炎の孕ませもっと! 発育っ! 身体測定2(SQUEEZ)

 風間瞬ノ介(名字のみ変更可能)は普段から保健室を色々と狙っていたが、いつも阻止されていた。しかし、ある日のこと保健医がいきなり刺客に襲われてしまう。瞬ノ介が通う聖ヴァーサス学院は最近、共学になったばかりで多くの格闘女子が在籍している。身体測定は毎日、行われるためこのままでは業務が滞ってしまう。そこで白羽の矢が立ったのが趣味で大学過程を修めていた瞬ノ介であった。こうして保健医代理を任命された瞬ノ介は世界制服の野望の第一段階としておっぱい幼なじみ格闘家たちを全員征服することを誓うのだった。

 SQUEEZの新作は、またしても炎の孕ませシリーズの最新作。こうも続くといささか心配になってきます。今回は「身体測定」の2ということでヒロインは全員、幼なじみなど色々と踏襲しています。
 購入動機はブランド買いであり、タイトル買いであり、原画買いです。
 初回特典は前作「炎の孕ませおっぱい身体測定~幼なじみ女子校生の身体測定で全員中出しパラダイス!~」がついています。シリーズファンにはなんとも微妙な特典です。

 ジャンルはいつものように孕ませアドベンチャー。当然、孕ませるまで、が基本です。それ以降はエンディングとなります。
 もはや恒例といっていい新システムは今回も。
 「孕ませおっぱい発育度ランキング」。ひとつ前から導入されるようになったヒロインのおっぱいの成長要素。言葉通り発育度を知ることができます。この数値はエンディングの条件にもなっています。
 「保健だより」は言うなればログに当たります。イベントなど1周(本作の単位)で起こったことを表示します。後から自由に見ることはできません。内容は確認程度なのでそれほど重要ではありません。
 「孕ませルーペモード」では身体測定中にカーソルの置かれている箇所のCGを拡大します。あくまでも身体測定時にしかこのモードになりません。コンフィグでオン/オフを調整可能です。
 「シナリオ選択モード」。本作ではメインシナリオと身体測定シナリオがあり、各モードからシナリオを選択することでゲームが進行します。感覚的にはマップ移動と同じです。ただし、両シナリオを同時に選ぶことはできません。選択に条件が必要な場合もあります。
 「孕ませ個人情報」はこれまでのシリーズの手帳と同じ役割を持っています。ヒロインたちの様々なデータやエンディング確認ができます。基本1周でほぼ終わらせることが可能な作品なのでこういったものが目に見えるのはありがたいです。
 前作の「アニエロいじりシステム」はなくなりました。

 足回りは相変わらず進歩していません。メッセージスキップは既読未読を判別して高速ですが、検査名などの画面が高速化されないので時にすごく遅く感じます。ただし、プレイが順調であればスキップはあまり使用する機会がないでしょう。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能でかなり戻ることができます。ただし、選択肢が表示されている時はホイールからの起動は出来ません。また、起動時に発声中のボイスがカットされてしまうのが残念。ロード直後にも使用できます。
 メッセージ速度の変更にも複数の手順が必要で、ノーウェイトにしようとしても最速に合わせただけでは地の文しか反映されず、初期状態でチェックの入っている「音声と文章を同期」を外す必要があります。
 クイックセーブしたデータはゲームを終了すると消滅してしまいます。当然、タイトル画面からのクイックロードも不可です。

 シナリオはいつものように緊張感は全くありません。幼なじみのヒロインたちはもれなく主人公に最初から惚れているため、保健医の立場を利用してエロいことを、というお題目が完全に空振りとなっています。征服している感はなく、むしろ征服させられている感が強いです。逆にイタズラしないと怒られるケースさえ存在します。ただし、前作も全く同じなのでこれが正しい姿なのかもしれません。
 掛け合いがどこか空虚なのも相変わらずです。特に今回はヒロインが全員格闘家なのですが、とてもそうは思えない描写ばかりが目立ちます。単純にどんな格闘技をしているのかすらわからないヒロインが何人もいます。つまり、それで何の問題もない訳です。正直言ってコスプレとほとんど変わりません。よって属性的なうまみは期待するだけ無駄でしょう。もちろん、今回も惹かれ合う過程はありません。今さら、そこに期待する人もほとんどいないと思いますが。
 個別シナリオ(のようなもの)がどうにか復活してくれたのは喜ばしいです。そして、個別エンドがなくなりました。このあたりは賛否が分かれそうです。
 ゲーム期間は24周間(ゲーム中の表記のまま)で1周につき4回選択可能。ヒントも付いているので難易度的にはとても低いです。それほど何も考えずにプレイしても一度でほとんどコンプリート可能でしょう。
 Hシーンは各ヒロインほとんど2回(メインシナリオ)+2回(身体測定シナリオ)と固定されています。アニエロいじりシステムがなくなったこともあってエロ度はやや下がりました。検査もなんだか色々なものが混ざってしまって散漫なものが多いです。数が多いせいか尺は全体的に短めになりました。

