだけど、グループ名が覚えられなかった。たまたまこのCD買ったら、それだった。
S ・ イタ・ポって、たまたま買ったらそれだった、って多くねえ?
C ・ たまたま買ったらハズレだった、の方が多いけどね。
S ・ 薦めておこうか? ボサ好きに。
 
41 Funky Company/Tendency of Love
C ・ 英語のイタリアン。これは、ちょっとジャジーだが、スタンダード・テイストだな。ファンキーじゃないよう。
S ・ ジャケ写、手前の姉ちゃん、パンツ見えそう。
C ・ 乳垂れ気味。でかいな。それはそれ、音楽的には完成されてるね。
S ・ 英語だからか、いわゆる黒人女性ヴォーカルの典型のようだ。洗練されてる分、面白味に欠ける嫌いが。どっかで流れてても気にならないけど、耳にも止まらないかも。……これイタ・ポっていうのとちょっと違うよ。
C ・ イタ・ポのチープさがない。イタリアンな感じ皆無。これがイタ・ポだという証拠は、イタリアもののコーナーに売っていた、というだけだ。間違って紛れ込んだとしか思えない。メンバー、イタリア人名? ミラノの人たちか! 全て納得。
S ・ ミラノ的洗練? ……って、こんな感じなの? やっぱわし、南伊好き。
垂れ乳姉ちゃんは、サンレモ2000新人の部で1〜3位に入った(何位だったか忘れた)Jenny Bその人です。
 
42 Daniele Sepe/Lavorare Stanca
C ・ 『限界労働』。各曲の日本語タイトルが素敵。やはり解説つきは楽だな。
S ・ ホーンも歌も元気元気。ヘーイ! って言ってるし。ミュージカルみたいでもある。タイトルからして『旨いワイン』だし。労働後の旨いワイン?
C ・ ワインに酔ったらしく、キャバレー気味。題名、ラテン語に見える。
S ・ 次の曲もファンキー。Weather Reportのカヴァーだって?
C ・ そうだよ、"Black Market"だもん。南伊人とWeather Reportの関係について……関係ないか。
S ・ スカだ。ホーン隊がスカの人なんだね、これは。聴き入ってしまった。
C ・ 南の人は明るいねえ。同じ曲なのに、スカだったのが何だか聴き覚えある中南米的リズムに。次の曲はベースをバックに語ってる。
S ・ 次はレゲエだった。何か、豪華になったレピッシュみたい。若干違う。
C ・ 各曲、イメージがバラバラ。
 
43 Franco Battiato/Gommalacca
S ・ ストレンジ。に継ぐストレンジ。面白そうだね、このおっさん。
C ・ "Cerco Centro di Gravità"作った人だからね。前〜のはもっとシュールな感じ。段々、普通の音楽になってきたような。
S ・ 音楽的にはシンセ・ポップだな。シンセ・ポップって死語に近い?
C ・ 私はシンセ・ポップという言葉をここで初めて書いた。昔のやつはクラシックがかってもいたな。
S ・ 若い頃プログレやってた感じがする。あ、この曲はまとも。段々面白くなくなってくるな。このCD。
C ・ イタリアのプログレは有名だよね、よく知らないけど。この人はプログレやってなかったんじゃないかな。どうだろう?
S ・ 急にロックっぽく盛り上がった。ら、次の曲。メロウ。様々な曲調。
C ・ どの曲も、最初の部分が深海魚っぽいんですが……。酔いそうなCD。
Franco Battiatoはプログレの有名人でした。
 
44 Ivano Fossati/Macrame
S ・ パーカッションはいい感じ。演奏全体は妙にムーディ。ヴォーカルは、ラップ調。
C ・ Syriaちゃんの好きなFossati。新譜でもベストでもなく、中途半端なCD。私はFossati CDの中でこれが一番好き。
S ・ ムーディ、かつメロ。所々爽やかに盛り上がってみたり。また、メロ。
C ・ チェロと共に語ってみたり。ああ、5曲目は大好きなやつ。タンゴ。
S ・ まさにタンゴ。それも元気のない。ブエノスアイレスだー。このおっさんの好きなことやりたいことは、よーく判る。そういうの好きな人には、なかなかよいであろう。間奏が好き。
C ・ アコーディオンがいい音。Guerriniのアコーディオン欲しいよなー。よし、転調!
S ・ もしかして、転調マニア?
C ・ マイナーからメジャーに転調していれば全てよし! これってマニアなのかな? ……マニアかもな。
 
45 NCCP/Pesce d''o Mare
S ・ いい声の男が歌い上げている。
C ・ ラストなので南伊ものにしてみました。民族音楽かな、イタ・ポじゃなくて。
S ・ そうみたい。南伊のフォークソングってこんなのか。和み系だね。
C ・ 和むか、あるいは踊るか。そんなもんだろ、フォークソングは。ペッシェドーマーラは海水魚? ……だな。
S ・ 海の魚、でいいんじゃない? 民謡なら。曲は変わって今度はいい声のお姉ちゃん歌い上げ中。
C ・ そしてアコーディオンのいい音。次は軽く民族舞踊……東欧っぽい。
S ・ チャルメラが鳴ってる……と思ったら哀愁のメロディ。これも東欧っぽいよ。
C ・ アラブかもしんない、南伊なら。ペッケーペケー。いいなあ、南部方言。
S ・ おやまたいい声。今度はハモ。
C ・ パーカッションもよござんすねえ。スカした北部もいいが、やっぱ南部!