炎の孕ませ俺の嫁 おっぱい乳双+(SQUEEZ)

 2007年に発売された「炎の孕ませ同級生」から遠山明日香、2010年に発売された「炎の孕ませおっぱい身体測定」から慶光院雪姫を選んで作られたファンディスク。SQUEEZには非常に珍しいタイプの企画です。
 購入動機は両ヒロインがお気に入りだったので。ただ、ブランド前作の出来がよろしくなかったので心配しながら買いました。
 初回特典は特になし。

 コンテンツはそれぞれのシナリオのみ。オムニバスのような形で選択式となっていますが中身が基本つながっている上に終わらせることでしか次のロックが外れないため、選択するというか悩むような場面は存在しません。
 ジャンルはいつも通りにちょっと変わったシステムが搭載されていますが、基本は普通のアドベンチャーです。「孕ませ」の単語も従来通り孕ませるまでを示しています。以降の展開を期待してはいけません。
 「孕ませおっぱい身体測定モード」は「炎の孕ませおっぱい身体測定」の「アニエロいじりシステム」を彷彿とさせますが、テック@フルアニメーションはここでは用意されていません。シナリオ的な目的も特にないためあんまり意味がありません。唐突に測定を始めてそれが3種類あるだけです。
 「乳(ν)スカウターモードV2.0+」は「炎の孕ませ同級生」の「νスカウターモード」とほぼ同じものです。ヒロインの立ちCGにカーソルを合わせてクリックするとおっぱいが透けて、もう一度クリックするとモードが立ち上がります。胸の揺れ具合を確認できます。サイズなども知っているので以前よりも意味がなくなりました。
 おなじみの手帳も「おっぱい発育手帳」と名を変えて残っています。ただし、以前のものと比べるとすでに知っている相手ということもあってか情報は少なめです。
 「孕ませリア充インフォメーション」は嫁との幸せ無双な状態をいちいち報告してくれるというもの。オフィシャルな説明に「いちいち」という単語が入っているくらいなのでとてもうざったいです。よほど感情移入できないとテンポも妨げられるため歓迎できないと思われます。
 「炎の孕ませおっぱいメモリアル65」はシリーズ歴代のおっぱいを鑑賞できる! という触れ込みですが要するにキャラ紹介です。各キャラ1枚イベントCGと説明文が見られます。最初から開放されています。

 足回りはSQUEEZらしくあまり進歩していません。メッセージスキップは既読未読を判別して高速です。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能でそこそこ戻ることができます。ロード直後にも使用可能です。
 メッセージ速度の変更に複数の手間がかかるのも相変わらず。ノーウェイトにしようとしても最速に合わせただけでは地の文しか反映されず、初期状態でチェックの入っている「音声と文章を同期」を外す必要があります。
 本作はスタート時に2人のヒロインからどちらかを選ぶことになりますが、これをどうしてかロード時やCG鑑賞モードを起動する時などに毎回選択させられます。非常に手間がかかり面倒です。なぜ、このような仕様にしたのか理解に苦しみます。
 元の作品ではどちらも主人公の下の名前を変更できましたが今回はできません。

 シナリオは事実上ありません。基本的に目的がないのでテキストは潤いに欠けるだけでなく、とても単調です。Hシーンしかないと言っても過言ではありません。また、色々と状況が変わっているため少しばかり戸惑いやすい面があります。特に主人公は当然のように野望など忘れてしまったのですごく普通っぽくなってしまいました。
 Hシーンはテーマ的なものがないせいかどうもシーン構成に散漫なものを感じます。特に遠山明日香はシナリオの都合で寸止めが幾つかあったりして不完全燃焼なシーンも。
 ボリュームはとても乏しいです。真面目に取り組もうものならすぐに終わってしまいます。

 CGは差分抜きでおよそ46枚と値段を考えるとかなり寂しい枚数です。現実においても作中に置いても時間が経過しているためか原画が微妙に変化しています。ファン向けアイテムだけに賛否を分けそうです。
 テック@フルアニメーションSはHシーンの方に用意されています。

 音楽は6曲と少ないながらもメリハリの効いた曲が用意されています。意外と言っては失礼ですがバリエーション豊富です。元の作品の曲は使用していないようです。
 ボイスはヒロインにのみ用意されています。4年前の作品である遠山明日香の演技が変わっていないのはとても安心しました。

 まとめ。どっちつかずな作品。ファンディスクのようであり、続編のようでもあり。立ちCGが変わっているというのはどこかややこしさを感じさせます。好きだからファンディスクが嬉しいはずですが、示されたものは未来なので名残を感じる程度にしか共通するものがない。期待の仕方というものが明暗を分けるのかもしれません。
 素材の少なさ、コストパフォーマンスの悪さは気になります。
 お気に入り:これ1本限定ならばいません
 評点:55

 ご覧の通りなのでキャラ別感想はありません。