ミミズ箱4号

 ミミズ箱4号です。2000年8月16日に作成しました。
 容器は発泡スチロールで、これにはリンゴが入っていたようです。知り合いから譲ってもらいました。
 サイズは外寸が横485mm×縦415mm×深215mm(蓋含む242mm)、内寸は横435mm×縦365mm×深190mmです。
 以下、作成過程を紹介します。
 発泡スチロール容器の中の様子です。傷が無くとても綺麗で工作意欲が増します。
 発泡スチロールの厚さは25mmです。これだけ肉厚ならば保温効果もかなり期待できると思います。
 ミミズ箱4号作成のための道具を紹介します。
 カッターナイフ:発泡スチロールに穴を開けるために使います。なるべく良く切れる刃がいいです。切れない刃を使うと綺麗に切れず、切り口がガタガタになってしまいます。 ボールペン:切るところに印を付けるためです。 釘・ペンチ等:何故、こんな物が必要かって? それは追々紹介します。ちょっとした工夫をするためです。 ストッキング・ハサミ・ガムテープ:ストッキングは奥さんから使い古しをもらいました。ハサミはこれを切るため、ガムテープはこれを貼るためです。 パームピート:ミミズさんのベッド(詰め物)になります。 茶こし:右肩の赤枠内です。なるべく目の細かい物が良いでしょう。サイズは外枠が直径80mm、網部分の直径が70mm、深さが45mmです。
 さて、いよいよ発泡スチロールの加工に取りかかります。
 先ずは、本体の底に排水用の穴を開けます。ミミズ箱1号では、割り箸で底をつついて四隅に1個ずつ穴を開けただけでしたが、これでは充分な排水がされず、又、液肥受けがミミズ箱の大きさと同じだけ必要になり不便でした。この問題を解消するため、今回は大きな穴を中央に一つだけ開けることにしました。
 しかし、このままではこの穴からミミズさんが箱の外に落ちてしまいます。そこで、穴に百円ショップで購入した茶こしをはめます。
 茶こしの大きさに合わせてボールペンで印を付け、次にその印から約5mm内側にフリーハンドで印を付け、内側の線をカッターナイフで切りました。
 ここからが、今回ちょっと苦労したところです。
 穴を開けたところに茶こしを固定する方法についていろいろ考えました。接着剤で固定する、ガムテープで固定する。何かスマートじゃない。そこで、発泡スチロールに切り込みを入れ、そこに茶こしをはめるという方法にしたのです。
 ここで先程紹介した釘とペンチ等の登場です。釘をペンチでしっかりはさみ、釘の先をガスコンロ等で熱くします。それを発泡スチロールに当てるとその部分だけ溶けます。こうして切り込みを作りました。
 上の写真では分かり難いでしょうから、ちょっと拡大してみました。そして、茶こしをはめたところです。
 この方法、自分では最高だなぁ〜と思っていたのですが、考えてみればカッターナイフで切り込みを入れることも可能だし、その方が簡単かも知れません。ただ、この方法を使うと、発泡スチロールに小さくて綺麗な穴を簡単に開けられます。参考にして下さい。
 次に、蓋の加工です。ミミズ箱の中が嫌気性にならないよう、換気のための穴を開けます。小さな穴を無数に開ける方法もありますが、小さくても数mmの穴となれば、どうしてもそこから小さな虫が侵入してしまうようです。
 そこで、今回は思い切って大きな穴を開け、そこをストッキングでシールドする事にしました。大きさは適当ですが、蓋の強度が極端に弱くならないように考え、100mm×150mmの穴にしました。
 又、最初ストッキングを1枚だけにしたのですが、何となく心許ないので3枚重ねにしてみました。因みに、ストッキングは伸縮性に富んでいますが、あまり伸ばした状態で張らない方がよいようです。ガムテープのノリが負けてしまって剥がれる可能性もあります。
