OH!ステルス紳士~隠密ザーメン公開中出し学園~(MBS TRUTH)

 倫太郎(名字なし、名前のみ変更可能)は超能力育成部門のある学園に在籍していたが名実ともに存在感が薄かった。潜在値ばかり高くて何の能力も発現しない。それが変わらぬ実態だった。
 ところが、メル友からもらったESPアンプを冗談のつもりで使うと事態は一変。倫太郎の能力は一気に溢れ出た。ステルスに繋がる応用の高い能力。実は影が薄いと思っていたのは無意識に能力が働いていたのだ。ようやく授かった能力をもちろん、エッチなイタズラに使っていく。

 MBS TRUTHの新作は超能力を題材とした凌辱アドベンチャー。
 購入動機は原画(CG)がエロくて気に入ったので。あと馬鹿そうだったから。
 初回特典は特になし。

 ジャンルはパッケージによるとステルス&スニーキング凌辱AVG。幾つかのシステムが用意されていますが基本いつものアドベンチャーと変わりません。
 脳内凌辱チェッカー:ヒロインたちの精神状態の変遷が見られるというものですが、漢字一文字が左脳と右脳に12ほど配置されていてそれがイベントを経る毎にかわっていくというもの。現在しか見られないため、有効活用しようと思ったら前段階を覚えておく必要があります。テキストも添えられていますがわずかに1行しかありません。
 ステルス中出しゲージ:読んで字のごとく、どれだけヒロインに中出ししたかがわかるグラフ。ハッキリ言ってしまえば進行度を示す表です。慣れると残り回数がわかって軽くネタバレ気味になってしまいます。時折、中出ししたように見えたのに増えていない時があります。
 お手軽マップリンクシステム:簡単に言うとマップ移動画面のこと。売りはHマークがつくとそのイベントにはHシーンがあるとわかる。ただそれだけ。

 足回りは使い勝手が悪いです。メッセージスキップは既読未読をほぼ判別してくれますが、一度だけ未読文を飛ばしたことがありました。コンフィグで調整しても選択肢後にスキップを継続する機能が働いてくれません。加えてアイキャッチも飛ばしてくれないのでかなり使いにくいです。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですが、それほど戻ることはできません。ロード直後にも使用できます。
 普段はメニューボタンをクリックしてからでないと各機能が使えないのでなかなかに不便です。
 メッセージスピードをNo waitにするのも一苦労です。メッセージスピードのスライダーを動かすだけでは駄目で、詳細設定「音声と文章を同期」のチェックボックスを外す必要があります。毎度のことながら面倒です。

 シナリオは余分な肉付けが一切ありません。マップ移動においてCGが発生しないイベントは九分九厘、意味のない使い回しのテキストだったりします。おかげでシーン回想のみでシナリオが把握できてしまいます。物語らしい物語は用意されていないので読み応えは薄いです。ついでに個別エンドはありません。あるのは全て2~3人のグループエンドのみ。ハーレムエンドもありません。
 日常の掛け合いはイベント以外にはほぼないのでとても寂しいです。13人もキャラがいるのにグループが違えばほとんど横の繋がりがないので発展性がありません。馬鹿ゲー的な期待は完全に的外れです。
 ジャンル名が示すように惹かれ合う過程なんてものは端から存在しません。
 Hシーンは各ヒロインおおよそ4回程度。複数人Hは2人グループなら3回、3人グループなら4回ほど用意されています。基本的に主人公が独占する形です。
 シチュエーションがかなり工夫されています。ただ透明なだけでなく、特定の物や状態をヒロインたちに意識させない、といった使い方のできる能力なのでかなり幅広いです。エロ度も高いですが、実質的に無敵に近い能力なので慣れてくると緊張感が感じられなくなる恐れがあります。それをどう感じるか、このあたりが分水嶺になりそう。
 1回の尺はそれほど長くありません。なぜか、最後の方は描写的にあっさり終わることが多いです。汗に関する記述が他作品に比べて目立ったような気がします。ほぼ胸だけですが。
 一部のシナリオで矛盾する描写が見受けられました。どうしてか木邨優奈のイベントに集中して発生しています。

 CGは本作最大のセールスポイント。シチュエーションを活かす形で考えられた構図は高い効果を上げています。加えてヒロインたちの表情がとてもエロいです。デザインが可愛い系であるだけに破壊力も大きくなっています。惜しむらくはメイン原画家の担当が差分を除いて80枚に届かないこと。全体的に良い出来であるだけに残念に感じます。ただ、幸いなことにモブ原画(クレジットにそうある)の仕上がりもけして悪いものではありません。穴埋め以上の役目は果たしています。それでも気になるのは顔のないイベントCGが16枚ほどあること。これが枚数稼ぎや帳尻合わせであるならちょっと悲しいです。
 ステルスのエフェクトは不透明と半透明の2種類が用意されています。プレイ中は任意に変更可能です。
 テック@フルアニメーションは各キャラほぼ1回ずつ用意されています。エロさ、動きともにカットによって差があるように感じました。

