書道芸術入門講座<基礎編>

書と美の空間

NET書道芸術講座
白泉書道会主宰
講師 望月鶴川

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◆ Lesson 1.【 自 由 に 書 く】

★自由に自分の心のままに書こう。

◎自由に書くと言っても何を書けば、道具は、お手本は?
・・それも自由です。鉛筆、サインペン、ボールペン、紙も新聞の小さな空白欄,折り込み広告の裏、テレビを見ながら、ラジオを聞きながら。身近なものが良いです。

◎書くのはマンガやテレビの中のアイドルでも丸を1つでも縦の棒1本、それでもいいのです。下図を見て下さい、私が書いたものです。これなら貴方にも出来ますね。

◎なぁーんだと思わないで下さい、この事が

無限に広がる美への1歩であり、最終点でもあるのです。


実例を見ながら考えてみましょう


▼ 《サンプル・1》を見て下さい

▼サンプル・1
データ001

* このままでは一寸物足りないですね、字を書いてみます。

いろいろと感情を出してみました。・・けっして上手に書こうとしないで下さいね。心の中を体の1部を使って表現すれば良いのです。

*上手、下手、良い、悪いの基準は何もありません。

▼ 《サンプル・2》
▼サンプル・2
データ002
A・・うまく書こうと意識して!
B・・素朴に楽な気持ちで!!
C・・一寸淋しいブルーな気持ち、秋から冬の感じ!
D・・ニコニコと笑って楽しい事があったのかな!
E・・おしゃれな字でサインのつもり???!
F・・わがままに、えばっています私は強いと!

■書道、絵画、彫刻、音楽・・・根底に 発想の自由、これを大事にして下さい。■


【 ?質 問 コーナー 】
Q1.
--そうは言っても絵画教室や書道塾などに習いに行って基礎を勉強しないと上手にはならないし、続かないし不安です?
Ans.
その通りですね。余裕があれば良い先生を探して習いに行くのがベストです。

この講座は独学で学ぶ人への道標です。感性(次回のテーマ)を必要とされる事に関しても情熱があれば誰でも出来ます。

習いに行くより少し時間は懸かりますが、諦めなければ限りなく進歩します。

今の時代は情報は無限にあります

。私もほとんど独学ですが先生がいなくて困った事もありますが情熱があると何れ解決されます。

独学の良さもあります。楽しんで続ける事です


参考作品No.001<<参考作品 No.001>>
この作品は1997年の春に発売された歌手小椋佳氏の10枚組み”CD”の一つでタイトル文字を私が書きました。

先ほど学んだひらがなの表現の応用です。

幼い頃、大きな夢を抱いていた自分を振り返り、今の自分を見つめている・・・

そんな思いを込めて書きました。

うすい墨、にじみの多い和紙、柔らかい筆を使いました。

ひらがな5文字と全体の色調と花がお互いに邪魔をしないでうまく生きています。真ん中の空きが全体の広がりを感じさせます。


<今日のポイント>
-----判断の基準を決めないで下さい。----
誰もが素晴らしい絵や字を書きたい、書けたらなぁと思います.

私もそうです、何を基に素晴らしいと決めるのでしょうか、決めてしまう事はそれ以外は切り捨てる事で可能性の芽が消えて行く事で悲しい事です。

その中にこそ埋もれた貴方の宝物があるかもしれません。




**ここまでが<LESSON1−No1>です。次回は、No2 発想の自由について掘り下げて考えてみます。**


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◆ Lesson 2.【 発 想 す る】
★発想の自由を定義する

★発想するとは?
◎感情による発想
・・何かを作り出す為には表現したい気持ちがまず、必要になってくる。一番身近な喜び、悲しみ等があり技巧を超え、心を打つ作品になりやすい。

書,絵画、工芸、音楽どれも、その表現に見る共通性が在り、日常の中にもそれらは見たり聞いたり感じる事が出来る。

書・・それは書く、それも上手に書くだけでなく、書を見て,書を読んで、書を奏でて、書を造形して行くべきだと思います。

この事は貴方が絵を描く事に興味が在るのなら絵を見て、絵を読み、書と同じ事が言えます。

そして大切な事はそれを楽しむ事です。楽しむ事で無限に広がる可能性が自分の中には発想する

その時は上手だとか下手だとか考えない事です。楽しむ事に上下は在りません。

◎過去の作品、古典などに見る造形の美、真跡等、長い間、人が積み重ねてきた作品群。
その名跡の中から自分に出来得るものを自分の解釈で取り入れる

過去の名跡、名画、名曲等には人が作り上げて来た長い間の歴史が在ります。

作者の気持ちを考え、作品だけを見て勉強するだけでなく、作品が完成するまでのプロセス、何故これが評価されるのか、この意図は何処に在るのか。

表面に見えるとこだけでなく見えない何かを感じ取る事はとても大切な事です。

◎以上、大きく分けてこの2つに集約されます。形のあるものと形のないものと考えた方が分かり易いと思います。実際にはその中に両方がかみ合ったようなのもあり、複雑になるのでそれは折々に説明して行きます。

★発想に感性は必要か?

