●経理情報
(1) 管理会計情報
社内の管理職が利用する情報
(2) 財務会計情報
社外の株主(投資家)、銀行等が利用する情報
(3) 税務会計情報
法人税等の納付、税務計画に利用される情報
●経営計画
(1) 利益計画
* 利益 = 売上高 - 費用
* 未達→「減配」「減給」
(2) 資金計画
* 支払日に決済資金があること
* 未達→「不渡」「倒産」
※一般に、不渡を2回出すと倒産と見なされる。
●財務諸表
(1) 損益計算書
(2) 貸借対照表
(3) 利益処分計算書
(4) 付属明細書
●企業会計原則の一般原則
* 真実性の原則
財政状態、経営成績に関して、真実の報告を提供すること
* 正規の簿記の原則
正確な会計簿記を作成すること
* 資本と利益の区別の原則
資本取引-利益取引、資本剰余金-利益剰余金を明瞭に区別すること
* 明瞭性の原則
財務諸表によって会計事実を明瞭に公表すること
* 継続性の原則
会計処理の原則、手続きをみだりに変更しないこと
* 保守主義の原則
財政に不利な可能性に備えた、健全な会計処理を行うこと
* 単一性の原則
各種目的別に作成される財務諸表は全て確かな会計記録に基づくこと
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●損益計算書 (Profit and Loss Statement, P/L)
… 企業の、ある一定期間の活動の成果報告書。
営業利益、経常利益、純利益、未処分利益を明らかにする。
●貸借対照表 (Balance Sheet, B/S)
… 企業の、ある一定期日の財政状態の報告書。
保有する全ての資産、負債+資本の「残高」を明らかにする。
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●利益
* 売上総利益 = 売上高 − 売上原価
* 営業利益 = 売上総利益 − (販売費 + 一般管理費)
* 経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用
* 税引前当期純利益 = 経常利益 + 特別利益 − 特別損失
* 当期純利益 = 税引前当期純利益 − (法人税 + 住民税)
* 当期未処分利益 = 当期純利益 + 前期繰越利益
+ 中間配当積立金取崩額
− 中間配当額
− 中間配当に伴う利益準備金積立額
●貸借対照表等式 資産 = 負債 + 自己資本
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■資産 貸借対照表の左側「借方」 資金の運用状態
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■負債 + 自己資本 貸借対照表の右側「貸方」 資金の源泉、調達方法
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| 項目 | 説明 | 借方要素 | 貸方要素 |
|---|---|---|---|
| 資産 | 企業が保有する、財産価値があるもの。「財貨」には、現金、 当座預金、普通預金、商品、建物、土地、車両運搬具、備品などがあり、 「債権」には、受取手形、売掛金、貸付金などがある。 | 資産の増加 (+) |
資産の減少 (−) |
| 負債 | 債権を支払う義務に属するもの。
買掛金、支払手形、借入金、未払金、預り金、など。 |
負債の減少 (−) |
負債の増加 (+) |
| 資本 | 「出資者の資本の元入れ」と「利益の蓄積分」からなる。 正味の財産額としての資本は、資産総額から負債総額を差引いた残額として求める。 会社法では「資本」ではなく「純資産」と呼ぶ。 資本金、資本準備金、資本剰余金、利益準備金、任意積立金、未処分利益、など。 | 資本の減少 (−) |
資本の増加 (+) |
| 収益 | 営業活動により生まれた、金銭の収入の原因となるもの。 売上、受取利息、受取手数料、受取配当金、有価証券売却益、雑収入、 固定資産売却益、など。 | 収益の取消 (−) |
収益の発生 (+) |
| 費用 | 収益を生む為に消費した、金銭の支出の原因となるもの。 仕入、給料手当、福利厚生費、広告宣伝費、交際費、旅費交通費、 通信費、水道光熱費、消耗品費、租税公課、支払利息、 有価証券売却損、固定資産売却損、など。 | 費用の発生 (+) |
費用の取消 (−) |
●減価償却費
* 費用の原則=「使ったら費用にする」
* 設備を使い、価値が減少した分が「減価償却費」
* 一年間の減価償却率
定率法 … 1 − 耐用年数(残存価格÷設備価格)
定額法 … 1 ÷ 耐用年数
* 耐用年数は法令により定められている(法定耐用年数)。
