| 改訂 2001/05/04 |
| ■ 序(1997年11月18日記) |
近年の性に関する概念の細分化に伴ない、馴染みのない用語があふれ始め、それらの「新語」に対するフォローについては、「いずれ正確を期して」ともいっていられない状態になってしまいました。そのため、ここでは意味を広めに取り「とりあえず会話や読書に不便がない程度のもの」の作成を急務として目標にしました。「解説」ではなく「概説」と題する所以であり、今後も折りに触れて改訂してゆくつもりです。なお本資料の初期の作成にあたっては主に、
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| ■ INDEX |
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| ■ 概 説 | ||
| アセクシャル (asexual) | ||
| (生物学的に)性別がない(無性の)、あるいは性とは無関係の意味。転じて、男性および女性のどちらをも性愛の対象としない人、もしくは性欲そのものがない人のこと。 | ||
| インタージェンダー (intergender / IG) | ||
| 三橋順子さんの造語。男女の中間的なジュエンダー・パターン(性別表現)およびジェンダー・ロール(性役割)を、意図的に指向する人々。 | ||
| インターセックス (intersex / IS) | ||
| 生物学的に男性と女性の特性を合わせ持つ状態、あるいはそのような人たち。間性。半陰陽。二形(ふたなり)。様々なタイプがあり、性染色体・性腺・外性器など身体の性別(sex)が明瞭でない人々を総称する。したがって、外性器のみを合わせ持つ場合や、精巣と卵巣を合わせ持つ真正半陰陽児などにさらに細分される。 | ||
| ガイドライン (guideline) | ||
| T's に関しては、性同一性障害の治療の指針について定められたものをいう。日本においては、日本精神神経学会の「性同一性障害に関する答申と提言」がこれに該当する。他に、アメリカのハリーベンジャミン国際性同一性障害学会による「スタンダーズオブケア (SOC)」(2001年現在、第六版)が有名。 | ||
| 家父長制 (patriarch) | ||
| 社会学や文化人類学においては、家長権を持つ男子が家族員を統制・支配する家族形態をいう。また、特に日本においては旧民法下における「家」制度を指す用法も多い。いずれにせよ、この場合には権力の所在に注目するのではなく、あくまでも家族形態あるいは社会形態の分類概念のひとつ。フェミニズムにおいては男性優位社会、あるいは男性の社会的優位性の言い換に用いる語。 | ||
| クイア (queer) | ||
1.「おかま」「変態」「奇妙な」等の意味の語から、従来のゲイ理論に対する批判をモチーフとして生まれた概念。「同性愛者(ゲイ)」というアイデンティティを持つことが、
などの理由で好ましくないものであるとし、アイデンティティ(自己同一性、自己中心性)の廃止を主張する。したがって、具体的には同性愛者、バイセクシャルのみならず、トランスジェンダーや、異性愛の強制に異議を唱える異性愛者等を広く包括する用法が提案されている。この思想の骨子はいわゆるポストモダン思想に由来する。 2. なお、ゲイにして『QUEER JAPAN』(勁草書房)編集長の伏見憲明氏は、上記とは異なり、各カテゴリーがそれぞれのアイデンティティを保持しつつ、相互を結ぶ緩い記号として「クィア」の語を用いているようである。この意味で使用される場合には、単なる「セクシャルマイノリティ」の代替語でもなく、ヘテロセクシャルに対しても「開かれた」概念となっている。古くからの「マジョリティ vs マイノリティ」の対抗図式の乗り越えを意図しているという点で、むしろ評価すべき姿勢といえる。 | ||
| クロスドレッサー (Cross-Dresser) | ||
| (→トランスヴェスタイト (Transvestite / TV)) | ||
| ゲイ (gay) | ||
| 近年、「ホモセクシャル」に代わって使用されるようになった語。原義は「楽しそうな、陽気な、派手な、放らつな」等の意。
おそらくは、自身もホモセクシャルであった思想家、ミシェル・フーコーの、(ホモセクシャルである自分の欲望は何かを問うのではなく)「懸命にゲイになろう」という提唱に端を発するものと思われる。さらにさかのぼれば、フーコーが影響を受けたニーチェのいう「悦ばしき知識」(gay science)に由来するだろう。このことは、フーコーの発言からも、ほぼ確実と思われる。つまり元々は、「生を肯定する価値の創造」を意味し、同性愛とは特に関係のない概念であった。それをフーコーが結び付けたわけだが、考え方としては正しい。 | ||
