旅愁 

投稿者:『奥の細道』の終点記念碑のそばで父に、いつも長く待たされた者 - 2000/11/12 17:00

12世紀(平安時代)、西行法師【1118-1190】は武士でしたが、23才の時、無常感を感じ、出家し僧侶になりました。
そして、旅に出て、自然の中で和歌を作りました。
その歌は、500年の時を越えて、ひとりの人生を、大きく変えることに、なります。

17世紀(江戸時代)、彼は武士でしたが、22才の時、武士をやめ、俳句の勉強を本格的に始めました。
29才の時には、生活費の為、神田上水の水役の仕事をしながら、俳句の勉強を続けました。

38才の時、流れる雲を見て500年前の西行法師のことを思いました。 そして、彼は旅に出ました。
彼の旅で作った俳句が、俳句を文学のひとつとして芸術性を高めることになりました。

松尾芭蕉【1644-1694】は、『俳句の神さま』として記録されています。
『夏草や つわものどもが 夢のあと』
500年前、この俳句を、そのころ争そっていた人々が知っていたら、争いが馬鹿々しいと感じたかもしれない。

芭蕉は世を去る時、こんな俳句を残している。
『旅に病(や)んで 夢は枯野(かれの)を かけ廻(めぐ)る
彼は去りましたが、300年後、芭蕉の句は世界を駆けめぐり、俳句の素晴らしさや、争いの愚かさを世界に訴え続けています。
西行法師の感動は、時を越えて松尾芭蕉に引き継がれ、そして、今、世界を感動させようとしています。 

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