 CGは作品ごとに確実に美しくなっています。SDカット以外は全てエロCGという思い切りもさすがです。本作からは立ちCGの下着及び裸が用意されました。コンフィグで強制的に変えることも可能です。
 しかし、気になる点もあります。作品の開発スパンが短くなったせいか、ヒロインのデザイン面で全体的な弱さを感じます。ひとつ前の「炎の孕ませ乳(パイ)ドルマイ☆スター学園Z~クラス丸ごと”アイドルユニット!” クラス全員”孕ませプロデュース!”~」がとても個性的だった反動なのかもしれませんが、ゆいび氏続投の影響が心配です。
 おなじみのフルアニメーションは60fpsでより滑らかになりました。ところが、その代償なのか数は半分の5シーンにまで減ってしまいました。ここまで少なくなると売りとしてうたうのも厳しくなってしまったような気がします。それと演出が変わったのか、動き方がちょっと変化しています。モニターの外枠から内側に向かって押し込むような動きはなんだか見ていると酔いそうになります。

 音楽は相変わらず、作品の雰囲気とそれほど合致していない曲が多いです。むしろ、普通の学園アドベンチャーの方が似合いそうなくらい。馬鹿なのは主題歌くらいで本編中ではそうした曲はありません。
 ボイスは女性キャラのみフルボイス。いつものお約束で主人公を始めとして男性キャラには用意されていません。デフォルトネームに対するフォローはなし。演技の方は特に問題ありません。

 まとめ。売りが弱いシリーズ最新作。「身体測定」を再び題材に持ってきながら「アニエロいじりシステム」を外してしまったのでは本当に好評の続編なのか疑問に感じます。セールスなど色々な事情はあるのかもしれませんが、製作期間が短くなる、同じシリーズを続ける、原画家連続登板、などジリ貧になるような方針が見えるのが気になります。
 お気に入り:東方のの、伊久野澪
 評点:65

 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。







1、神道寺千里(H:99)
 もうお約束のえこひいきのヒト。一緒に暮らしているらしいがそんな感じはほとんどしない。このパターンは大抵負けフラグとSQUEEZでは決まっています。実際、人気投票は下から数えた方が早いです。正気を疑いたくなる私服のセンスもちょっとどうかと思います。これでエロが苦手とか悪い冗談すぎます。

2、クリスティーネ・フォン・レルヒェンフェルト(S:109)
 なんかひとりだけ体のラインのバランスがおかしいような気がします。確かに最大級のおっぱいですが、従来作のヒロインたちの描き方はこんなではなかったような。外人らしさが全くなく油断するとそのことをすっかり忘れてしまいます。シャウラとはえらい違いです。

3、東方のの(I:85)
 吸えば吸うほど強くなる乳酔拳って酷い設定ですね。そもそも自分ひとりでは無理という段階で色々と終わってます。いくらロボットものの合体シーンのように吸われている間は攻撃されない(?)のだとしても。というか、乳酔拳部門準優勝ってどういう競技なんでしょうね。毎回、主人公が付き添わないといけないのかなぁ。会場の光景を想像するとものすごくシュールですね。

4、伊久野澪(M:98)
 今回のお馬鹿キャラ担当。滝壺特訓がお約束で素晴らしいです。それでいて聴力測定がしっかりエロいというのは意外なほど良いバランスでした。ただ、せっかくのドMのMカップも成長してしまう本作ではキャラが崩れてしまって、いささか中途半端です。もったいないなぁ。

5、霧賀紫津琉(G:93)
 こちらはさながら千里に対する不憫担当でしょうか。1作目なら絵留々のポジションでしょうかね。仰々しいわりに何もないという悲しさ。完全に当て馬みたいになってますよ。胸部セックス線検査が馬鹿で良かったです。

6、シャウラ・バーンシュタイン(AA:79)
 普段は貧乳というのがSQUEEZ的には色々と大きいです。いくら触られると大きくなるといってもそれはなんかドーピングっぽいイメージがありますし。というか、外人ヒロインに掛け合わせる要素としてあまり相応しくないような気がします。

7、絢坂椿姫(J:99)
 みんなセクハラを気にしませんが、中でも輪をかけて気にしない人。冗談抜きでポーズでさえ嫌がらないので個人的には面白味が皆無でした。炎の孕ませシリーズでは年上キャラはあまり強くないですが、なぜか本作ではすごく健闘してます。

8、優梨亜・F・マルベリオーネ(F:88)
 予想よりも遙かにシャウラとセットのキャラでした。単独ではあまり出番がないほど、というまるでお笑いコンビの人気のない方みたいな扱いでありました。人気投票も最下位だし。普通に可愛いんですけどねぇ。ただ、全キャラ中でも屈指の格闘系っぽくないキャラですね。

9、獅堂真希(M:100)
 個人的には謎の人気投票1位。あまり今までのパターンにも当てはまっていない感じがします。やはり、メイドは強いということなんですかねぇ。

10、秀島凛子(O:110)
 どうも格闘の内容がよくわかりません。ラケットとボールで戦うのでしょうか。優梨亜とは違う意味で格闘系幼なじみっぽくありません。なんとかの一つ覚えみたいにパンストを破られてしまいます。