晩年の「ミミズ箱2号」

2000年9月10日(日)
 「ミミズ箱2号」はザルを重ねただけの構造の為、下段トレイの詰め物が上段トレイの重みで圧縮されてしまいます。8月27日に網トレイの淵ギリギリまで詰め物を入れていたのに、わずか2週間で3cmほど沈み込んでしまいました。
 今回はこれを回避するために角材を網トレイの深さに裁断して、支柱として下段網トレイの四隅に置き、その上に上段の網トレイを置く構造にしました。
 又、これまでミミズ箱2号の蓋を、ミミズ箱1号の液肥受けとして利用していたのですが、これをミミズ箱2号に戻して、ミミズ箱1号の液肥受けには100円ショップで購入したトレイを利用することにしました。
 写真下のボックスがミミズ箱2号で、その上の発泡スチロールがミミズ箱1号で、その間の半透明のトレイが1号の液肥受けトレイです。
2000年9月15日(敬老の日)
 一番下に重ねてある空の網トレイ(ザル)に堆積したフンフン堆肥を採取しました。液肥も混じってドロドロ(ヘドロのよう)状態なので、テレホンカードですくい取るように回収しました。量はコンビニのおにぎり程度って感じかな。水分を沢山含んでいるので、トレイに伸ばして半日ほど乾燥させました。翌朝、まだ半乾き状態でしたが、そのまま植物の根元に置いてあげました。
 又、併せて液肥も回収したのですが、これにもフンフン堆肥が大量に混ざっていたので、ペットボトルに移す際に、漏斗に不織布を敷いて濾しました。濾したカス(これもフンフン堆肥)はミミズ箱から発芽した柿の根元に施しました。
 こうして採取したフンフン堆肥は真っ黒で、健康そうな黒土そのものって感じがします。植物にも大変良さそうに見えます。
 フンフン堆肥が液肥にブップリ浸かってしまうのを避けるために、ボックスの底に発泡スチロールのかけらを4個入れました。これで、一番下の網トレイも直接液肥に浸ることはないでしょう。
2000年10月9日(体育の日)
 今回のメンテナンスは、これまで2段だった網トレイを3段にする作業です。よって、最上段へ網トレイを1段追加しただけの単純な作業でした。
 最上段の網トレイには2段目の詰め物を4分の1ほどと、新たにヤシ繊維+古紙ふりかけ(職場のクロスシュレッダーにより生産されました)を混ぜ合わせた詰め物を入れました。
 残念ながら、その時の写真がありません。この写真は、11月11日に設置場所を取り敢えず移動したときの写真です。
2000年11月23日(勤労感謝の日)
 フロースルー型ミミズ箱である「ミミズ箱5号」の誕生に伴いまして、ミミズ箱2号はお役御免とすることに致しました。
 その理由は、網トレイ1段、2段の頃はさほど問題なく稼働していたのですが、3段にしてから何故かミミズさんの脱走が目立つようになってしまったからです。
 原因として私が考えているのは「換気の悪さ」です。多段式網トレイを入れているボックスには空気穴をあけていません(勿体なくてあけられない(^^;)。蓋と本体とのわずかな隙間からの換気だけとなります。1、2段の頃は、ミミズさんや微生物の量も少なかったからわずかな酸素でまかなえていたのでしょうが、3段になり詰め物の内容積が増え、ミミズさんや微生物の量も増えたのでわずかな酸素ではまかないきれなくなってきたのではないかと思うのです。
 規模を縮小(2段)して継続も考えたのですが、「ミミズ箱は大きい方が良い」との定説もありますし、5号箱も増えたことですし、この際に終了してしまおうとの結論に達しました。
 上の写真を撮影した直後、3段の網トレイは詰め物とミミズさんとに選別されました。
 写真では見難いですが、左から下段(腐葉土)、中段(ヤシ繊維)、上段(ヤシ繊維+古紙ふりかけ)の詰め物を選別している様子です。
 尚、これら詰め物と処理途中の餌とミミズさん達は、全てミミズ箱5号(フロースルー型)にお引っ越ししました。
【ミミズ箱2号のまとめ】
 1999年11月3日に誕生したミミズ箱2号は、当初、網トレイが1段だけでしたが、2000年4月22日に網トレイが2段となり、2000年10月9日に3段となりました。又、途中で紐を付けたり、支柱を付けたりの改良を重ねてきました。
 ミミズさんの量は当初、約70匹(0.4g/1匹で換算すると28g)でしたが、最後に量ってみると、下段には5g、中段には20g、上段には70g、合計95gのミミズさんがいました。1年と20日間で約3.4倍に繁殖したことになります。
 今年の8月末から記録し始めた餌投入記録によると、約3ヶ月で1520gの生ごみを処理してくれました。
 最後に、このミミズ箱と1年間お付き合いして感じた長所と短所をまとめておきます。
〈長所〉
1.最下段の網トレイからは、100%に近いフンフン堆肥が収穫できました。
2.小型だったので持ち運びが便利でした。
3.小型だったのでメンテナンス(網トレイを出したり入れたり)が容易でした。
4.比較的安価で、キャノワームの原理が勉強できました。
〈短所〉
1.堆肥液回収の際、網トレイを全部取り出さなければならず面倒でした。
2.BOXに換気穴をあけなかったため、酸素の補給が充分でなかったように思います。
3.小型だったため、ミミズさんの繁殖力が他のミミズ箱に比べ少なかったです。
4.小型だったため、他のミミズ箱に比べ生ごみの処理量も少なかったです。

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