「赤ずきんちゃん」

By:るりこ


 昔々あるところに一人の女の子がいました。女の子はいつも赤いずきんをかぶっていましたので赤ずきんちゃんと呼ばれていました。赤ずきんちゃんはとてもかわいらしく、誰からも愛されていましたので、夜ごとに村中の若者が通っていました。赤ずきんちゃんのお母さんも、「これで赤ずきんも立派な大人だ」と喜んでいました。

 そうこうするうちに、赤ずきんちゃんはだんだん太りはじめました。全体に丸みを帯び、胸も大きくなっていきました。赤ずきんちゃんははじめ、自分の体が段々女性らしくなるのを喜んでいましたが、次第におしりや下腹など、肉が付いて欲しくないところにまでついてきましたので、ダイエットを始めました。しかし体型は変わることはなく、それどころか空気で膨らましたように大きくなっていきます。赤ずきんちゃんがもはや以前着ていた服が着られなくなり、普段の生活にも困難なようになった頃、お母さんが言いました。
「赤ずきんや、もうおまえも立派な大人だ。もうそろそろいいだろう。その姿をおばあさんの所に行って見せてきておいで。ついでにパンと葡萄酒を持っていっておあげ。」
おばあさんは森を抜けたところに家を建て、独りで住んでいますが、お母さんによると、最近は病がちにしているとのことでした。赤ずきんちゃんは自分がどうして「立派な大人」なのか、何が「そろそろいい」のかわかりませんでしたが、おばあさんの具合が心配だし、何より一度も会ったことのないおばあさんに会えるのがうれしくて、喜んで「はい」と答えました。
「いいかい?森の中で寄り道するんじゃないよ。それから、森の中には悪い狼がいるから気をおつけ。食われちまうよ。」
「わかっているわ。」
お母さんが持たせてくれたパンと葡萄酒をかごに入れて、赤ずきんちゃんは家を出ました。


赤ずきんちゃんが森の中の小道を歩いていると、一匹の狼が声をかけてきました。
「赤ずきんちゃん、俺と遊ばない?」
赤ずきんちゃんはお母さんの言いつけを思い出しました。
「だめよ。お母さんに寄り道しちゃいけないって言われてるもの。」
狼は諦めません。
「赤ずきんちゃんは言いつけを守って偉いねえ。で、どこへおでかけなんだい?」
赤ずきんちゃんは誉められていい気分になりました。
「おばあちゃんのお見舞いに行くのよ。」
狼は大げさに驚きました。
「へええ!偉いねえ!おばあちゃんのお見舞いか。おばあちゃんはどこに住んでるの?」
「森を抜けたところの小屋よ。独りで住んでるから心細いだろうと思って。」
「ええ!?あんなところまでかい?随分遠いよ。ついていってあげようか?」
赤ずきんちゃんは狼が悪い人だとお母さんから聞かされていましたので断りました。
「ううん、一人で大丈夫よ。」
しかし赤ずきんちゃんと遊びたい狼はあきらめません。狼の目がひそかにキラリと光りました。
「ほんとに偉いねえ、赤ずきんちゃんは。でも、家から歩いてきて疲れたんじゃない?ここからおばあさんの家までもけっこうな距離だよ。ほら、あそこに花がいっぱい咲いてる。あれを摘みながら一休みしちゃあどうだい?おばあさんにも持っていってあげたら喜ぶんじゃないのかい?」
狼が指さしたところには赤・白・黄など色とりどりの花が咲き乱れていました。赤ずきんちゃんは花が大好きでしたので目を輝かせました。
「ええ、そうするわ!」
そういって赤ずきんちゃんは花の方へ歩いていきました。そうして赤ずきんちゃんが花の咲いているところに座り込んだのを見届けると、狼は一目散に走っていきました。
「うわあ、きれいねえ。どっこいしょ…と。……ふう。ずっと歩き通して気づかなかったけど、座ってみるとけっこう疲れてるもんだわ。腰もコリコリ。このところぐんぐん太っちゃって、体が重くて重くて。こりゃあ明日からもっとダイエットしなくっちゃね。」
そう言って赤ずきんちゃんはおなかをさすりました。この所日増しにせり出してくるおなかのせいで、洋服は張り裂けんばかりです。
ぐるぐる… 
「あら、いやだわ。またおなかが動いた感じ。最近おなかの調子悪いのよね。おさまれ、おさまれ…」
赤ずきんちゃんはなだめるようにおなかをなでさすります。
「それにしてもきれいなお花。たくさん摘んでいって、おばあさんを驚かせてやるわ。うん…しょっと…」
赤ずきんちゃんは花を取ろうと手を伸ばしました。
「あれ?おなかがつかえて向こうのお花がとれないわ……」