| ゲイバー (Gaybar) | ||
| 女装した男性あるいは性転換した元男性(ゲイボーイ・ニューハーフ)が「ホステス」やショーダンサーを務める店。近年はホモバーの意味で使われる事もある。その場合「ゲイバー」「ホモバー」は、それぞれ「ニューハーフバー」「ゲイバー」等と呼びかえられる。 | ||
| ゲイボーイ (Gayboy) | ||
| ゲイバーに勤める女装ないし性転換した元男性。近年はニューハーフと呼ぶ方が一般的。 | ||
| 三療法 (triadic) | ||
| ハリーベンジャミンの STANDARDS OF CARE (SOC) で、「triadic therapeutic sequence」の略。性同一性障害に関わる、リアルライフテスト(SOC では real life experience)、ホルモン療法、手術の3種類の治療法の総称。 | ||
| ジェンダー (gender) | ||
| 元々は、文法用語での「性」(例えば、男性名詞等)の意味。そこから転じて、セックス(身体的性別)に対して、社会的、文化的性別の意味に用いられた。いわゆる「男(女)らしさ」や「男(女)の仕事」等の形で意識されるものから、無意識の内に社会規範として規定されるものまで、後天的に身に付けて行く性差の総称。その内容は各人が所属する社会の持つ文化によって異なる。したがって本来セックスとは基本的に別次元のものと定義されていた。 ただし、性自認のように、必ずしも社会的認知を受けず本人の主観に留まり得るような概念も含まれており、必ずしも「社会的、文化的性別」という定義では言い尽くせないのが実状であろう。あえて再定義するとしたら「セックスに含まれない性別」、あるいは、セックスが自然科学の対象となる性別であるのに対して、ジェンダーは社会科学・人文科学が対象とする性別と考えればよい。 なお現在のフェミニズムにおいては、この語は「性別」そのものを指すよりも、性別についての社会的・文化的に形成されている広い意味での「通念」や「知識」、またそれらに基づく言説実践や社会的実践という意味で使用されるようになりつつある。この意味においては、身体的性差についての「知識」も社会過程を経て作られ流通させられているという解釈によって、セックスもジェンダーの一部として扱うことができるとされ、ジェンダーのみならずセックスをも否定する論拠となっている。 | ||
| ジェンダー記号 (gender sign) | ||
| 記号論的に観察される、社会的に性別を判別するための指標。 | ||
| ジェンダー・クライシス (gender crisis) | ||
直訳すれば「ジェンダーの危機」。T's がその性質に由来して抱える、種々の心的・社会的、あるいは実存的な問題の総称。当事者にとっての危機管理 (gender crisis management) の必要性を前提に置いた語。「性同一性障害」のような疾患名とは異なり、トランスジェンダーのように疾患には分類されないカテゴリーの問題も含む。
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| シーメール (She Male) | ||
| 乳房を持った女性の外形をとるが、生殖器はそのままの男性。日本でいうニューハーフの主流。 | ||
| 社会的性表現 (gender pattern) | ||
| 自己のジェンダーについて、社会的認知を求めるための、ジェンダー記号の組み合わせ。その型、様式。 | ||
| 女装会館(女装サロン) | ||
| 一定料金を支払って女装で過ごすための施設、またはその営業形態の一般名称。更衣室、メイク室、女装で過ごすための空間(サロン)を備え、通常はその他に貸しロッカーや貸衣装等を置き、またメイク(化粧)技術者がいる。 | ||
| 性自認 (gender identity) | ||
| 自分自身の性別に対する認識、またはその認識内容。この性自認が3〜4歳頃までに形成され、それ以降は変更不能とする説があるが、性自認は自分(の性別)が何であるかという一種の「価値観」であり、原理的に変更不能ということは有り得ない。ただし、変更し難いものであることは確かである。 | ||
| 性的指向 (sexual orientation) | ||
