医 療 過 誤

● '98'7'3 裁判所へ提出した準備書面(二) ●
(一部のみ抜粋して記載)98'7'7UP

一 . 死亡原因について

A子(以後A子と称します)は、平成9年2月2日午前7時45分に死亡した。

---中略---

小腸穿孔は死亡原因ではない。小腸穿孔のため腹腔内に400mlの漏出物が存在していた。
死亡原因はこのための敗血症かショック死である。

被告の剖検診断報告書も「穿孔性腹膜炎の存在はショック状態と導いた可能性があり
前項で述べた身体的状況では敗血症に到る前に死に到った可能性は否定できない」
と述べ、ショック死を想定している。

---以下略---

二 . 小腸穿孔はいつから始まったか

---略---

三 . 腹痛に対する被告側の診断

カルテによればA子の腹痛に訴えに対して被告側○○内科の検診は
「腹部はソフトでフラット」であるということで、
腹痛の原因は腸の蠕動亢進の為の痛みであろうとこの痛みを重視しなかった
しかしA子のように拒食症で極度の栄養失調に陥っている病弱者は
老人や幼児のように虫垂や消化器官に穿孔があっても健常者のように発熱、
白血球増加、腹膜刺激症状(反跳痛、板状硬)の発現が急速かつ典型的に
あらわれるものではない。

したがってA子にこのような症状が無かったからと言って
「腸の蠕動亢進のための腹痛」と速断してしまった事は重大な誤診である。
A子は数日間も継続しており、しかもその痛みは激しくなっていっていたのであるから、
小腸穿孔などを疑うべきであった。
これを疑わなかった点に被告側の予見義務違反がある。

小腸穿孔などを疑って、腹痛の原因究明のための超音波、CT等の検査を やるべきだった。
そうすれば小腸穿孔が発見できて、その後の死亡に至るという結果を回避出来たのである。

しかし、そのような検査をやらなかったため、本件小腸穿孔を発見できず最悪の結果を招来してしまった。
被告側の結果回避義務違反は明白である。

四 . 昏睡を傾眠と誤診

---
略---
特に注目すべきは2月2日のカルテには「15時頃針を刺しても反応がなく、かなり深く眠っている様」という記載がある点である。

---中略---

医師や看護婦等はこの昏睡状態に陥りつつあるA子の容体を診断する事が出来なかった。

---中略---

一般に医療行為は、診断、治療、症状の変化、診断、治療・・・という試行錯誤を内包する過程だとされ、
医師は自己の治療行為に応じた生体の反応を観察しながら、さらに治療行為を継続して行くものである。

---以下略---

D五 . 緻密で真摯かつ誠実な医療行為をするという義務違反

---略---

2月2日7時30分には「口唇乾燥あり。 オリーブ油塗布」という記載がある。
ところがこの記載の直後の同じ7時30分には「半開眼している。対光反射なし。・・・」という記載になっている。

A子は、この時点ではすでに死亡していたのである。

---略---


By・・・Masao Mochizuki


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Ver.1.0 1998.2.15 Last updated '98.07.07