書道芸術入門講座<基礎編>

| NET書道芸術講座 | 白泉書道会主宰 | 講師 望月鶴川 |
★形をデザイン・構成する
字に関係なく先に形を決めてしまう前回は字の持つ意味を考えてから制作に入りました。
今回は逆に先に形を決めてそれにどちらかと言うと無理やりに字を当てはめてみます。 これは一見、無謀なようですが自分の持つイメージを変えるのに大いに役に立つときがあり作品を作る上でかなりの効果が期待できます。
今回も1 文字で前回と同じ「 舞 」を使いその変化の過程を見てみましょう。
まず始めに丸、三角、四角など形を決めて下さい。ここでは5種類の形を決めます。
それでは、制作過程のの解説に入ります
作品制作 No.1-1 舞

わかりやすく5種類の形で試してみます
難しく考えずにわかりやすい形でこの字はこう言う形・・・それを排除して、楽しむ気分で思いきり自由に決めて下さい
書くのは鉛筆でかまいません。これで構成が出来ます。
作品制作 No.1-2 舞

次はその中に何でもいいから字を書いてください
形の枠いっぱいに書いてみましょう
このときに大切なのは、この字は縦長だから変だとか考えずに、これでいいのだと自分で納得してください。
変化を見る為に同じ字がいいと思います。
作品制作 No.1-3 舞

普通に書く字でもいいですが、より変化を楽しむ為に前回やった辞書で調べ他の書体を使ってみます。
どんな字体でもいいですが、やはりここでも同じ書体で統一してみます。
どうですか、ここまで出来ればあとはすぐです。
作品制作 No.1-4 舞

ここからが面白くなります。
今までの所までは鉛筆で充分でしょう。
今度は今書いた字を装飾します。
かなりイメージが変わったと思います。
この段階で書道を習っている人は筆を使ってください。そして太さ、かすれ、滲み等の変化を感じてください。今まで習ってきた古典を意識しないで書くことが大切です。身についていれば自然に古典の良さがどこかに出るはずです。自分の字のイメージを無にして取り組むことが必要です。
新鮮な字が書けるはずです。
作品制作 No.1-5 舞

次に色の変化です。
ここからは書としてではなく字を題材として使った作品制作になります。
クレヨン、絵の具、墨他、自由に使って太さを変えてみてください。私はいつも手元にある水彩で使う顔彩を使いました。
ここで自由に形、大きさ、素材の変化を楽しんで見るといいです。
作品を制作するときにはいろいろ試してみることは重要なことです。
失敗の中から得るものが大切なのです。これに付いては後述します。
作品制作 No.1-6 舞

最後です。私は色にグラディーションをかけ、まわりに模様をつけました。
簡単な丸や三角から始まったのがそれらしくなりました。
ただ字を並べただけなので物足りないとこが多いですが、ここでは変化の順をわかりやすく説明しただけなので皆さんは以上を参考に言葉を変えて何か制作してみるといいと思います。
出来ない事の中には自分で出来ないと思いこんでいる部分が多くあります。
しかし方法を変えることにより、出来ないのではなく、出来る方法をとっていなかった、又出来ないと思いこんでいた。
書くことは自分の目で見る事が出来ます。
段階を追って学べば必ず、早い遅いはあっても出来るようになります。
それと、先入観を持たずに素直に入っていくことが必要です。先入観が自分を抑えて後一歩と言うとこで止まってしまいます。
なんでも挑戦して失敗を重ねることです。
失敗の分だけ何が良くて悪いか判断できる力が付いたわけです。
残るは成功しかありません。
回り道した分だけ知識も力も付いているのです。
将来の財産なのです。