| 恋愛、性交等、性欲の対象となる相手方の性別。性的魅力や欲望を異性に対して感じるのか、同性に感じるのか、そのどちらにも感じるのか、あるいはどちらにも感じないのか(asexual)、自分の性的好みがいずれに向いているのかを示すこと。性対象選択とも。 | ||
| 性転換手術 | ||
| (→性別再判定手術) | ||
| 性転換症 (Transsexualism) | ||
| ICD 10における、性同一性障害の一種。異性の一員として暮らし、受け入れられたいという願望であり、通常、自分の解剖学上の性について不快感や不適当であるという意識、およびホルモン療法や外科的治療を受けて、自分の身体を自分の好む性と可能な限り一致させようとする願望をともなっている。この診断のためには、性転換的な性同一性が少なくとも2年間持続していなければならず、それが精神分裂病のような他の精神障害の一症状であったり、半陰陽の、あるいは遺伝的な、あるいは性染色体のいかなる異常とも関連するものであってはならない(その場合には別の疾患として診断される)。 | ||
| 性同一性障害 (gender identity disorder / GID) | ||
| ICD 10においては(したがって医学上の規定においては)、性転換症や両性役割服装倒錯症等の総称。簡単に言えば、フェティシズムを除く TV / TG / TS の総称である。しかし最近の日本では、一般には性自認が身体の性(sex)と逆の性である場合を意味している用例も多く、必ずしも ICD 10 での定義に沿って使われているとは限らない。 なお、マスコミの報道等でこの語が使われる場合には、DSM-IVでの「性同一性障害」の意味で使われる場合がほとんどで、これはICD 10にいう性転換症とほぼ同義である。 | ||
| 性倒錯 | ||
| クイア、T's等の行為を、異常もしくは病的なものと捉えた表現。 | ||
| 性別違和 (gender dysphoria) | ||
| 自分の生物学的性、あるいは養育上の性に対して抱く不満・不適合感。 | ||
| 性別違和感症候群等 (gender dysphoria syndrome) | ||
| (→性同一性障害 (gender identity disorder / GID)) | ||
| 性別再判定手術 (Sex Reassignment Sugery / SRS) | ||
| 日本では一般に「性転換手術」と呼ばれるものの医学上の名称。「生まれついた性から別の性へ転換する」のではなく、「もともと誤った器(身体)に閉じこめられていた状態を修正する」等の意味も込められている。手術前をプレオペ(pre-op)、手術後をポストオペ(post-op)という。英語では、sex を gender に変えてGender Reassignment Sugery (GRS)と表記されることもあるが、まったく同じものを指す。 | ||
| 性別障害 (gender disorder) | ||
| (→性同一性障害 (gender identity disorder / GID)) | ||
| 性別役割 (gender roll) | ||
| 文化的に規定された、男性的/女性的行動の表現。また、そのような行動を遂行する能力。 | ||
| セックス (sex) | ||
| 生物学上の性。解剖学的性差。以前は「社会的・文化的性差」と定義されたジェンダーの対立概念であったが、近年では、ジェンダー概念の定義の変容によってこの対立図式が崩れつつある。(→ジェンダー) | ||
| ドラッグ・キング (Drag-King) | ||
| 性の越境を誇張しながら確信的に演出する(した)人。マスキュリン性を過剰に強調して演ずる者。女性に限定されない。「ドラァグ・キング」とも。 | ||
| ドラッグ・クイーン (Drag-Queen) | ||
| 性の越境を誇張しながら確信的に演出する(した)人。フェミニン性を過剰に強調して演ずる者。男性に限定されない。「ドラァグ・クイーン」とも。 | ||
| トランジション (Transition) | ||
| 人が性の見直しを最初に始めてから、反対の性の一員として生活するようになるまでの期間。またはその間の性の移行。 | ||
| トランス (trans) | ||
| 「変化」を意味する接頭語だが、「TV、TG、TS」の総称としても使用される。同じく「TV、TG、TS」の総称として、「TTT」「T*」「T's」などがある。 | ||
| トランスヴェスタイト (Transvestite / TV) | ||