 音楽はタイトル画面の曲とエンディング曲が同じというあたりから推察できる内容です。一応、場面に応じた曲は用意されていますが、曲数も少なく演出としてはあまり期待できません。
 ボイスはHシーンのあるキャラのみ用意されています。1人2役などこなしていますが、中にはお世辞にも上手とは言えない方が2名ほど含まれています。普段の棒読み調も困りますが、Hシーンのわざとらしい声はびっくりするほどでした。
 主人公のデフォルトネーム時のボイスフォローはありません。
 
 まとめ。他がCGの足を引っ張っている作品。とてももったいないです。各要素もうちょっとずつでも上積みできたならかなり良い作品になったかもしれないだけに。ただ、それでも、CG(原画)スタッフの仕事は賞賛に値すると思います。
 お気に入り:高梁美羽、木邨優奈、志瑞芽依
 評点:60

 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。







1、綿辺さくら
 パッケージヒロインなのに存在感に乏しい悲しい娘さん。出番自体も優遇されているとは言えず、同グループでも陽菜や結愛の方が明らかにキャラが立っています。身体測定イベントでも基準点とされながら終わってみると2人に余裕で負けている感が強かったです。Hシーンがエロいのがせめてもの救い。

2、山元陽菜
 本作では巫女というのはイコール色物を示しているようです。性格もありますが、超能力を持ったキャラが周囲を固めているというのにそれでも浮いています。
 徹頭徹尾、巫女服でHシーンをこなすあたりにプロ根性(違)を感じます。色々となかなか認めようとしないところもいいです。
 最初のHイベントで憑依された振りをして、中に入れられたくなければ手コキしてくれ、というやりとりがなんか面白かったです。

3、中邑結愛
 黒魔術キャラとしてはやや弱いですが、下着が説得力あるようなないような感じでインパクト抜群です。気のせいか主人公に気に入られている感じがします。電車の痴漢イベントとか見ても。身体測定イベントでの評価も高いですしね。

4、高梁美羽
 シチュエーションはエロいのになぜかCGは他に比べてもうひとつという不憫さが泣かせます。代わりにという訳でもないでしょうが結衣と一緒の教室全裸イベントや柔軟体操イベントがエロかったです。
 先輩さんという呼び名がなんか気に入ってました。

5、棚夏結衣
 羞恥心がまるでないところが良いです。おかげで酷い目に遭ってしまうんですけど。ところで、おっぱいから出たのはなんでしょう。母乳ではなさそうなんですけど。

6、西東美咲
 なんというか性格悪いのがかなり仇になっている印象。能力もないし、ズバリそれしか売りがない状態です。生徒会メンバー(花音除く)の引き立て役という表現が気の毒なほどピッタリ。鼻息荒い立ちCGの表情差分がまた痛い感じで。

7、猪上心愛
 こちらも美咲と同じく。というか、2人一組にされている時点でねぇ。発売前人気投票で1位でしたが、果たして発売後があるなら王座を守れるでしょうか。個人的にはかなり危ないと思います。

8、木邨優奈
 とても優遇されています。本人とにゃんこ仮面という2つのキャラがある上にテック@フルアニメーションが2つもあるという絶対的な差。逆立ちしても風紀委員会のメンバーではかないません。ただ、そうは言ってもCG素材はほぼ一緒なのでもったいない面もあります。特ににゃんこ仮面より優奈先輩の方が遥かにキャラ、シチュエーションとも優れているだけにもったいなく感じます。アニメがついているのはどちらも優奈先輩ですからね。その内容も本作内で屈指のエロさだと思います。
 他にも数少ないCGのないイベントでイタズラされているキャラですし。まぁ、そのわりにはテキストにおかしいところが多いんですけどね。後半のイベントでおっぱい見たことないとか主人公が言い出しますし。

9、志瑞芽依
 とてもおいしいキャラ。幼なじみで主人公の能力が効かないという特性が光ります。加えてアンドロイドという終盤のオチがよりパワフルにします。さらに生徒会メンバーとして優奈先輩と組んでいるのですからもう2人とも無敵クラスです。ただひとりだけ何もなくても主人公とHしてくれるキャラ。
 エンディングCGを最初に見た瞬間は本当に子供ができたのかと思いました。「ドラゴンボール」の18号みたいに。

10、早志花音
 どう見ても生徒会のみそっかす。まぁ、実際のところ何の役職もついていないんですけどね。イベントもそれを物語るようなものばかり。
 彼女に対する主人公の反応が楽しい。ちゃんと(気に入った)ヒロインたちにはこだわっているんですよね、本作の主人公は。それだけに花音とか美咲、心愛あたりは微妙ですけど。

11、乙輪響子、霜月小夜子、四條瑞希
 あらゆる意味でどうでもいい。悲しいほど魅力を感じません。この分の素材を生徒会の2人にまわして欲しいです。