◎この事は書、絵、音楽、他に関しても同じ事がいえる。誰でもが自分に才能がないなどと、ある一定の線を自分で決めてしまう傾向がある。「人間は考える葦である」我々には学習能力があり、出来る事の些細な積み重ねが才能をも上回る事がある。

学習能力とはそれぞれ人によって進歩の仕方も違い簡単に説明出来るものではないと思うがその人なりに進歩の方向性が違うと言えます。

小さな谷川のせせらぎがやがて大河になるように貴方の小さな努力が流れる毎に自分では考えも付かなかった大河へと導いてくれる事が在ります。

自分の可能性を信じる事が良い事なのです。

◎ここでどうしても書き添えなければならない事に模写と模倣とがある。

一般的に真似はよくないと言われ敬遠されがちだが、特に写すと言う作業に於いてはなおさらであり、しかしこれもよく考えてみると1つの勉教法として重要であると思います。

詳しくは次回のテーマとして取り上げてみます。


▼ 《サンプル・3》を見て下さい

▼サンプル・3
データ003

A:契文(甲骨文)
中国の殷代(西紀前1500年頃)に存在した文字の中で最も古い文字とされている。

B:金文(鐘鼎文)
殷・周時代の祭祀に使われた文字

C:古文
契文・金文の後に出来た文字

:これは私がいたずらで書きました。小さな子がよく書く雨の表現です。

<解説>
データ004A・ の契文の上の横棒は空(天)を示し雲の中から水滴が降る様子を描いています。この頃は天は神に近い存在だったと思われます。
B・C に付いても解釈は同じです。
この時代、人に何かを伝える方法は口(音)で表現していました。
それが絵画によって書き表すようになり文字が出来始めたのです。

ところが、絵画で正確に書くのが大変だし面倒なので省略して書くようになったのが象形文字なのです。
(考える事は今も昔も同じですね)

<考察>

上記の事から考えて

1.雨を表現するのに始めは立体であり、骨等に書き記すために平面的な絵になりその後、字としての形を作り始めている。

2.当然、色もあったと考えられる、立体>絵>字 と進歩してきた事になる。

3.発想の原点は造形>絵画>文字 とすべて同じであり表現に適した方法を選んでいるに過ぎない。

4.雨を見て、かたどり、読んだのです。


▼ 《サンプル・4》
▼サンプル・4
データ005
<サンプル4>は筆者の生徒さんに「雨を半紙に描いて!」と頼みました。半紙と墨以外は何を使ってもいいと言う条件です。(実験に使ってごめんなさい。)

A・・(小5女子)筆を使って‘ザアザア降る雨’!
B・・(小5女子)指を使って書いた。楽しそう!
C・・(小5女子)文鎮の先を使って書いた。静かに降る雨!
D・・(小5女子)筆を使って書いた。雨にもまけず?傘を差して!
E・・(すみません!筆者です)パソコンでちょっといたずら?

基本的には、大昔と変わりませんね。
時代によって、使う道具によって、書いた人の性格によって、その時の気分によって、それぞれ表現の仕方は違います。

■以上の事から基本的に発想する事は立体であり絵画的であり、文字でもあるのです。そして誰もが身近にそのヒントがいくらでもある訳です。
又その全てが同一線上にあり絵を読み、文字を見ると言えます。(これに付いては別な角度からもう1度検証します) 発想の自由、これを大事にして下さい。■


参考作品No.002<<参考作品 No.002>>
これは見本に書いてあるように蝸牛(かたつむり)のところをイメージで絵にしました。作品としての評価は考えずに楽しんでみました。詩の内容を考えるとこの方が適切かと思いました。文字の配置も山を考えて作りました。

朝のイメージを出すのと<ひばり>が漢字であることを考えくどくならないように絵にしました。すこしは爽やかな感じが得られたと思います。
和紙絵の先生にも協力してもらい色が入る事により明るさと立体感もでました。文字が生きています。

このように1つの事だけで考えず、イメージを立体で考えて色の工夫など楽しい事を取り入れ、まず実行すると良いです。結果は出来てからゆっくり考えればよい事で先に決めるのはよくないです。


【 ?質 問 コーナー 】
Q2.
--具体的に何から始めればいいのか。また自分の書いたものを評価して直してもらわないと自分勝手な字になると思います。?
Ans.
勉強の順序として基本は大切です。専門店などに書道の競書雑誌がいろいろとおいてあります。其の中から自分の好みのを選び課題を書き提出すると良いです。安価な値段で毎月の楽しみや励みになります。

「五体字位類」も揃えると良いですね。楷行草篆隷の5書体が出ています。

基本と自分の工夫(創作)この2本立てが大切です。基本を生かす事が出来て始めて基本を学んだ価値が出るのです。

展覧会を見に行くのも大切です。それも書だけでなく彫塑や工芸等は字から得られない立体的なイメージを膨らませるのに役に立ちます。

感じる心を養う事です。


<今日のポイント>
-----発想の原点を忘れないで下さい。----
何をどのように書くか.これが出来そうで難しいのです。

私もそうです、作品の構想を練るのは大変な事で私もイメージが頭の中に出来るまで苦労します。

沢山良いものを見て、見たら家に帰ってから忘れないうちに真似をしてメモを取り、資料を山ほど作って見るといいです。
それがいつの日か貴方の財産になり、何処にも売ってない教科書になります。




**ここまでが<LESSON2>です。次回は、No3 模倣と模写について掘り下げて考えてみます。**



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Last updated '97.10.1