| 異性装者。反対の性の服装をパートタイムで身に着ける人たち。性同一性障害の一種としての両性役割服装倒錯症や、フェティシズムの一種としてのフェティシズム的服装倒錯症等の総称。なお、この用語は精神医学側が作った言葉として、これを嫌うTVは近年、クロスドレッサー(Cross-Dresser)と自らを名付けている。 | ||
| トランスジェンダー (Transgender / TG) | ||
| 身体の性(sex)と本人が自己認知する性(gender)が一致しないケース。またその人たち。狭義にはTVとTSとの中間概念。広義にはTV、(狭義の)TG、TSの総称として用いられるが、ICD 10には疾患としての「Transgender」は存在せず、医学用語としては扱われていない。 ただしこの語は、かつて DSM に規定されていたこともあり、この語の成立の経緯を勘案すれば、意図的・自己選択的に「男でもなく、女でもなく」あるいは「男でもあり、女でもあり」という選択をした人の場合には、トランスジェンダーの概念には含まないと考えるのが妥当であろう。 | ||
| トランスセクシャル (Transsexual / TS) | ||
| (→性転換症 (Transsexualism)) | ||
| トランスベスタイト (Transvestite / TV) | ||
| (→トランスヴェスタイト) | ||
| ニューハーフ (New half) | ||
| 元は、松原留美子(MTFTGの女優・歌手)に対するマスコミが命名した語。和製英語。現在では女装した男性あるいは性転換した元男性を指し、特に接客業(ホステス)、性風俗産業、ショービジネス等に従事している人達に用いられる。 | ||
| ニューハーフバー (New half bar) | ||
| (→ゲイバー) | ||
| ニューレディー (nu lady) | ||
| アメリカからの英文メールに含まれる謎の言葉。前後の文脈、および「nu」が「new」と同じ発音であることから察するに、おそらく日本で言う「ニューハーフ」と同じような意味で使われているらしい。 | ||
| ネイティブ | ||
| 生まれながらの性別のままで過ごしている人を指して、「ネイティブな女性」「ネイティブな男性」というような使い方をする。ただし、1999年3月21日の「第一回GID研究会」におけるスタンフォード大学の Donald R. Laub 氏の招待講演(英語)では、この用法は一切なく、「ジェネリック (generic ?) ウーマン」と表現されていたので、これは日本独自の言い回しの可能性がある。 | ||
| 脳の性差 | ||
| 男女間では、脳の機能や構造に性差が存在する事が確認されている。例えば女性の月経を促進するホルモン分泌のコントロールや、左右の大脳半球をつなぐ脳梁の形状の違いなどがこれに当たる。
性同一性障害当事者の一部には、性同一性障害が「精神疾患」である事を否定し、脳の性差を根拠とする先天性の身体的疾患であると主張する意見もある。確かに、性同一性障害の当事者の脳梁の形状についてある種の計測を行なうと、MTF では女性寄り、FTM では男性寄りの特徴が見られるとの研究結果もある(特に MTF に研著である)。しかしこれはあくまでも平均値を取った場合の話であって、個々の当事者を見れば、通常の男性と変わらない脳梁を持つ MTF や、通常の女性と変わらない脳梁を持つ FTM が存在する事も、また明らかである。性同一性障害の根拠を野の構造に還元する考え方は、必然的にこのような当事者を「性同一性障害」の範疇から除外する事になる。 したがって現状では、現在の科学的・医学的知見を総合的に判断する限り、性同一性障害の原因を脳の構造に一元的に還元する考えは、合理的な根拠に欠けるといわざるを得ない。 | ||
| バイセクシャル (bisexual) | ||
| 両性に性欲を感じる人。両性感応者。両刀使い。 | ||
| パス (pass) | ||
| 「パッシング」とも。T's が、外見や振る舞いを含めて、希望する性(gender)で、他人が見て疑問を感じないほど社会に通用していること。リード (read) の対義語 | ||
| パッシング (passing) | ||
| (→パス) | ||
| ビアン | ||
| 「レズビアン」の略。 (→レズビアン) | ||
| フェティシズム的服装倒錯症 (Fetishistic transvestism) | ||
| 主に性的興奮を得るために異性の衣服を着用すること。性欲喚起と明らかに結びついていることと、いったんオルガズムが起こり性欲喚起が止めば、衣服を脱いでしまいたいという強い欲望が起こることによって、性転換願望症の服装倒錯とは区別される。性転換願望者に既往の症状として述べられる場合もあり、この場合には性転換願望症の発展の一段階として考えられている。 | ||
