いただきじゃんがりあんちょこっとあどべんちゃー(すたじおみりす)

 え~、ストーリーなんて上等なものはありません。前作を「強引」とするなら今作は「力技」というところでしょうか。

 例の大バグのお詫び(?)として制作されたアクセサリーCDです。コンテンツは壁紙、スクリーンセーバー、システムボイスに付箋紙とタイピングアドベンチャー。見ての通りゲームと呼べるものはタイピングアドベンチャーのみです。
 
 で、早速内容に入りたいところですが、いつものお約束の時間です。すたじみりすと言えばバグというのが、もはや定着してしまったように思います。誠に残念ながら。
 その現象はインストール時に起こることがあります。OSがWinMeの場合、メディアプレイヤーのバージョンを認識しようとして(Ver6.4以上でないと正常動作しないので、それをチェックしようとしているようです)止まります。インストーラーが勝手に終了してしまい、インストール出来ません。もちろん、メディアプレイヤーが正しくインストールされているかなんて関係ありません。
 どうしてこうゲームが起動しないとか、解けないとかいうクリティカルなバグが得意なんでしょうね。不思議でなりません。
 まぁ、それはともかくとして、用意のいいことにすでに修正ファイルが配布されています。ダウンロードしておきましょう。
 実際にはここにもオチがあったりします。どういうことかというと、このパッチをあてると前述のメディアプレイヤーのバージョンチェックをしなくなるんですよ。確かにそうすればインストーラーは閉じられることなく、継続する訳ですけど、ねぇ。ちょっと考え方とか方法論に疑問を持ってしまいましたよ。
 どのみちメディアプレイヤーがなければ問答無用でデモが起動しないというなら、どうしてこんなチェックを入れたんでしょうね。全くもって理解に苦しみます。そのおかげでバグまで出してるんですから。
 
 長くなりましたが、ようやく本編へ。まぁ、ボリュームはほとんどないので文章量的には帳尻がとれたというところでしょうか。

 壁紙は残念なことに描き下ろしはなし。
 驚くべきは壁紙やスクリーンセーバーなどが問答無用でインストールされていること。普通、こういうのは選択式じゃないですかね? 個人的にはこういう仕様は怖いですよ。
 このへんを一通りいじってから終了させると早速、異常事態発生。「コントロールパネル」内の「画面」が開けません(つまり壁紙が変えられない)。しかもメモリ不足とか言われてます。うちのメモリは256M。多いとは言えないかもしれませんが、少ないとも思えないんですけど。どうしてこんなことになるんでしょうね? 取りあえず再起動で対処。

 さてタイピングアドベンチャーです。 
 システムは意外にも(失礼)まともに出来ています。私はタイピングアドベンチャーをプレイするのは初めてなのですが、入力に関してはなかなか穏和な(?)対応になっています。
 具体例をあげますと、「シ」に対する入力は「SI」でも「SHI」でも受け付けてくれますし、「フォ」などに対しても「FWO」だけでなく「HULO」といったものでも対応してくれます。私のようなへっぽこにはありがたい限りです。
 特にオプションで選択することなく、この仕様になっていれば充分なのではないでしょうか。

 ストーリーモードとトライアルモードがあり、内容は読んで字の如く。後者は2分間と5分間の二通りの時間設定があります。
 難易度はブラインドタッチが出来る人なら笑っちゃうほど簡単。試していませんが、片手1本打ちの人でもそれほど難しくはないかと思います(タイプミスをしないことがスピードよりも重要なので)。おまけにコンティニューするとノルマ点数が半分になります。
 難しいところがあるとしたらタイピングに使われる単語や文章でしょうか。普通の人は普段、麻雀用語を打ち込む機会はあまりないと思いますので慣れるまでは少し戸惑うかも知れません。
 一番のものはやはりキャラの性格によって異なる述語でしょうか。特に「みうみう」言ってる脳内麻薬出まくりな人のステージは要注意です。造語もありますしね。
 まぁ、それでもトータルで見ればかなり簡単です。ようはエロゲー難度というところかと。

 CGモードでは白目CGも登録されて嬉しい限り。なるほど、別にユーザーの言うことを聞いていない訳でもないのですね(本当に感心しています)。

 前述のバグに関わるオープニングは前作ボーカル曲の声優全員による合唱バージョン。映像面といい、「使い回し」という言葉が脳裏に浮かびました。
 ……まぁ、おまけですからね。これならイベントCGに労力を回して欲しかったとか、大人げないことを言うのはやめときます(容赦なく言ってます)。
 挿入歌には新曲が用意されています。こういう電波ミュージックには実にこだわるメーカーです。ホント。
 ボイスも前作と同じ声優陣プラスアルファであてられていて、なかなか贅沢です。
 しかし、ふと一歩下がって考えてみると前作への反省と次回作への誠意を見せるためにここまでしなければならないというのも難儀な話です。たとえそれが身から出た錆とはいえ。
 
 まとめ。50円切手1枚でもらえるなら充分、お買い得。しかし、代金を支払って買うかどうかは……、すたじおみりすへの忠誠心次第でしょうか? ってそんな人は前作も買ってますよね。
 お気に入り:熊谷綾子(今作を見るとこの人がメインヒロインみたいデス)
 評点:80(50円にしては)
 
 ゲームがゲームなんでキャラ別感想はなしってことでひとつ。