* 残存価値は、設備の価格の10%である。
法定耐用年数を超えて設備を使用する場合は、
設備の価格の5%までが償却される。
●原価
* 販売価格(売上高) = 利益 + 非原価項目
+ 期間原価 + 製品原価(売上原価)
* 製品原価 = 間接費 + 直接費
* 直接費 = 直接材料費 + 直接経費
(注1) 製品原価 … 棚卸資産の取得価格。
売上時に費用(売上原価)となる原価。
(注2) 期間原画 … 発生した期間の費用
(販売費および一般管理費)となる原価。
費目(例)
これらの費目が、直接費、間接費に振り分けられる
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MEMO. 2000.10.14. システム・アナリスト試験の問題集の解説より
「現金を回収して売掛金が減少した」ときは、 現金という資産の増加が借方に記帳され、 売掛金という資産の減少が貸方に記帳される。
ブツ 買掛金 買掛金 現金
…であるが、厳密に言うと以下の2つが連続する取引き。
ブツ 現金
デビットカードで支払ってから 商品を梱包するときに瑕疵が見つかって取引を キャンセルする場合を想像してください。その場合は
買掛金 現金 ブツ 買掛金
と仕訳けることになります。もっと厳密にやるなら
買掛金 現金 現金 買掛金
となるかも知れませんが。
買掛金 現金 ブツ 買掛金 現金 ブツ(戻入)
(1:購入日、2:決済日) ■クレジットカードを使った人(お客) 1:経費 (費用の増加)|未払金A (負債の増加) 2:未払金A (負債の減少)|預金 (資産の減少) ■クレジットカードで売った人(お店) 1:売掛金B (債権の増加)|売上 (収益の増加) 2:預金C (資産の増加)|売掛金B (債権の減少) 支払手数料(費用の増加)| ■クレジットカード会社 1:未収金A (債権の増加)|未払金B (負債の増加) 2:現金 (資産の増加)|未収金A (債権の減少) 未払金B (負債の減少)|預金C (資産の減少) |受取手数料(収益の増加)
カード会社の財務諸表ってどうなっているのかな、 という事で「イオンクレジットサービス」の連結貸借対照表(H19.3.31)を見てみると、 流動資産が実に95.5%も占めています。 その大半が「営業貸付金」、なるほど融資を主たる業務としているので 単に「貸付金」ではなく「営業貸付金」と呼ぶのですね。 負債の方を見ると、買掛金が61,762百万、未払金が6,435百万。 それぞれが何を仕訳けているのかは直ぐには分かりませんでした。 この買掛金で、何を仕入れているのでしょうか。 連結損益計算書の営業収益は、 「総合あっせん利益」が39,775百万(23%)程度。 (クレジットカードの利用者手数料および加盟店手数料のこと。) 「融資収益」118,207百万(68%)の方が3倍近く大きく、 このクレジットカード会社の収益は カードキャッシングや各種のローンが大きな柱になっていることが分かります。
「貸倒引当金」は、集計されて、実際の貸倒額が引当額に収まっていれば、 最終的に貸借対照表では、 借方の「流動資産」や「投資その他の資産」の区分に マイナス値として記録されます。 銀行でもそれ以外の企業でも、 全資産の0.5%〜1%程度にも相当する 債権の目減りを見込んでいるようです。
貸倒引当金繰入
(費用)貸倒引当金
(債権から控除)
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[収益性] 資本がどのくらいの利益を生出しているか
| 資本利益率 = | 利益 資本 |
× 100(%) |
当期の利益と資本との割合。 資本がどの程度効率的に運用され、利益を齎したかを表わす。
| 資本回転率 = | 売上高 資本 |
(回) |
一年間に売上によって資本が何回入れ替わったかを表す指標。 資本がどの程度効率的に運用され、売上げに繋がったかを表わす。
| 売上高利益率 = | 利益 売上高 |
× 100(%) |
売上の中にどの程度の利益が含まれているかを示す指標。 企業が利益を生み出す構造の効率性を表わす。
| 総資本利益率 = | ( | 売上高 総資本 |
) | × | ( | 利益 売上高 |
) | × 100(%) |
| = | 総資本回転率 | × | 売上高利益率 |
総資本利益率(ROI : Return On Investment)
資本がどのくらいの効率で利益を生み出したかの尺度。
| 棚卸回転率 = | 売上高 棚卸資産 |
(回) |
売上高が棚卸資産額の何倍あったかを示す指標。 (総売上高でなく、総売上原価を用いる場合もある。) 回転率が高いほど、在庫の入庫から実際の販売までの期間が短く、 在庫管理が効率的に行われていることを示す。
