平塚幼稚園について

 平塚幼稚園は昭和24年(1949年)2月、戦後の混乱期で資材や器材も乏しく、地域に子どもたちの通う園がなかった時代に、各方面からの協力を得て開園しました。

 都心の限られた環境の中で、できるだけ自然を生かし、仲間との活動を通じて幼児期を育ち合えるような保育を目指しています。

毎日の仲間との生活を大事にしながら
一人ひとりの子どもの関わりを大切にしています

・走り回れる広い園庭
・子どもたちの育ちに必要な自然環境
・子どもたちが主人公になった生活を大事にし、一人ひとりの人格を育てています

あそびの時間をたっぷりとっています

・子どもたちに『一番楽しいことは?』と聞くと、必ず『あそぶこと』と答えが返ってきます。 あそびは子どもにとっては自分の意欲・自発性・集中力・判断力・身体機能発達など、全てを養い、また満足・充実感をもたせてくれます。

・おもちゃとあそぶ、テレビを見るといったあそびではなく、仲間と関わってあそびます。 その中で相手(友だち)の気持ちを知る、ルールを作り出していくなど、どう仲間と生活していったらよいかを学んでいきます。
 たとえば、ケンカもただやめなさい、という指導ではなく、社会生活のルールやどうしたらよいか筋みちにそって考えていく場としてとらえています。
 このような点からも、子どもの成長にあそびは大事なのです。

仲間の中での関わりを大切にしながら
子どもたちの発達に必要な活動をします

年少児は……『お母さんと自分』の世界から出て、幼稚園という初めての集団の中で、自分以外の人(相手)を意識していきます。 友だちと2人で砂場で山をつくったり、体を動かしたり、踊るなどの活動をします。

年中児は……基本的な身の回りのことが自分でできるようにしていきます。 仲間のなかで、一人ひとりが自分の意見を出せたり、のびのびと絵を描いたり、体を動かして表現するなどのことをします。

年長児は…… 仲間と関わって一緒に考えたり相談しながら、畑活動、合宿、動物小屋、運動会などに取り組みます。 また、それらの体験をみんなの前で発表したり、絵画制作や運動に取り組みます。

動物も子どもたちの仲間です

 動物小屋にはにわとり、アヒルなどがいます。 はじめは怖がっていたり、いじめていた子も、年長組と一緒にえさをあげたり、さわったりしていくうちに慣れてきます。
 また、卵からひよこがかえり、大きくなっていく様子をみて、その動物の生態を知り、自分より小さい生き物への関心や生命の大切さを感じていきます。
 年長組が毎朝えさをつくり、世話をしています。

畑(土をさわる体験のない子がふえています)

 みんなで土を耕し、堆肥を運び、野菜をつくります。 ミミズや虫を見つけたり、発表や成長の様子を通しての新しい発見や驚きがあります。 収穫物は味噌汁やおやつにして楽しんでいます。

毎日歩いて登園します

 ふだん、乗り物に頼りがちな生活の中で、自分の足で歩いて幼稚園に来ることによって、歩く力、足の力を養っていくことになります。 また、忙しく過ごしてしまう毎日で、子どもとの会話、子どもの話を聞く、親と子のふれあいのひとときにもなります。

積極的に園外へ出かけていきます
(田んぼ・いもほり・たこあげなど……)

 子どもの生活の範囲を広げます。
 テレビや図鑑、本からの知識だけでわかったつもりになっている子どもが多くなりました。 都会の子どもだからこそ、自然に直接触れる体験が大事です。 幼稚園では友だちと田んぼに出かけていって、米づくりの一連の仕事を体験します。 田起こし、田植え、稲刈り、そして自分たちでつくったお米を食べます。 レンゲを摘んだり、かかし立てや虫を捕まえるなど、見たり触れたりの経験から、感じる心が育ち、感性がみがかれていきます。
 年長児は、小さい子たちの手をつないであげて出かけます。

お母さんがつくったお弁当を食べます

 たくさんの食品が今、氾濫しています。 生活習慣病が幼児期まで低年齢化していること、食品添加物、食品に関する問題が多く出されている現在、お母さんたちが自分の目で確かめ、その子どもの年齢や季節にあったものを作ることが大切になってきます。
 また、お弁当のときには、幼稚園の畑でみんなが作った野菜をおひたしにしたり味噌汁に入れて、当番の子どもが運んで食べます。

育児のことでお母さんは不安や疑問をもたれたことはありませんか?

 でも大丈夫!  月1回のこんしん会があります。 こんしん会では、幼稚園での一人ひとりの子どもの様子をていねいにお知らせします。 また、子どもの発達をふまえた観点から話し合いをします。
 こんしん会以外のときでも、いつでも園長・職員が気軽に聞き・相談にのります。


タンポポのマークについて

 園のシンボルマークはタンポポです。 設立時に庭に咲いていたシロバナタンポポから作られました。

 タンポポの花は、花びらのように見える1枚1枚がちゃんとした1つの花で、小さな花がたくさん集まってひとつの「タンポポ」を形作っています。 また、まっすぐ伸びる丈夫で強い根を持っていて、切られても、小さなカケラからでもまた芽を出して成長する力があります。
 タンポポの花のように仲良く協力し合い、タンポポの根のように強い元気な生命力を持ち、タンポポの種のように遠く世界に広がっていく……そんな子どもになりますようにという願いがこめられています。


クスノキの話

 園庭の中央にそびえるクスノキは、タンポポと並ぶ幼稚園のシンボル。 東横線の電車からもちらりと見えるくらい大きな木です。 ぱっと見ると一本にみえますが、実は2本の木がくっついたもので、樹齢は140年ともそれ以上ともいわれています(いつ芽を出したのか覚えている人はもういませんから、正確な年はわかりません)。

 

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