音声外科


from 井上 けんなさん (2001年09月05日 23:02)

こんにちわ。

声帯注射というのは、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を声帯に注射して、自然な発声時の音域をあげ、声を高くする治療のこと、と理解していいのではないかと思います。(1オクターブぐらい……という記述がありましたから。)

この領域では、私の恩師である京都大学名誉教授・一色信彦先生が以前から活躍され、注射だけではなく様々な手術法を開発されています。
一色先生は京大を退官後、京都市北区で開業されており(一色形成外科)、現在では日本中から多くのMTFの方々の問い合わせがあるようです。

先生はホームページを開設されており、手術による音声の改善の様子なども「術前・術後ビデオ」等で見たり音を聞いたりできるようになっています。

このうちステロイド注射は、ステロイドの組織萎縮作用を応用したもので、注射された声帯は1週間ぐらいは腫れていますが(この期間はかすれ声になり、無理に声を出すと声が出なくなる恐れもあるので発声禁止です)その後長期間にわたって徐々に萎縮し薄くなるので、声は高くなっていきます。どのくらい萎縮するかは注射量によります。ただし、萎縮しすぎると声帯に隙間が空き、かすれ声になったり、場合によっては声が出なくなりますから、様子を見ながら何回にも分けて少しずつ注射していく必要があります。注射の間隔はくわしくは知りませんが数ヶ月あけた方がよいかもしれません。通常は萎縮は不可逆ですが、軽い萎縮の場合わずかに後戻りしていくこともあり、安定した状態までには年月がかかります。

東京では慶應義塾大学の耳鼻科で行っていると聞いたこともあります。慶応の福田先生?も技術はたいへん優れていると聞いています。

女性の副腎過形成のような場合は健康保険が使えますが、MTFの場合は通常私費になります。これは手術の場合も同様です。
わたしは経験がありませんが、一オクターブあげることは困難だと思いますしその必要もないでしょう。実際には男性と女性との音程差は四度から五度くらいですし、女性の声も声帯の薄さや小ささで高いわけではなく、声帯を支える筋肉の緊張が高いために高いわけですから、わずかに上がればあとはボイストレーニングなどで十分女性的な声になります。

ちなみに私も女性として暮らしはじめた頃、低い声がイヤで一色先生の診察を受けたことがありますが(未治療)、今は「自前の」低い声で全然不自由していません。かえって、魅力的な声ですねといわれるぐらいでアドバンテージになっています。こうしたことも考えてみられたらいかがでしょうか。


どうもありがとうございます

 早速に、詳しい情報を教えていただき、ありがとうございます。

 ちなみに、けんなさんとは何度かお会いしたことがありますけれども、確かにお話していて違和感を感じたことはありません。大変にもの穏やかな話し方をされるので、声の問題よりもその話し方によって、相手にとても安心感を与える方だという印象があります。

L.Jin-na


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