赤ずきんちゃんが花摘みに夢中になっている頃、狼は走って走って、おばあさんの家までやって来ていました。狼は家の中に入ると、おばあさんを縛り上げ、猿ぐつわを噛ませ、納屋に放り込みました。そして自分はおばあさんから剥ぎ取った服と帽子を着ておばあさんになりすましました。

トントン…

赤ずきんちゃんがドアをノックします。おばあさんになりすました狼は、精一杯の猫なで声で
「お入り」
と言いました。
「おばあさん、私、赤ずきんです。体の具合はいかが?」
「まあ、赤ずきん、お見舞いに着てくれたのかい?もうすっかりいいんだよ。まあまあ、大きくなったねえ。」
狼は赤ずきんちゃんを舐めるように見ます。
「まあよかったわ。でも、そんなに見ないで。私、太っちゃって。」
赤ずきんちゃんは恥ずかしそうにうつむきます。
「どこが太ったんだい?おばあさんが見てあげよう。おや、赤ずきんや、汗びっしょりじゃないか。」
「ええ、とても体が重くて、ここまで来るのに汗だくになっちゃったの。」
「そりゃあ大変だったね。じゃあお風呂に入って汗を流しておいで。転ばないように気をつけて。」
「ええ、ありがとう。」


シャワーを浴びた赤ずきんちゃんがバスローブを羽織って出てきました。おばあさんのものでしたので、赤ずきんちゃんには少し小さかったようです。布地を精一杯ひっぱって、やっとのことで前を合わせています。
「バスローブがきつそうだね。」
「ええ、恥ずかしいわ。」
「恥ずかしがることなんかないさ。どれ、おばあさんが見てやろう。」
狼は赤ずきんちゃんに近づき、やさしくバスローブを脱がせました。
赤ずきんちゃんの胴体は見事な3つの球体で成り立っていました。堂々と張り出しているおなか、そしておなかに押し上げられるように、乳首を頂点としてぷりんと上を向いたおっぱい。しかしそれらに無駄な肉は付いておらず、脇腹にはうっすらとあばらが確認できるほどでした。
狼は生唾を飲み込みました。
赤ずきんちゃんは尋ねます。
「おばあさん、どうして私のおっぱいはこんなに大きいの?」
狼は答えます。
「それはね、お乳がいっぱい入っているからだよ。」
そういって狼は赤ずきんちゃんのおっぱいをわしづかみにしました。
「いたっ…!パンパンに張っちゃってるのよ。」
赤ずきんちゃんはまた尋ねます。
「おばあさん、どうして私の乳首はこんなにとがってるの?」
狼は答えます。
「それはね、お乳を吸いやすいようにだよ。」
そういって狼は赤ずきんちゃんの乳首をつまみます。
「あんっ…!洋服の上からでも透けちゃうのよ。」
くりくりっと指で転がすと、真っ白なお乳がにじんできました。
赤ずきんちゃんはまた尋ねます。
「おばあさん、どうして私のおへそはこんなに出てるのかしら?」
狼は答えます。
「それはね、おなかの中から押されて飛び出たんだね。」
そういって赤ずきんちゃんのおへそを突っつきます。
「やん…。皮が突っ張ってるような感じなのよ。」
赤ずきんちゃんはまた尋ねます。
「おばあさん、どうして私のおなかはこんなに大きいの?」
狼は答えます。
「それはね、赤ちゃんが入っているからだよ。」
赤ずきんちゃんは驚きました。
「うそ!そんなはずはないわ。」
「どうしてだい?おまえの所には毎晩若者がしのんで行っただろう?そいつらはいつもお前のここに熱くて堅いモノを入れなかったかい?そして熱くて白いモノを出さなかったかい?」
「ええ、そうよ。あの人達はいつもそうしてくれたわ。少し痛かったけど、すごく気持ちがいいの。」
「そういうことをすれば、人は赤ちゃんができるんだよ。段々胸が膨らんでいったろう?おなかがまあるくなっていったろう?」
「ええ、そうよ。だから私、一生懸命ダイエットしたの。」
「それでも、やっぱり胸は大きくなったし、おなかも出てきたろう?」
「ええ、そうよ。だから私、努力が足りないと思ったの。」
「そりゃあ無理な話さ。」
「じゃあ、最近おなかの中で動くのは…?」
「赤ちゃんさ。」
赤ずきんちゃんは、自分のおなかが突然重くなったように感じました。
おそるおそる下を向くと、膨らんだおなかが目に映ります。
そしてそのおなかの中には赤ちゃんが────。手を当ててみると鼓動さえ感じるような気がします。
ぼうぜんとする赤ずきんちゃんを狼はベッドに押し倒しました。狼は赤ずきんちゃんの上にのし掛かり、大きく張ったおっぱいにむしゃぶりつき、手で荒々しくおなかをなでまわします。赤ずきんちゃんは逃げようとしましたが、体が重いため素早い動きができません。
「いやっ、ああんっ。何をするのっ!」
赤ずきんちゃんは果敢にも狼を蹴り上げようとしましたが、突き出たおなかが邪魔で足が上げられません。
「いやーっ!やめてーっ!」
「赤ずきんちゃん、お前を食べてやる。」
赤ずきんちゃんは気づきました。
「お前は狼ね!おばあさんは、おばあさんはどこなのー!!」