| 自己資本比率 = | 自己資本 総資本 |
× 100(%) |
[長期流動性(安定性)] 総資本に占める自己資本の割合
自己資本比率≧50%が望ましい。 総資本の半分が「自己資本」であれば、 残り半分の「負債」の保証能力に問題は無いと言える。
| 流動比率 = | 流動資産 流動負債 |
× 100(%) |
[短期流動性] 流動負債に対する流動資産の割合。
流動比率≧150%であれば安全、 200%を越えることが理想的とされる。 短期の支払い能力を表わす。
| 当座比率 = | 当座資産 流動負債 |
× 100(%) |
当座比率≧100%が理想的である。 流動負債に対して即座に支払いが出来る能力があるといえる。
| 固定比率 = | 固定資産 自己資本 |
× 100(%) |
固定資産が自己資本で賄われている割合。 値が大きいと経営が不安定であると見なされる。
固定比率≦100%が望ましい。 (固定資産は自己資本で調達できているべきである。)
| 負債比率 = | 負債 自己資本 |
× 100(%) |
自己資本に対する負債の割合。値が低い方が良い。
売上高成長率 = 当期売上高 − 前期売上高
前期売上高× 100(%)
経常利益成長率 = 当期経常利益 − 前期経常利益
前期経常利益× 100(%)
利益P = 売上高S − 費用C
利益P = 売上高S − ( 変動費V + 固定費F )
売上高S − 変動費V = 利益P + 固定費F
損益分岐点売上高S0 = 固定費F
1− 変動費V
売上高S
20%以上で比較的安定、10%以下でやや不安定。
安全余裕率 = 実際売上高 − 損益分岐点売上高
実際売上高× 100(%)
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下記の財務諸表は、EDINET (金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する 電子開示システム)より、学習用に引用・抜粋したデータであり、 その表示内容の正確性、最新性を保証するものではありません。
■トヨタ自動車
連結貸借対照表 H19.3.31現在
区分 (百万) (%) 資産 100.0 流動資産 11,784,123 36.2 長期金融債権 5,694,733 17.5 投資その他 7,035,404 21.6 有形固定資産 8,060,519 24.7 借方合計 32,574,779 100.0
区分 (百万) (%) 負債 66.8 流動負債 1,695,479 45.5 固定負債 8,343,273 21.3 少数株主持分 1.9 少数株主持分 628,244 1.9 資本 36.3 資本金 397,050 1.2 資本剰余金 497,593 1.5 利益剰余金 11,764,713 36.1 他包括利益 701,390 2.2 自己株式 △1,524,654 △4.7 貸方合計 32,574,779 100.0
連結損益計算書 H19.3.31に終了した1年間
区分 (百万) (%) 売上高 23,948,091 100.0 売上原価 18,356,255 76.7 金融費用 872,138 3.6 販売費及び一般管理費 2,481,015 10.4 営業利益 2,238,683 9.3 その外収益・費用 143,833 0.6 税前純利益 2,382,516 9.9 法人税等 898,312 3.7 少数株主持分損益 △49,687 △0.2 持分法投資損益 209,515 0.9 当期純利益 1,644,032 6.9 自動車生産で世界首位が目前の超優良企業。 総資産32.6兆円で純利益1.6兆を叩き出すとは、 どんな筋肉質の企業なのだろう。 ちょっと目に留まったのが、流動負債が流動資産を下回っている点で、 セオリー通りに考えると「短期返済能力が低い」という事になるが、 安定した利益体質を持っているが故に、 そんなことは意に介さず、ということなのだろうか。
■吉本興業
連結貸借対照表 H19.3.31現在
区分 (百万) (%) 資産 100.0 流動資産 23,206,022 33.6 有形固定資産 25,676,671 37.1 無形固定資産 2,748,987 4.0 投資その他 17,486,294 25.3 借方合計 69,117,976 100.0
区分 (百万) (%) 負債 33.4 流動負債 15,771,859 22.8 固定負債 7,280,852 10.6 純資産(資本) 66.6 資本金 4,806,956 7.0 資本剰余金 5,332,084 7.7 利益剰余金 26,047,545 37.7 自己株式 △347,841 △0.5 評価差額等 3,490,736 5.0 少数株主持分 6,735,783 9.7 貸方合計 69,117,976 100.0
