Brightia(Cronus)

 放蕩天使のヴァール(変更可能)は好奇心から天国と地獄の間に門を開いてしまいます。その際に3匹の悪魔娘が天界にやってきてしまいました。悪魔を持て余した天界は原因であるヴァールに責任を取らせるのでした。

 クロノス版エグザイル。
 
 そう言いきって終わり、で問題ありません。とはいえ、同じネタを繰り返すのも芸がありませんし、先を続けることにします。
 このゲームの場合は、一応ブランド買いということになります。デビュー作から買い続けているのですが、前作「Angels Lesson」が今一つであったので、個人的にはこの3作目で信頼を取り戻して欲しかったのですが……。

 システムはエグザイルに酷似しています。考えてみれば前作、前々作も「ちぇりーそふと」のものとほぼ共通していたのだから当然なのかもしれません。しかし、パラメーター名やプレイ感まで似せる必要はないように思います。 
 具体的にはパラメータに応じて調教メニューが徐々に増えていく仕様になっています。調教の他には悪魔に会う、買い物をする、下界に降りる、などができます。
 日数は30日。そこまでの調教結果に応じたエンディングを迎えます。
 クロノスですからいつものようにヒントの名を借りた解答が満載されてます。それにしても今回のはいささか行き過ぎなのではないでしょうか。なんかプレイ中はメーカーに誘導されているような気さえしました(盲導犬ゲーム?)。
 このゲームの肝である調教メニューですが、これがどうも。各種メニューは3~5段階まであるのですが、テキストのみの違いでCGは部分的に変化があるだけ。
 つまりゲームの序盤でほぼ全てのCGを見れてしまうのです。あとはエンディングまで新しい発見のない単調なプレイを繰り返すのみ。これでは継続してプレイする意欲が萎えてしまいます。
 ただでさえ難易度は低く、時間がかかるゲームは退屈になりやすいというのに。この仕様には激しく眠くなりました。少しは「ラヴエスカレーター」あたりを見習って欲しいものです(別にアニメにしろと言っているのではなく)。 
 調教はHシーンの導入部が同じであり(というかない)、ヒロインの姿格好も同じ。この2点は大きなマイナスポイントなのでなにか工夫が必要かと思います。

 ストーリーというかシナリオはあってなきが如し。導入部からしてそうですが、本編にもそんな気のきいたものはありません。
 テキストにも特筆に値することはありません。個人的には「Sweet Pleasure」のお馬鹿テキストを期待していたのですが、かなえられなかったようです。

 CGは全体的に薄めの色調ですが、今回も安定しています。葵羽鳥氏が好きならば問題ないでしょう。
 ただ、調教シーンよりもその他のCGのほうが魅力的に見えてしまいましたね。これまでが現代モノだったせいかもしれませんが。
 
 音楽は「いつもの」です。可もなく不可もなく、耳に残りません。MIDIではしょっちゅう曲が止まりました。次のシーンへ進めば直るので気にしていませんでしたが(雰囲気が重要なゲームでもありませんし)。
 ボイスは声優のクオリティーではなく、編集に問題を感じました。通常の会話シーンで適度な音量にしていると、調教シーンではかなりうるさく感じます。
 そのレベルは家族に聞かれるとかいう生易しいものではなく、生理的に嫌になるほど大きいです。音量を調教シーンに合わせると通常会話は一切、聞こえませんし。もう少し考えて欲しかったです。前作まではこんなことはなかったのですから。

 まとめ。ゲームを大きくすることは悪いことではありません。むしろ良いことです。しかし、力の入れ所が間違っていてはまずいでしょう。読ませるシナリオではないのに全解答が出ているのも、どうかと思います。お手軽ゲーならば気にならないことが、ゲームが大きくなると気になってきてしまうのではないかと思います。
 もう少し、こういうゲームが作りたい、というものを見せて欲しいところです。
 あとは親戚筋である「ちぇりーそふと」との差別化でしょう。エグザイルが好きな人でもこれが本当に嬉しいのかどうか疑問です。
 個人的にはお手軽な馬鹿ゲーっぽい方が好みなのですが。
 お気に入り:あえて言えばプラチナ
 評点:55

 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。ってほどの内容はありません。







1、プラチナ
 この声優さんはクロノス、ちぇりーの両ブランドでよく仕事していますね。エースなんでしょうか? なんというかエンディングまで「Sweet Pleasure」の白鳥美幸みたいです。
 
2、ライム
 全キャラがそうなんだけど、「特殊部位」の調教はどう反応していいんだか、わからないなぁ。つい、「それで?」と聞きたくなってしまいました(キャラコメントになってない)。

3、ダリア
 「逢う」コマンドのイベントは「ママトト」のライセンを思い出す人多数って感じです。似てますよ、シチュエーションとかキャラの基本的な性格とか。

4、スカーレット
 性格的にはこの人が一番、面白かったかな。ただ、このゲームは終盤に進むと没個性化現象が起きるので最初だけですが。

 4人同時調教はまるで面白み無し。なんのためにつけたのやら。イマジネーションで勝負ってことですか?
 他にも上司がいますがコメントする内容が浮かびません。ネタにもならないんですよね。
 不意に気づきましたがクロノスのゲームにはメガネキャラがいませんね。個人的には大オッケーですが、葵羽鳥氏の好みなんでしょうか?

 追記:某誌のインタビューによるとやはり葵羽鳥氏はメガネっ娘が苦手だそうです。個人的には大変、嬉しい事実なんで、これからも活躍を期待しています。