| プレオペ (pre-op) | ||
| (→性別再判定手術) | ||
| ヘイトクライム (hate crime) | ||
| 「ヘイト(hate)」は憎悪、「クライム(crime)」は犯罪の意。人種、宗教、民族、性、身体障害、性指向を理由に、それらに対する憎悪を動機とした、暴行、傷害、殺人その他の犯罪行為をいう。日本でいう「差別」のような広義の概念や、いわゆるホモ・フォビアの「フォビア(phobia)」のような「恐怖症・病的恐怖」とは異なり、あくまでも具体的・確信犯的な犯罪行為を指す。したがって日本においては現状、ほとんど見られない種類の犯罪だといえる。 一方、欧米においては社会問題化し、通常の犯罪より重い刑を課す例も増えつつある。キリスト教圏では女装や性転換が宗教的道徳に反するものと考えられているため、T's に対しても具体的に生命の危険を感じるようなヘイトクライムが起こっており、先進国においてはこれを禁じる具体的な法整備が進められているほどである。また、南米等では警察官までがヘイトクライムに荷担するという未確認情報もある。 | ||
| ヘテロセクシャル (heterosexual) | ||
| 異性を愛する人。異性愛者。 | ||
| ポストオペ (post-op) | ||
| (→性別再判定手術) | ||
| ホモ (homo) | ||
| 原義は「同一の」を意味する接頭語。ここでは「ホモセクシャル」の略。 | ||
| ホモセクシャル (homosexual) | ||
| 広義には同性愛者。狭義には男性同性愛者。略形のホモは主として侮蔑的ニュアンスを含んで使われることがあり、そのため主に当事者によって「ゲイ」と言い換えられる傾向にある。ただし本来は、「ゲイ」を単なる「ホモセクシャル」の代用語と認識するのは誤解である。 (→ゲイ) | ||
| ホモバー (homo bar) | ||
| 男性同性愛者の集まる酒場。近年、ホモセクシャルをゲイと呼びかえるところから「ゲイバー」と呼称する事もあり、やや混乱ぎみの用語。一般客も入る事が出来るところと、男性同性愛者以外はお断りの店がある。前者はその方針から「観光バー」とも呼ばれる。 | ||
| ホモ・フォビア (homo-phobia) | ||
| ホモセクシャルに対する病的恐怖。ホモ嫌悪。「フォビア(phobia)」は恐怖症・病的恐怖の意味で、いわゆる「生理的嫌悪感」にも通ずる。確信的な「憎悪(hate)」よりは軽度のものをいう。 | ||
| リーディング (reading) | ||
| (→リード) | ||
| リード (read) | ||
| T's が、生得的な性から転換していることを周囲に気付かれてしまう事。パスの対義語 | ||
| リアルライフテスト (Real Life Test / RLT) | ||
| 性転換前に、ある一定の期間自分の希望する性のメンバーとして生活してみること。リアルライフトレーニング (Real Life Training)、実生活体験 (real life experience)等とも。 | ||
| リアルライフトレーニング (Real Life Training) | ||
| (→リアルライフテスト) | ||
| 両性役割服装倒錯症 (Dual-role transvestism) | ||
| 異性の一員であるという一時的な体験を享受するために、生活の一部で異性の服装を着用しているが、より永続的な性転換あるいはそれに関連する外科的な変化を欲することは決してないもの。本障害は、服装を交換するにさいして性的興奮をともなっておらず、フェティシズム的服装倒錯症と区別されなければならない。 | ||
| レズバー (lesbian bar) | ||
| ホモバーに対して、レズビアン向けの店。一般にホモバーよりも閉鎖性が強い傾向があり、「観光バー」は少数。 | ||
| レズビアン (lesbian) | ||
| 女性同性愛者。「ビアン」と省略されることもある。 | ||
| ■ 略 号 | ||
| CD | ||
| Cross-Dresser(→クロスドレッサー) | ||
| DSM-IV | ||
| 米国精神医学会が制定した、精神疾患の診断および統計の手引の改定第4版。日本では採用していないが、文献等ではよく参考にされしばしば登場する。マスコミ等でいう「性同一性障害」も、そのほとんどはこの DSM-IV に沿った表現であり、ICD 10 にいう「性転換症」の意味である。 (→DSM-IV による GID の診断基準) | ||