 次に、ミミズさんのベッド(詰め物)の準備です。ミミズ箱1号では腐葉土を使っていましたが、ヤシ繊維の方が純度の高いミミズ糞が収穫できると聞き、今回はヤシ繊維にしました。
 使用したのは園芸店で購入した「パームピート」(アイリスオーヤマ株式会社:特価98円)です。説明書によると「約8リットル分」「天然ヤシ繊維100%」「PH5.8〜6.4」、肥料分は含まれてないようです。
 説明書通り、10リットルの容器(写真の発泡スチロール)を用意し、水をペットボトルで量りながら5リットル入れて戻しました。約20分でふくらむと書いてありましたが40分ほど掛かり、それでも水に浸っている状態でしたので、穴のあいた発泡スチロールに移して水を切りました。
 ここまでで一応ミミズ箱の準備は完了です。次にこのミミズ箱4号に入ってもらうミミズさんですが、ミミズ箱1号から一部お引っ越ししてもらうことにしました。
 ミミズ箱1号のミミズさんと詰め物(腐葉土)を分ける作業は、光を当てて少しずつ詰め物をどけていく方法を取りました。最終的には写真のように箱の隅っこにミミズさんの団子が出来上がりました。
 詰め物とミミズさんに分けたところ、ミミズ箱1号には約135gのミミズさんがいました。この内、90gをミミズ箱4号へ、45gは元通りミミズ箱1号に戻しました。
 ミミズさんの数を大雑把に数えてみたのですが、赤ちゃんミミズも入れると、35gあたり、200〜300匹いたようです。
 ミミズさんは環境の変化に弱いと聞きましたので、一気に「腐葉土」→「ヤシ繊維」では可哀想だと思い、ミミズ箱4号の中に小さい「腐葉土の部屋」を作って上げました。
 元気の良い(環境の変化に強い)ミミズさんたちは直ぐにヤシ繊維の「大部屋」へ移動していくことでしょう。しかし、身体の弱いお年寄りや赤ちゃんは「腐葉土の部屋」と「大部屋」を行ったり来たりしながらリハビリに励んでもらうつもりです。
 「腐葉土の部屋」の素材はティッシュペーパーの箱ですので、いずれは腐食してミミズさんのエサになると思います。
 本当は直ぐに生ごみを与えない方が良いらしいのですが、一応、少量の生ごみを入れておきました。
 もうすっかり日が落ちて暗くなってからの撮影でしたので、ピンぼけしてて見難いのですが、「腐葉土の部屋」にはきゅうりのスライスと桃の種とナシの皮、「大部屋」には桃の皮とナシの芯と皮をそれぞれ薄く広げて入れてあげました。余った左の方のスペースには何も入れていません。
 その上から霧吹きでタップリ(霧吹き容器の半分ほど)と水を掛けて上げました。
 最後に、新聞紙蕎麦の掛け布団を掛けて、それを霧吹きで湿らせて完了です。
 新聞紙に含まれる炭素分が生ごみの分解を早めてくれるし、ミミズ箱に入り込んだハエなどが生ごみに到達できないようにするためです。又、この新聞紙が内部の乾燥具合を知るバロメーターにもなります。
 尚、この新聞紙蕎麦は知り合いの事務所のシュレッダーを借りて作りましたが、手で縦目に添って2、3cm幅に裂いたものでも充分です。又、我が家のミミズ箱1号と2号には、新聞紙を切らずに1枚を四つ折りにしただけで入れてありますし、これでも問題が発生していません。
 あとは、ただただこのミミズ箱が順調に機能してくれるようミミズの神様に祈るだけです。はい。


尚、このページの写真で、「小さくて見難い、もっと大きな写真はないの?」
なんて要望がありましたら、「ミミズ掲示板」や私宛のメールでその旨をお伝え下さい。
できる限りご要望にお応えし、「ミミズギャラリー」などに貼り出します。

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