あまりの展開に赤ずきんちゃんの意識が遠のきそうになった時、
バキッ!!と音がして、狼の動きが止まりました。
「その子に手荒なまねをするんじゃないよ!!」
本物のおばあさんが納屋から自力で出てきたのです。おばあさんは自分がさっきされたように狼を縛り上げ、猿ぐつわを噛ませ納屋に蹴り込みました。
「赤ずきん、赤ずきんや。これ。」
おばあさんが赤ずきんちゃんの頬をぴしゃぴしゃとたたくと、赤ずきんちゃんは気がつきました。
「おばあさん、おばあさんね!どうしよう、私、妊娠してしまったわ。」
おばあさんは落ち着いて言いました。
「ああ、そうだろうさ。ここへ来るのはたいがい大きな腹した女だからね。」
「あ…!ぃ…痛いっ。おばあさん、おなかが…おなかが痛いわ。」
「おやおやどうしたんだい、ちょっと診てみようね。ああ、横になったままでいいよ。どれどれ。………子宮口は…ぴったり閉じてるようだね。」
「…痛いよ…どうしよう。」
赤ずきんちゃんはおなかをかかえて苦しんでいます。
「上向いてちゃよけい苦しいよ。横向きになってごらん、ほら。…どっこいしょっと。」
「うう、おなかがきついよ…。産まれちゃうう。」
赤ずきんちゃんのおなかはパツパツに張りつめ、指で押してもへこみません。
「何言ってるんだい、まだまだ大丈夫。ちょっとおなかが張っただけだよ。あの狼のせいでおなかがびっくりしちゃったんだね、まったく。
 それにしても立派なおなかだね。こりゃ、1月以内に産まれるかもしれないね。」
「ええっ、そんなに早く!?でもあと1月って…これ以上大きくなるのぉ!?」
「当たり前じゃないか。身重なんだから大事にしないとね。最後の1月は1日ごとにぐんぐん大きくなるよ。もう産まれるまでずっとここいておいで。」
「でもお母さんが…」
「早く帰ってこいとは言われなかったろう?」
「でも、寄り道するなって言ったわ。」
「森の中で産気づいちゃ大変だろ。」
「じゃあ…お母さんは知ってたの!?」
「ここに来るというのはそういうことさ。」
赤ずきんちゃんはたいそう驚きましたが、やがて事実を受け入れました。
そして赤ずきんちゃんはおばあさんのところで平和に暮らすことになりましたとさ。
めでたしめでたし。


END