| F2M | ||
| FTM(→FTM) | ||
| FTM (Female to Male) | ||
| 自分の性を女から男へ移行する人。TSの場合はFTMTSと呼び、TG、TVの場合も同様。to と 2(two) の発音が同じ事から、F2M と表記されることもある。 | ||
| GID | ||
| gender identity disorder(→性同一性障害) | ||
| ICD 10 | ||
| 世界保健機構(WHO)が制定した、「国際疾病分類改定第10版」。日本でも採用している、疾患の診断基準となる分類表。したがって、日本の医学上の正式な疾患名(用語)はこの分類による。 (→ICD 10 による GID の診断基準) | ||
| IG | ||
| intergender(→インタージェンダー) | ||
| IS | ||
| intersex(→インターセックス) | ||
| M2F | ||
| (→MTF) | ||
| MTF (Male to Female) | ||
| 自分の性を男から女へ移行する人。TSの場合はMTFTSと呼び、TG、TVの場合も同様。to と 2(two) の発音が同じ事から、M2F と表記されることもある。 | ||
| SOC | ||
| (→STANDARDS OF CARE) | ||
| SRS | ||
| Sex Reassignment Sugery(→性別再判定手術) | ||
| STANDARDS OF CARE | ||
| アメリカのハリー・ベンジャミン国際性障害協会 (HARRY BENJAMIN INTERNATIONAL GENDER DYSPHORIA ASSOCIATION = HBIGDA) が定めた「性同一性障害の治療基準」 (THE STANDARDS OF CARE FOR GENDER IDENTITY DISORDERS)。つまり、アメリカにおける性同一性障害の治療のガイドラインのこと。1979年に定められ、以後、1980年、1981年、1990年、1998年の改訂を経て、現在は 2001年2月に発表された第六版。 | ||
| T's | ||
| TV / TG / TS の総称。「ティーズ」と発音する。神名龍子の造語なので、「ニューハーフ」と同様、海外では(たぶん)通用しない。 | ||
| TG | ||
| Transgender(→トランスジェンダー) | ||
| TS | ||
| Transsexual(→トランスセクシャル) | ||
| TV | ||
| Transvestite(→トランスヴェスタイト) | ||
| RLT | ||
| Real Life Test (or) Real Life Training(→リアルライフテスト) | ||
| ■ 改訂(1999年11月07日記) |
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早いもので、この「T's 用語概説」を設置してから2年が経過した。昨年のやはり 11月に行った改訂からでも、1年が経過しようとしている、ということに、作業を終えてから気がついた。特に意識しているわけでもないのに、11月になると手を加えたくなるのが不思議である。 今回も、その間の状況の変化や、私自身の考察の結果などを反映させるため、改めて全文を洗い直し、すすぎ、脱水し、乾燥させた。幸いにも縮むことなく、むしろ内容はわずかながらも増えている。ついでに体裁もまったく別物といえるほどに変更してみた。 特に「ゲイ」については、辞書で調べただけでは判らないようなこともあり、直接【EON/W】で扱う対象ではないにもかかわらず、大幅に書き加えた。 私自身の本音を言えば、個人的にはこうした専門用語が増えることは、決して歓迎しない。専門用語が増えればその分だけ、非 T's にとって、理解し難い世界になって行くように感じられるからである。しかし、これらの用語をまったく使わないとしたら、それはそれで支障が出ることも事実である。 仕方がないので、ここ1年余りの間に非 T's の読者が増えた「ジェンダー素描」などは、出来るだけこうした用語の使用を減らすと同時に、文中で使用した用語は、1年ほど前からこの用語集で参照できるようにしている。非 T's および、比較的最近になってこの世界を知った当事者の方々の、理解の一助になれば幸いである。 |
