りゅこ倫

■■1998年09月06日■■

漫画版「りゅこ倫」について

 このコーナーと同時に始まった、漫画版「りゅこ倫」は、「ひまわり」32号掲載の3回目で一応終了しています。このコーナーの方は、続けますけどね(笑)

 理由はいくつかあるけど、最大の理由は、漫画だと描くのに時間がかかり過ぎて、しかも隔月刊で4ページずつでは、ぜんぜん現実に追いつかないという事。なにしろ今月11日には、正規の治療としては日本初の性別再判定(性転換)手術 (FTM) が埼玉医大で行われるというし、トランス界は一昨年くらいから「激動の時代」なのだ。

 10余年前に「くぃ〜ん」で連載してた時には自分の身の回りのことを描いてただけだったけど、その頃とは違って、今は考えることも多いし、世の中の動きも早すぎる。【EON/W】でこの「りゅこ倫」と、「ジェンダー素描」と、「お龍さんの徒然草」をこれだけ書いてても、追いつかないもんね(^^;)。

 これじゃ漫画だったら、隔月刊どころか、少なくとも毎月8〜16ページくらいは必要だよなぁ〜・・・。だけど仕事して、【EON】や【EON/W】の作業もして、その上で毎月8〜16ページの漫画が描けるかといったら、まず無理だワ(笑)。

 だけど、もしまた漫画を描くとしたら、やっぱり「ひまわり」がいい。正確に言うと、キャンディや、中島恵さんが作っている本がいい。要するに、本の問題じゃなくて編集者が信頼できるかどうか、人間の問題なんよね。

 「くぃ〜ん」の時は、上にも書いた通り10年以上前に1年くらい「るーみっく・ダイアリー」という漫画を連載してて、これは私がエリザベスに通っている時期のことだった。だから内容も、その当時はまだ神田にあったエリザベスでの話が多かったんだけど、その頃のI編集長(今は読んでいないから、誰だか知らないけど)から、「エリザベス以外の話も描いて欲しい」っていわれてね。それでちょうど新宿でも遊び始めた頃だったから、そっちでの話をベースにフィクションの形で「25時の堕天使」っていう読み切りを書いたんよ。「るーみっく・ダイアリー」もそうだったけど、「25時の堕天使」もI編集部(現在エリザベスのある亀戸の建物の中にあった)に直接持って行って、I編集長も「これいいね」っていってくれてね。それで「くぃ〜ん」に掲載されたら、エリザベスの責任者の方から怒られちゃった(笑)。

 それはまだしも、そのあとでI編集長から、「アンタがあんなもん描くから、私まで怒られたじゃないの」っていわれて、それでこっちも頭に来ちゃった。冗談じゃない、「エリザベス以外の話も描いて欲しい」って話を切り出したのも、「それなら、新宿での話を描きましょうか」って提案した時にOK出したのも、最終的に出来た原稿見て掲載したのも、全部あんただろうって(笑)。仕事に責任持たない人間と一緒に何かするのは、あれで懲りた

 今回の漫画版「りゅこ倫」は、逆にこちらの都合で中止することになったわけだから、「悪いなぁ」ってこっちが負い目を感じちゃって、この借りはいつか返さないといかんね。

L.Jin-na


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