医 療 過 誤

●A13 '98/12/25  原告からの提出準備書面(四)●
1999/1/9UP

準備書面(四)
原告はこれまで被告等の善管注意義務違反・不法行為等についてきわめて具体的な主張をしてきているが、被告のこの準備書面はこれに対して真正面から答弁・主張等をしていない

一 . 小腸穿孔の診断は大変難しいという主張について。

(一)
その中で唯一具体的主張と思われるのが準備書面末尾(第3項)である。
すなわち被告は「小腸穿孔は極めて稀な疾患であり、しかも、その診断は、特徴的症状・所見がない事から大変難しい疾患である。A子の症状・所見から小腸穿孔を疑う事は出来ない
。それ以前に腸管の穿孔を具体的に疑う事も出来ない」と主張する。

(二)
しかしこの主張はよく理解出来ない。
小腸穿孔の患者が内科医の前に来た時、その患者が小腸穿孔の患者かどうか難しいということなのか?、だが原告は小腸穿孔を診断しろとは言っていない。
被告の剖検診断報告書でもA子の腹腔内に400mlの黄濁腹水の存在が確認されている。
原告の主張は、この黄濁腹水の存在を検査で見つける事が出来たはずだというのである。
その検査をする手がかりは、1月29日から2月1日まで、執拗かつ頑固に続いていたA子の腹痛である。
この腹痛を重視すべきであった。今回の被告の準備書面では、第一項A子の診療経過概要の1月29日以降でさらっと書いてある。
−−−中略ーーー
被告作成の剖検診断報告書は400mlの黄濁腹水の存在を「穿孔性腹膜炎」と呼んでいる。
その所見は前記長く続いていた執拗かつ頑固な腹痛である。被告のカルテには腹部はソフトかつフラットだった旨の記載がある。
そこでそれ以上腹痛の原因を究明しなかった。この点について原告は「老人や幼児およびA子のように拒食症で極度の栄養失調に陥っている病弱者は虫垂や消化器官に穿孔があっても健常者のように発熱、白血球増加、腹膜刺激症状(反跳痛、板状硬)の発現が急速かつ典型的に現れるものではない」旨の主張をしているのである。

被告はこの主張に対して何らの反論もしていない。詳しくは原告の第二準備書面の第四項「昏睡を傾眠と誤診」でのべてあるようにすくなくとも2月1日にはA子は昏睡に陥っている。
この昏睡の症状も重視すべきであった。
この所見が得られるならば、その原因が長くて執拗なかつ頑固に続いた腹痛の存在と共に「穿孔性腹膜炎」の存在を疑うことが出来たはずである。
その疑いを抱いたら先ず超音波やCTスキャンの検査などをやるべきでだった。
そうすれば「穿孔性腹膜炎」の存在を容易に発見できたのである。

被告作成の剖検診断報告書は「癒着性イレウス」が存在していた事を明らかにしている。また、今回の被告の準備書面「三」の冒頭でも被告はA子が何度もイレウスになり入院退院を繰り返していたと主張している。
という事は1月23日の入院時点から「癒着性イレウス」を想定すべきであった。

すなわちA子のイレウスは内科的疾患でなく外科的疾患であった。
原告は訴状の請求の原因第三項「被告らの責任」の(七)で「総合病院であるから外科との対診をやるべきであった」旨主張している。
外科の対診がなされていたら早い段階で試験開腹がなされていたはずである。
いずれにしてもA子の長い執拗なかつ頑固な腹痛の存在およびA子が昏睡状態に陥っていた事実から「穿孔性腹膜炎」の存在を疑って、検査をすれば400mlの黄濁腹水の存在は容易に発見できたはずである。

しかし被告はこれを発見できなかった。その自分の善管注意義務違反等を認めず、「小腸穿孔は極めて稀な疾患であり、その診断は大変難しい」旨を被告の第三準備書面での末尾で主張されているのである。
「穿孔性腹膜炎」の存在が確認できたら当然のことながら開腹手術となる。その手術の中で「どの部分からの穿孔」であるかが確かめられる事になる。
その結果か,小腸からの選考が明らかになったはずである。

二 . 昏睡を依然として傾眠としている

(一)
ーーーー略ーーーーー
この項は「昏睡を傾眠と誤診」に対しての被告の反論がない事なので略します
(二)
看護日誌の引用に付いては被告の引用は極めて恣意的と言わざるを得ない。例えば「・・・7時30分にオリーブ油を塗布しようとしたところ、半分開眼状態で・・・」とあるが、原告の原告の前掲第二準備書面の第五項に述べておいたように「7時30分、口唇乾燥あり。オリーブ油塗布」となっている。−−−−−以下略ーーーーー

(三)
ーーーー略ーーーーー
この項は死亡連絡が遅れた事の件なので略します

By・・・Masao Mochizuki<


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