連結損益計算書 H18.4.1からH19.3.31まで
区分 (百万) (%) 営業収入 46,553,734 100.0 営業原価 35,339,248 75.9 営業総利益 11,214,485 24.1 販売費及び一般管理費 4,734,646 10.2 営業利益 6,479,839 13.9 営業外収益 341,018 0.7 営業外費用 180,170 0.3 経常利益 6,640,687 14.3 特別利益 284,394 0.6 特別損失 188,706 0.4 税前純利益 6,736,375 14.5 法人税等調整額 2,908,622 6.3 少数株主利益 514,233 1.1 当期純利益 3,313,519 7.1 「お笑い帝国」として知られる吉本興業は、テレビ番組制作、 ブロードバンドコンテンツやCD・DVDの制作・配給、 更に不動産事業、食料品・日用雑貨の販売も幅広く手がけている。 総資産は実に63兆円。 自己資本66.6%という高さが目立つ。 積み上げてきた利益剰余金は実に26兆円、 財務状態は非常に良いように見える。
■日本電気
連結貸借対照表 H19.3.31現在
区分 (百万) (%) 資産 100.0 流動資産 2,047,681 54.9 有形固定資産 684,529 18.3 無形固定資産 221,991 5.9 投資その他 777,468 20.9 借方合計 3,731,669 100.0
区分 (百万) (%) 負債 61.8 流動負債 11,767,170 36.2 固定負債 8,343,273 25.6 純資産(資本) 33.2 資本金 337,822 9.1 資本剰余金 464,838 12.4 利益剰余金 173,003 4.6 自己株式 △3,225 △0.1 評価差額等 66,370 1.8 新株予約権 81 0.0 少数株主持分 201,234 5.4 貸方合計 3,731,669 100.0
連結損益計算書 H18.4.1からH19.3.31まで
区分 (百万) (%) 売上高 4,652,649 100.0 売上原価 3,242,459 69.7 売上総利益 1,410,190 30.3 販売費及び一般管理費 1,340,214 28.8 営業利益 69,976 1.5 営業外収益 26,195 0.6 営業外費用 79,824 1.7 経常利益 16,347 0.4 特別利益 115,115 2.5 特別損失 35,205 0.8 税前純利益 96,297 2.1 法人税等調整額 92,970 2.0 少数株主損益 △5,801 △0.1 当期純利益 9,128 0.2 通信設備で国内首位、システム開発やサービスにも定評があるが、 株価は底値圏、反騰の材料に乏しく、米国上場廃止の懸念もある。 資産、負債、資本のバランスは一般的に見える。 しかし、営業利益が1.5% 、 当期純利益が0.2% という収益性の低さが非常に目立つ。 よくベンチマークされる富士通と比較すると、 NECが売上高4.7兆円、営業利益700億円。 富士通が売上高5.1兆円、営業利益1820億円。 「販売費および一般管理費」がNEC1.3兆円(28.8%)、 富士通1.1兆円(22.3%)、という違いも利益を圧迫しているようである。
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■改版履歴
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第0.0版 1999.4.6. by hijk 初版
* 情報処理技術者試験の「プロジェクト・マネージャ」
に役立ちそうな部分だけつまみ食いバージョン。
第0.2版 1999.4.7. by hijk
* 「資金」「資産」「費用」「利益」などの用語に
説明を追加
* 経営分析の数式を、「収益性」「安定性」「成長性」
にカテゴリ分けし、説明も増強。
* 費用構造の説明を追加
第0.5版 2000.10.8. by hijk
* 安定性指標に、安全と見做される指標について補記
* 全体的に項目の整理を行った
第0.6版 2001.3.10. by hijk
* 「借方」「貸方」「仕訳」などの情報を補強
第0.7版 2007.11.18. by hijk
* 仕訳の基本に関する説明を追加
* 貸借対照表、損益計算書の実例を追加
第0.8版 2007.11.23. by hijk
* クレジットカードを使って食事をした場合の仕訳け例を追加
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